2013年1月31日掲載
私自身これまで、数十社という中小企業に対してさまざまな角度から経営コンサルティングを行ってきましたが、その中で当然ながら結果が出るケース/出ないケースの双方を経験してきました。
結果の出るケースと出ないケース、そこにはどのような違いがあるのか考えを整理していくうちに、私なりの答えが見えてきました。
ウェーブコンサルティング
代表 大迫 智之氏
「PDCAサイクル」
世の経営者のみならず、ビジネスマンであれば誰もが一度はこの言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
「計画→行動→評価→改善」という一連のサイクルを繰り返すという、非常に分かりやすいモデルです。
しかしながら、中小企業に対してこのサイクルがしっかり確立できているかという問いを投げかけた場合、恐らく多くの企業から、できていないという声が返ってくるのではないでしょうか。
「PDCAサイクルがしっかり確立されていること!」
これが、結果の出るケースの共通項です。
モデルとしては非常にシンプルなPDCAサイクルですが、なぜ多くの企業でうまく回転できていないのでしょうか?
こちらもこれまでの経験を踏まえて言うと、DO(行動)領域に2つの大きなハードルがあり、サイクルの回転を妨げていると言わざるを得ないようです。
1つ目のハードル、それは具体的な行動内容への落とし込みがうまくできていないというものです。
仕事柄、企業ミーティングなどに同席することも多いのですが、ミーティングの席で従業員の方からすばらしい提案があがってくるのを多く目の当たりにします。
「新規のお客さまを増やすために×××したらどうか。」
「既存のお客さまのリピート率を上げるために、○○○したらどうか。」
といった感じです。
しかしながら、ここで話されたことの多くが実践されるにはなかなか至りません。
理由としては、
といった傾向が強いように感じられます。
1つ目のハードルをクリアするためには、
とるべき行動内容をできるだけ具体化し、忘れないように文書化する
ということになります。
1つ目以上に高い2つ目のハードル、それはやると決めた行動内容を実践できないというものです。
実践できない理由としては、
といったものが大半を占めているように思われます。
2つ目のハードルをクリアするためには、
といった対策が重要になってきます。
PDCAサイクルの確立というと、泥臭く遠回りをしているように感じられるかもしれません。
しかしながら、着実にサイクルを回転させることが結局は近道であり、結果がついてくるものと自負しています。
この機会に、PDCAサイクルの確立に本気で取り組んでみられてはいかがでしょうか?
大迫 智之
ウェーブコンサルティング 代表
早稲田大学教育学部理学科数学専修卒業。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、アビームコンサルティング株式会社にてITを用いた業務改善、IT化支援に従事。その後、税理士法人にて新規事業支援および中小企業向けの財務/会計コンサルティングに従事。
2012年、独立開業。現在、新規事業支援/創業支援コンサルティングを軸に、業務改善(BPR)、財務/会計、ITの切り口からセミナーや講師、各種コンサルティングを行う。
日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。