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「クラウド環境で作業計画を立てる(部品・材料のタイムリーな供給で効率経営)」

失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座 「SaaS・クラウドの実例紹介」編

2013年4月、「TENSUITE」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に統合しました。
※本コラムに記載の商品情報は初掲載時のものです。

クラウド環境で作業計画を立てる2

(実例6)
「クラウド環境で作業計画を立てる(部品・材料のタイムリーな供給で効率経営)」
基幹システム(ERP)とスケジューラソフトを活用して、部品・材料の調達計画も含めた効率的な生産活動についてご紹介します。
(2011/8/10)
筆者:(IT コンサルタント)石田 富士夫

部品・材料を効率よく調達するには

部品・材料と一言でいっても部品・材料によって調達期間のかかるもの、個別に受注単位に製作するもの、あるいは各製品に多く使われるものなど、いくつかのパターンに分類されます。
部品・材料を効率よく調達するには、その種類によって適切な調達計画を立てる必要があります。
以下では、この種類による調達計画の違いについて考えてみます。

(1)個別発注品の調達

受注単位に発注する個別発注品については、上記で述べたようにMRPで必要数量と納期を計算し、個別に発注計画を作成し、確定納期を最早着手日としてスケジュールします。

個別発注品についてはある程度の物量を定期的に購入している状態であれば、メーカーからの部品供給も安定した納期で調達できます。
生産計画では、この調達リードタイムを安全リードタイムとして設定して生産計画を立てていきます。製品の納期がタイトで十分な調達リードタイムを確保できない場合は自社内や部品メーカーに一定期間の在庫を持ち、製造リードタイムを削減する対策を取ります。

個別発注品でも数量が少量で発注も安定しない場合は、部品メーカーとしても受注生産の対応となります。その場合は納期も長くなり不安定になります。
このような長納期部品は製品の納期短縮のために、ある程度まとまった数量を製品の販売計画に基づいて見込発注を行うなどして在庫を確保しておく対策をとっている例もあります。

(2)共通部材・常備品の調達

部品・材料でも様々な製品に共通して使用される、あるいは常備品として在庫しておく部品・材料は、個別にオーダ毎に調達計画は立てません。
受注単位に使用する部品を細かく計算するよりも、部品・材料の欠品が発生しないよう部品在庫と使用予測により定期的に補充部品の発注計画を行い、在庫を補充していく対応をとります。
在庫補充による部品在庫は、工程計画を立てる上では常に在庫がある前提で計画されます。製造にかかるリードタイムで納入できますので製品販売の上ではメリットが高いといえます。
しかし一方で常備品を増やしていくことは部品在庫量を増加させることにつながり、経営を悪化させる要因にもなります。

安易に定期・定量の発注をするのではなく、需要予測の精度を高め、販売予算に基づいた適正な在庫にコントロールすることが極めて重要になります。
このために、在庫と販売量(部品使用量)を品目毎に定期分析し、安全在庫や発注点を見直していく取り組みが必要です。

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