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株式会社 日立システムズ

ネイティブが使うビジネス英語

第15回 自分について語ってみよう

こんにちは!にっぽん大好きなジャックです!

聞いたそばで片方の耳からもう片方の耳へすり抜けていった、あの人の名前。いまさら聞き直すわけにもいかず、何とかその場をやり過ごしたものの、後で「なんて名前だったっけ…」とモヤモヤした。また逆に、相手になかなか名前を覚えてもらえないことがある。いずれの状況も割とよくあることではありますが、どうすれば、このような状況を避けることができるでしょうか。
言語に関わらず、「自己紹介」は基本中の基本ではありますが、実はネイティブであっても印象に残る「自己紹介」は難易度の高いことなので、侮ってはいけません。
今回は、英語の最も基本的なスキルの1つである「自己紹介」を見直し磨き上げることで、相手の名前を覚えることはもちろん、相手に自分が誰であるかを覚えてもらうための方法をご紹介したいと思います。

逃した獲物は大きい…かもしれない

常に新しい巡り合わせが起こるビジネスの世界に身を置く読者の皆さまであれば、初対面の相手に自分を知ってもらうということが如何に重要であるか、ご承知でしょう。それが吉と成るか、それとも機会損失に終わってしまうか。基本的なこととはいえ、面識があるにもかかわらず、相手の名前を思い出せないということは、しばしばあります。私には特に印象に残っている出来事があります。あるビジネスイベントで知り合った人と、その翌日に偶然再会したのです。そのときの会話は、次のようなものでした。

Aさん  : Hi Jack, do you remember me?
(ジャック、私のこと覚えてる?)

ジャック: Oh, yes, of course, we met at the “XYZ” business event. How are you?
(ああ、もちろんです。"XYZ "のビジネスイベントでお会いしましたね。お元気ですか?)

Aさん  :Fine fine.
(元気さ)

次の瞬間、私は彼の名前がどうしても思い出せず、気まずい雰囲気に耐えきれず尋ねたところ…

ジャック: I’m terribly sorry, but I can’t seem to recall your name…
(大変申し訳ないのですが、あなたのお名前が思い出せないようで…)

Aさん  :Oh…it’s ~ …
(ああ...それは~です…)

その人はとても親切に答えてくれたのですが、私が名前を覚えていないことを残念に思っているのが分かりました。その場から立ち去りながら、将来的なビジネスチャンスを逃してしまったような気がして、二度とこのようなことがないようにと思ったのです。

相手の名前を忘れたとき

日本では、名刺交換という商習慣で初対面の人を把握し、正式な商談では目の前のテーブルに名刺を置いておくこともあり、気まずい状況を避けることができます。しかし、欧米では名刺交換が廃れてきているようで、名刺を持っていない人もいるかもしれません。
まずは、一般的な注意点を踏まえて、英語で使えるキーフレーズを確認しましょう。

1. 相手の名前を聞いて、すぐに復唱する

例)

直也   : I’m Naoya.
(直也と申します)

ジャック: Hi Naoya, pleasure to meet you.
(直也さん、お会いできて光栄です)

2. 最初の会話で意識的に相手の名前を繰り返し使う。

例)

ジャック: So, Naoya, what kind of business do you work in?
(それで、直也さん、どんなお仕事をされているのですか?)

直也   :(仕事の説明)

ジャック: …That’s a great story. Thanks for telling me about it, Naoya.
(...それは素晴らしいお話ですね。教えてくれてありがとう、直也さん)

3. 正直にもう一度名前を聞き直す。

例)

Excuse me, I seem to have missed your name.
(すみません、あなたの名前を聞き逃してしまったようです。)

I’m sorry, could you tell me your name again?
(申し訳ないのですが、もう一度名前を教えていただけないでしょうか?)

インパクトのある紹介文

前節では、相手の名前を覚える方法を紹介しましたが、次は相手に自分の名前を印象付ける方法をご紹介します。
前述したように、何事も反復することでより記憶に残りやすくなります。少しばかり滑稽に思えるかもしれませんが、自分の発言のなかで自分の名前を繰り返し使うことで、相手の記憶に残りやすくなります。

例)

I said to myself, “Jack, you should give that company a call”.
(私は自分に向かって、「ジャック、あの会社に電話をすべきだ」と言った)

あるいは、自分と同じ名前の有名人や有名な登場人物を比喩的に用いて、連想しやすくすることで、名前を覚えてもらう方法もあります。

例)

Hi, I’m Jack, like the guy who climbed the beanstalk.
(こんにちは、私はジャックです。豆の木に登ったあの人と同じ名前です)

最後に、自分の名前にまつわるエピソードを話したり、その意味を説明したりするのも効果的です。そうすると、英語の訳語で呼ばれる羽目になるかもしれませんが、分かりやすくなります。

例)

My name is TETSUO, which means “IRON MAN” in Japanese.
(私の名前はTETSUOで、日本語では「鉄の男」という意味です。)

意識を向けよう!

私は、自己紹介とは互いのことをよく知るための時間、またはそのきっかけであると考えます。形式的に名前を交換し合うだけではなく、急がずにきっかけを育み、自然な流れで、より込み入った会話、あるいは仕事の本題へつながるような自己紹介が理想的でしょう。
とはいえ、我々は人生で何百回、何千回、巡り合わせの数だけ自己紹介をするわけですから、それが形式的で急ぎ足になってしまうことは致し方ないのかもしれません。現代人の目まぐるしい日々の生活・仕事のなかでは、じっくりと互いの理解を深めようとするには、あまりにも時間が少なすぎます。そのようなときは、今回ご紹介したように、相手のことを知る、自分のことを知ってもらうことに意識を向けたフレーズを活用してみてはいかがでしょうか。

今月の決め台詞はこれだ!

“I didn’t catch your name.”
(あなたの名前を聞き取れませんでした)

畏まったビジネスシーンではなく、少々カジュアルでリラックスしたビジネス交流会などでは、ときに自己紹介を切り出すタイミングに困ることがあります。欧米では、同僚や友人から正式に紹介されるとは限らず、その場の流れを読んで自己紹介をすることがあります。ときには、見知らぬ人と楽しく会話しているうちに、相手の名前が全く分からない!ということもあるかもしれません。そのようなときにぴったりなのが、"I didn't catch your name" 。会話の流れの途中で使うのが一番自然ですが、会話の締めくくりや別れ際に付け加えても問題ありません。

例) ビジネス交流会の場で

ジョン :Really interesting presentation, eh?
(本当に面白いプレゼンだったと思いませんか?)

ジャック:For sure, I enjoyed Q and A.
(確かに、Q&Aは楽しかったです)

<しばし談笑>

ジャック:By the way, I’m Jack. I didn’t catch your name.
(ところで、私はジャックです。あなたの名前は聞き取れませんでした)

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※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

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