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株式会社 日立システムズ

ネイティブが使うビジネス英語

第4回 途切れる会話に終止符を

分かってもらうのは難しい

こんにちは!にっぽん大好きなジャックです!

「説明すること」は日々の仕事のなかで、多くの割合を占めています。このことは、ビジネスの現場に身を置く読者の皆さまにとって、既知の事実でしょう。分かりやすく簡潔に説明することは難しく、ましてや英語で説明するなどお手上げと思う読者も多いことと思います。
会議に向けて万全の準備をしたのに、参加者の反応がいまひとつだったということは、誰しも経験されていることでしょう。
今回は、会話が途切れてしまったときや次の話題に議論を進めるときに有効なフレーズをいくつか紹介します。

今なんの話をしてたっけ?

説明が不十分、うまく伝わってなかったことで業務に支障が出たということはよくある話ですが、外国人の同僚(仮に、ジョンとしましょう)に業務を引き継ぐときに、日本人(仮に、Aさんとしましょう)にありがちな場面を想像してみましょう。

Aさん: I will explain the project so far..
(プロジェクトの現状を説明します)

ジョン :OK
(分かりました)

Aさん: Next, I… (…project details…)
(次に...[詳細の説明])

ジョン : uh huh…
(ふむふむ、なるほど...)

Aさん: Next, I… (…project details…)
(次に...[詳細の説明])

ジョン : sure…
(ふむ...)

Aさん: And then I… (…project details…) That’s all.
(そして...[詳細の説明]…以上です)

ジョン : ..uhh, I’m sure I’ll figure it out. Just leave it to me.
(うーむ...なんとかしてみます。任せてください)

Aさん: Great!
(よろしく!)

時間をかけて一方的に詳細を羅列したAさんは、引継ぎがうまく終わったように思うかもしれませんが、後になってプロジェクトにはさまざまな問題が潜んでいたのを知ることになるのです。それは決して後任のジョンだけの責任ではなく、情報を丸投げしたAさんの責任も大きいと言えます。
確かに必要な情報は網羅していたかもしれませんが、どの情報が重要なのか、そして他の情報とどういう関係になっているのか、正確にジョンに伝わっていなかった可能性があります。聴き手が体系的に内容を理解する説明ができていれば、無駄な時間と労力を費やす結果にはならなかったのです。
このような場面で、重要なことは印象に残るように表現したり、要件をうまく伝えるために、「transition words(転換語)」を使うことが効果的です。今回は、便利な転換語「Anyway」を使った話のつなげ方を紹介します。

例1. [ケース: 多くの情報を伝えた後に、重要な情報を強調してお伝えする場合]
Anyway, please just remember that the deadline is soon, so we need to be careful.”
(とにかく、期日が近いので気をつける必要があることを忘れないでください)

例2. [ケース: 会議が主題から脱線してしまった場合]
“Those are some interesting points, but, anyway, let’s return to the original subject. “
(それはとても興味深い意見ですが、それはさておき、元の議題に戻りましょう)

会議の場では議題から脱線して関係のない内容に時間を費やしてしまうことはありがちですが、議論の軌道を修正するために「Anyway」を使ってみましょう。

例3. [議題に対して意見が挙がらない場合]
...Anyway, let’s think about it more later, and move on to the next topic for now.”
(...とりあえず、その点については後ほど議論するとして、次の課題に進みましょうか)

例2の場合とは逆に、議論の膠(こう)着によってこれ以上議論が進まないと判断した場合は、「anyway」を使って次の議題に進めることもできます。

話のつなげ方に、もうひと工夫

「Next(次に)」や「And(そして)」などの簡単なフレーズで話題をつなげても構いませんが、同じ言葉を何度も多用すると、単調になってしまい、用法としてもあまり良しとしません。以下は、話題をつなげるために使えるフレーズのバリエーションです。

例1. [追加情報を伝える場合]
The Weekly meeting will be held at 3pm on Wednesdays. In addition, it will be conducted online from next month.
(定例会は水曜日の午後3時に開かれます。加えて、来月からオンラインで実施される予定です)

例2. [直前の内容に関する懸念事項を示したい場合]
So far we haven’t had any trouble with the system. Having said that, there is a small chance that a bug/error could occur with the current version.
(今のところシステムで問題は発生していません。とはいえ、可能性は低いものの現行バージョンでバグが発生する可能性があります)

例3. [その場で情報が確認できない場合]
That’s a great question. I don’t have the information right now, so I’ll confirm and get back to you on that.
(いい質問ですね。が、今手元に情報がないので、確認して追って報告しますね)

多様性を前提としたコミュニケーション

日本では、共通認識が確立している集団内の「コミュニケーション」に重きを置く傾向にありますが、多様な文化を持った人たちで構成されるグローバルビジネスの場では、ルールがあいまいで混沌とした中で、いかに意思疎通を図るかという意味での「コミュニケーション」が重要です。
最近ではオンライン会議が普及し、外国人に言葉で分かりやすく正確に説明することがより一層求められるようなりました。今回ご紹介したフレーズ以外にも、英語特有の要領よく説明するための簡単なフレーズが数多くありますから、会議やプレゼンなどで工夫してみましょう!

今月の決め台詞はこれだ!

What do you think Mr/Ms. ~?(〇〇さんはどう思いますか?)

昨今のオンライン会議では、参加者の表情や温度差を汲み取ることがオフラインに比べて難しく、説明がうまく伝わっているのか不安になることもしばしばあります。また、オンラインでは誰が誰に質問しているか、一瞬分からなくなってしまうこともあります。
そんなときは思い切ってバイネームで聞き手に発言権を渡してみましょう。

会議参加者があなたの説明をどの程度理解しているかを知るには、他にもいくつか発言を促すための便利なフレーズがあります。

  • 例1
     Any ideas Mr./Ms. ~?
     (〇〇さん、何か提案はありますか?)
  • 例2
     Mr./Ms. ~, what’s your opinion?
     (〇〇さんの見解はいかがでしょうか?)

このような決め台詞を使うと、効果的に発言を促して、理解の程度を知ることができます。

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※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

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