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株式会社 日立システムズ

ネイティブが使うビジネス英語

第14回 旅する英語

こんにちは!にっぽん大好きなジャックです!

ここ数年、世界中でさまざまな変化がありましたが、その一つに、国内外を問わず海外旅行者が大幅に減少したことがあります。国境が再び開かれた今、海外からの訪問客が増え、海外出張に行く人も多くなり、英語を話す機会も増えているのではないでしょうか。今回は新型コロナウイルス感染症の世界的大流行(以下、パンデミック)によって新たなキーフレーズの必要性が生まれたことや、国境の税関を通る際に「和製英語」が通じない可能性のあることをご紹介します。

広い空、狭き門

かつての様相に戻りつつあるものの、海外渡航にはまだまだ多くのハードルがあります。ビザを取得し、空港のセキュリティチェックを通過することはパンデミック以前でも大変なことでしたが、今ではワクチンの接種証明や体温検査、さらには検疫を受ける必要も心配しなければならなくなりました。

数か月前、私はパンデミック後、初めて海外渡航の機会を得ました。準備するものがたくさんあり、入国審査の際も緊張しました。幸いなことに、私は何の問題もなく入国できましたが、私の前に並んでいた、おそらく旅行者とおぼしき日本人はそうはいかなかったようです。

入国審査官  : Proof of vaccination, please.
(予防接種の証明書をお願いします)

日本人旅行者 : PCR test, yes?
(PCRテストですね?)

入国審査官  : PCR test? Sir, in order to enter this country you must have proof of a negative result from a covid kit.
(PCRテスト?お客さま、我が国に入国するにはコビッドキットの結果が陰性であることが必要です)

日本人旅行者 : …(PCRテストの結果じゃない…)?

入国審査官  : Sir, please step aside.
(お客さま、お下がりください)

私はこの後、通訳を買って出て、この日本人旅行者を手助けしましたが、そもそもなぜ、このようなことが起きたのでしょうか?単に英語のレベルが低いという問題だったのでしょうか?もう少し複雑な事情がありそうですね。

以前の回で、和製英語と海外で使われる一般的な英語はかなり違うため、前述の会話のように混乱を招く事態につながるということをご紹介しました。近い将来、海外渡航される方は、渡航規制やワクチン接種の有無にかかわらず、コロナウイルスに関連する英語のキーフレーズを知っておくとよいでしょう。
それでは、コロナ関連のフレーズで、間違えやすいものを見ていきましょう。

Covid VS Corona

「Covid(コビッド)」も「Corona」も同じ意味ですが、米国やそのほかの国では、一般的に「コロナウイルス」を「Covid-19(コビッド-ナインティーン)」、または単に「Covid」と呼びます。これは、コロナウイルスに関する会話をするなかで、ちょっと覚えておきたいことです。

例) I got Covid so I need to be quarantined for a week.
(Covidに感染したので、1週間隔離する必要があります)

発音は Vakzin vs Vaccine

医療系の外来語は英語ではなくドイツ語に由来するものが多く、ワクチン(ドイツ語で「Vakzin」)もその一つです。幸いなことに、発音は英語と非常に似ていて、"Vaccine "は "Vac-Seen " (バクシーン)と発音し、"Seen"に強調を置いています。

例) I have got three covid vaccines(/vac-seenz/). (私はコロナワクチン(vac-seenz/)を3回接種しました)

PCRテストとCovidテスト

最後に、会話文の中で混乱のもととなったキーフワードについて取り上げましょう。実は、英語を母国語とする私でさえ、このためにアメリカの知り合いとのコミュニケーションに苦労しました。帰国前に受ける「PCR検査」の話をしたのですが、同僚は困惑した表情を浮かべるばかり。英語圏の医療関係者なら「PCR」という言葉に馴染みがあるかもしれませんが、多くの人はそうではないようです。混乱を避けるために、"covid kit" または "covid test" と言うのがベストでしょう。

例)I need a negative Covid test result within 48 hours.
(48時間以内にコロナテストが陰性であることが必要です)

陽性 → Positive test result
陰性 → Negative test result

正しく伝えるために

渡航先によっては、コロナの規制が大幅に緩和されていたり、完全に撤廃されたりしていますが、感染リスクはまだ残っています。海外旅行では、万が一に備え、慎重に行動することが大切です。海外旅行の準備を正しく行うために、私たちは今、重要な英語の単語やフレーズについて最新の知識を身に付けておかなければなりません。コロナウイルスに関する正しい英語表現を知らないと、不幸なミスコミュニケーションにつながり、せっかくの旅行が台無しになってしまうかもしれません。
コロナウイルスのことを「Covid」と呼ぶ英語圏の人が多いこと、「PCR」というフレーズに馴染みがない人が多いこと、「ワクチン」は英語ではなくドイツ語であること、などを覚えておいてくださいね。

今月の決め台詞はこれだ!

“(How long) Do I need to quarantine?”
(どのくらいの期間)隔離する必要がありますか?)

米国や多くの欧州諸国では、公共の場でのマスク着用を止めています。多くの国の保健当局は、特定の状況や適切な社会的距離を置けば、マスクを着用しなくても安全になったとしていますが、感染のリスクは依然として残っています。
万が一、海外でコロナウイルスに感染した場合、自宅やホテルで1週間程度の隔離が必要となる場合があります。検査結果が陽性の場合、その後の手続きについて確認すべきでしょう。

隔離が必要かどうか分からない場合は、以下のフレーズを使うとよいでしょう。

Ex) If I get a positive covid test result, do I need to quarantine?
(Covidテストの結果が陽性だった場合、隔離する必要があるのでしょうか?)

そして、隔離する必要があることが分かったなら、その期間について尋ねてみましょう。

Ex) How long do I need to quarantine?
(どのくらいの期間、隔離する必要がありますか?)

旅先で何事もなければ、これらのフレーズを使う必要はありませんが、念のため覚えておくとよいでしょう。

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※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

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