失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座 「SaaS・クラウドの実例紹介」編
2013年4月、「TENSUITE」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に統合しました。
※本コラムに記載の商品情報は初掲載時のものです。
(実例5)
「クラウド環境で作業計画を立てる(スケジューラの活用)」
今夏、企業では電力使用を15%削減して業務効率を最大に保つスケジューリングが必要になります。様々な条件を加味して行うスケジュール作成業務をスケジューラソフトを使って省力化・迅速化する方法をご紹介します。
(2011/7/14)
筆者:(IT コンサルタント)石田 富士夫
電力15%使用削減の夏がやってきました。
日本全国で電力消費のピークをカットし15%の節電をクリアすべく、様々な対策が実施されてきています。このために、従来の月曜日から金曜日までの間は9時~17時まで全国一律に勤務することを見直し、土・日を稼動し平日を休みにする業種、サマータイムを実施する企業、夜間電力を活用するためにシフト勤務に切替える企業など、様々な対策が講じられています。
これらの対策は、一企業の中で部署毎に変則勤務を組み、エネルギー消費を15%削減しながら業務効率を最大に保つスケジューリングが必要になります。
今回はスケジューラソフトを使って様々な条件を加味したスケジュール作成業務の省力化・迅速化する方法をご紹介します。
スケジューラとは製造工場において設備や人の制約条件を参照しながら各製造設備・工程の稼働率を最適化する生産スケジュールを作成するソフトです。製造業では既に使用している企業も多いと思います。
昨年までの環境では生産能力が一定のレベルで確保でき、その変動も大きくはない企業の場合はスケジューラの力を借りなくとも生産計画が立案できましたので、スケジューラが必須のアイテムではありませんでした。
しかし、3月の大震災以降、エネルギー供給状況は一変し、全設備を自由に稼動できる状態はなくなり、15%使用電力をカットして生産を維持する計画が求められることとなっています。
このことは全ての企業にいえることであり、今まで緻密なスケジュールは不要であった企業にも稼動設備を制限しながら最適スケジュールを作成することが必要になっています。
このスケジュールを人がExcelなどの表計算ソフトを活用して作成するには多くの労力を必要とし、かつ間違えも発生します。スケジューラを活用することで日別・時間別の設備稼動計画と人員計画を加味した最適スケジュールの作成が可能となります。
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