FutureStage 営業:江崎 京太郎
2018年2月14日
イベント・セミナーレポート
FutureStage関連セミナーやイベントの開催レポートをお伝えする「イベント・セミナーレポート」。今回は2018年1月19日に開催された「製造業向けIoT活用事例セミナー」の模様を、営業・江崎 京太郎がお伝えします。
もくじ
2018年最初のセミナーテーマは、ズバリ「IoT」です!
欧州では「インダストリー4.0」、北米では「インダストリアル・インターネット」、中国では「中国製造2025」、日本では「Society 5.0」と、IoT(Internet of Things)によるイノベーションの創出が世界的規模で進んでいます。
今回のセミナーは、時代の大きな潮流であるこの「IoT」を、自社の製造業務にどう取り入れていくべきか?というテーマで開催いたしました。
日立グループがこれまでに手がけたIoT導入事例を豊富にご紹介することで、“実践的”なIoTセミナーとなるよう心がけました!本記事ではセミナー当日の模様をダイジェストでお送りします。
マスカスタマイゼーションに取り組む、日立製作所のカイゼン事例をご紹介
セミナー講演1では、日立製作所の大みか事業所が取り組んでいる「マスカスタマイゼーション」事例をご紹介しました。
IoTを活用した改善を、サプライチェーン、エンジニアリングチェーンの双方に複数実施したことで、大みか事業所の生産リードタイムは大幅に削減されました。
※誠に申し訳ございませんが、講演1はセミナー会場にお越しになられた方のみの限定公開となります。内容をお知りになりたいお客さまは、セミナー事務局「FutureStage_N1@ml.hitachi-systems.com」へお問い合わせ下さい。
「最初から“IoTありき”ではなく、目標に対してふさわしい手段・ツールを選ぶべき」
セミナー講演2では、日立製作所の加工・組立製造業向けのスマート工場ソリューション「H-SPEED」のお客さま導入事例をご紹介しました。
「H-SPEED」は業務オペレーションの改善コンサルティングと、IoTやAI、ロボットなどの最新技術を含むITを提供するソリューションです。講演は「IT導入・データ活用を成功させるために、留意しておきたいポイント」のご紹介からスタートしました。
現在、多くの企業さまがIoTやAI、ロボットなどの導入検討を進めていますが、目的と手段が入れ替わってしまうことで、導入効果が限定的になるケースが多く散見されると、吉田は指摘します。
「最初から“IoTありき”で進めるのではなく、まずは自分たちが達成したい“目標”を定め、“オペレーション”のあるべき姿を検討し、それを具現化する手段としてIoTなり、AIなり、最適なITの導入が行われるべきだと思います」。
ボトルネック工程に注目して「待ち時間」を減らすことでリードタイム60%減を達成
「H-SPEED」の導入事例として、ある企業さまにおける「リードタイム短縮」を実現した改善事例が紹介されました。
この企業さまでは、ある工程がボトルネックとなり、生産リードタイムの長期化や、生産量減少という問題が起きていました。
調査、検討の結果、個々の工程の改善では大きな効果が見込めないことがわかったため、ボトルネック工程を止めないようにすることで、ライン全体の流れをスムーズにするアプローチを採用しました。具体的には、ボトルネック工程の前に仕掛在庫を置き、その仕掛在庫がなくならないようにボトルネック工程の生産処理速度にあわせて、材料投入の量、タイミングを調整することで、ライン全体の待ち時間を減らす方法をとりました。
この改善によって、この企業さまでは生産リードタイムが約60%短縮。そのほかにも、棚卸資産手持ち日数:約40%減、売り上げ:約1.5倍、現金および現金同等物残高:約3倍という成果が得られました。
生産ラインによっては、待ち時間が全体の90%を占めているケースもあります。こういったケースでは、実質作業そのものの改善より、90%の待ち時間を減らす改善を行ったほうが、ライン全体のスピードアップ効果が高いことがあります。
「H-SPEED」は「リードタイム短縮」「納期遵守率向上」「在庫削減」など、お客さまの実現したい目標に対して、既存の枠組みや手段にとらわれない改善策を提供することで、確実な効果を低リスクで実現するソリューションです。
「IoTを導入したい、でも何から始めていいのかモヤモヤしている」といったお客さまがおられましたら、ぜひお気軽にご相談をいただければと思います。
目標の設定、そして、ふさわしい解決手段の選定から、日立グループがお手伝いをさせていただきます。
製造業におけるIoT適用「3つのパターン」をご紹介
セミナー講演3は、「製造業のIoT活用」と題して、これまで日立システムズが手がけてきた製造業のIoT導入事例をご紹介しました。
現在日立システムズでは、以下3つのIoT適用パターンで「製造業のIoT活用」を支援しています。
これら3つのIoT適用パターンは、企業内で利用される基幹システムと連携することで、さらなる相乗効果を生み出すことができます。
講演では、基幹システムとして「FutureStage」を取り上げ、IoT連携の方法についてご提案させていただきました。本記事ではその内容を中心にご紹介します。
製造現場と基幹システムをIoTゲートウェイでつなぎ、生産性を向上
連携提案の1つは、「スマートファクトリー」×「FutureStage」です。
RFID、PLC信号、センサーなどのIoTゲートウェイを通して収集した情報を、「FutureStage」にシームレスに連携することで、生産性の向上を図ることができます。
この仕組みにより、生産進捗のリアルタイム把握が可能になるため、生産ラインや設備の異常などを素早くチャッチすることできます。
また、生産実績データが正確に収集できるため、標準作業時間の見直しや、現場作業品の負担を軽減することもできます。
タブレット端末と基幹システムを連携し、現場作業を遠隔からサポート
連携提案のもう1つは、「フィールド作業支援」×「FutureStage」です。
基幹システム「FutureStage」の販売管理と、フィールド作業支援システムを統一環境に構築し、情報の連携を図ることで、現場作業員のフィールド作業が劇的に改善します。
これまで現場作業員は、実質的な作業時間よりも、お客さまの販売情報確認(納品情報・仕様確認)や、作業終了後の実績報告に多くの時間がかかるケースがありました。
現場作業員が保有するタブレット端末を介して「FutureStage」にアクセスし、必要な情報の収集や登録を保守現場にて行えることにより、フィールド作業時間の短縮や利益率の向上を期待することができます。
今回のセミナーは「製造業のIoT活用」という切り口で、日立製作所および日立システムズのIoT事例を豊富にご紹介させていただきました。
今回はIoT全般に関してご紹介をしましたが、今後は業種や課題など、よりテーマを絞ったセミナーも開催していきたいと思います。
今後のセミナー開催情報をご希望の方は、下記ページよりメールマガジンのご登録をよろしくお願いいたします。
https://www.hitachi-systems.com/ind/fs/mailmagazine/
今後もこのようなセミナー機会を通じて、日立グループの豊富な業務改善ノウハウを、積極的にみなさまにご提供していきたいと思います。
FutureStage 営業:江崎 京太郎
福岡にてFutureStage定期システム相談会を開始しました。
FutureStage定期システム相談会をおこなっています。
本社(東京)
日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。