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株式会社 日立システムズ

日立システムズ UXの現場

第1回 (後編)

プラットフォームソリューション部は
相手のリアリティにあったUXの意味を問う

聞き方、課題の発見の仕方に日立システムズのノウハウがある。

福田:お客さまの言葉の聞き方、課題の発見の仕方。そのスキルの高さが、今の日立システムズさんの業務ではとても重要であること、強く感じます。そのあたりのメソッドや領域のエキスパートのことは、言葉になりにくいし見えにくいんですけど、でも、そこでの真の実力が、実は一番金を生むんじゃないかとか思うわけです。そのスキルの高い人が、最も確実に会社を支えるんじゃないかと…「ただ技術に詳しい人」は、どんどん上書きされるんです。次のプレーヤーに。でも「課題のつかみ方」ってスキルは俗人的な蓄積でもあるから、どんどん積層化されて、上書きされにくい。それは、その人の感受性の問題でもあるし、人と向き合う姿勢の問題でもあるし。

長岡:そうですね。業種が違うと、やっていることって全く違うんです。お客さまの言葉に耳を傾けて、課題に丁寧に向き合う業務を一回り終えたときには、その業種の保守、保全の全体像やコアとなるハードの意味も頭に入るんです。それを持って次の業種に出向くと、違うところはもちろんあるんですけれども、似たようなところもかなり多い。当然、分からないところはたくさんあるから「一緒にやりましょう」と。私たちは「コンサル」という表現は使わないです。分からないことは正直に、「分からないので教えてください」と。その中で、「分かるところはちゃんと答えます。システム化のところはプロなんで任せてください」と。

福田:僕ら広告の仕事も、クライアントに聞いた話から全体像をつかんで、何かを「紡ぎ出す」という役割ではあるんですけれども、でも結局、答えって相手の心の中にしかないんですよね。

長岡:そうですね。

福田:僕らは、答えを出す人なんじゃなくて、相手の出したい答えを探し出す役割なんですよね。クリエーターと言うと何かを作っている人的に思われるし、実際に作るんだけれども、それが企業のことや会社の根幹に触れている仕事であればあるほど、僕らがあんまり作り過ぎちゃいけない。「その企業の人が主体的にどう考えているのか」、ないし「その人たちの中にある答えをどう探すのか」という仕事になるんですよね。

長岡:その話はかなり近くて、私、初回の訪問時ってあんまりシステムの話をしないんです。運用のやり方によって、ものすごい細かい開発もあれば、ある程度ざっくりとした開発もある。お話を聞きながら、頭の中に浮かぶ4つか5つのシステムの中でどのシステムを提供するのがいいのかなって考えてる。それを考えて、2回目ではちょっとシステム色を出しつつ、そのシステムに沿った運用案を出しつつ、「こういう運用で効率化ができて、お客さまのイメージしたものにかなり近いとは思うんですが、どうですかね?」という表現をします。場合によっては、システムそのものの話を、本当に最後のほうまでしないときもあります。

福田:その話も面白いですね。僕たちのコミュニケーションの領域でも、どう伝わるのかというシミュレーションの能力って、今、めちゃめちゃ重要だと言われていて。かつてはCM映像が完成してTVで流れてそれなりに評判になれば褒められた。でも今は、その映像がどういう理由で人に振り向かれて、どういう理由でSNSに書かれて、どういう理由でそれが友達か友達に広がって、という伝わりのリアリティをきちんと設計できることが重要になってきた。もちろんその理想の流れはただなんとなく生まれるわけではないから、それが効果的に発生する仕掛け、運用が重要になるんです。作って納品したあとの。

長岡:まさにそれは重要で、予備品倉庫の写真まで頂くこともあります。次の提案までにその写真を見て状況を確認しながら、この状況からどうしたら良くなるのかを想像しながら作っています。ひどく汚れている場合は、一回全部のけて、要らないものを捨てるというところからやらなければいけない。「そういうところからやらないといけないのか?」「もう大体そろっているから数を数えるだけでいい」とか、そういう想像とシミュレーションはかなりします。

日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。