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株式会社 日立システムズ

日立システムズ UXの現場

第1回 (前編)

プラットフォームソリューション部は
相手のリアリティにあったUXの意味を問う

現状UXの確認〜改善後UXの設計〜システム化

福田:それは管理担当者にとっても、ある種、日々の業務フローおよび業務体系みたいなもの全体をドラスティックに変えるものだとも思うんですけれども、その辺のアイデアはどういう形で生まれてくるんですか。

長岡:日頃から最新技術や商品はウォッチしていて、使えるもののチェックと現場での活用可能性は常に考えています。新技術や新商品を紹介されると、現場を想定した活用方法みたいなものがイメージされるんですけれども。例えばこの技術は棚卸しで使ったらうまくいくんじゃないのか、というようなところから入って、それが使えるようなパッケージの選定をして。実際にすすめていくと、開発業務が棚卸しだけに限定されない固定資産管理業務の全体を運用改善するものに発展することもあるんです。

福田:でも、その仕組みそのものはその会社さんのために作られたものでもないから、相当に業務フローの研究が必要なわけですよね。それが使われる環境はどんななのか。あるいは、さっきおっしゃっていたインドアなのか、アウトドアなのか、自然光なのか、人工の明かりなのかとか、あるいはどのぐらいのサイズなのか、あるいは対象物との距離はどのぐらいなのかとか。あらゆる状況を、リサーチしなきゃいけないですよね。

長岡:おっしゃるとおりです。まず現状の確認から始まるんです。現状のお客さまはどういう棚卸しフローになっているのか、お客さまの環境は、どういった状態なのか。油が多いのか。シールは貼れるのか。化学系工場のお客さまなんて本当に薬剤を使っているので、それでシールが溶けちゃうんじゃないかとかがありますし。金型というものもあるんですけれども、240度とか高温で使われるとするとシールが焼けてしまうということもあります。あとは明るさもあります。デバイス端末のカメラでちゃんと検知できる明るさなのかとか。その辺りは、一番初めはかなり苦労して、現地調査をしてやっと分かるというようなところで。

福田:なるほど。現状のユーザーフローと、その現状のユーザーフローに存在する幾つかのチェックポイントですよね。ここは温度が高いぞとか、ここは暗いぞとか。現状フローのレイヤーにチェックポイントのレイヤーが、オーバーレイされ加筆され、それを解決していく次なるフローというものが何なのかということが、その次のレイヤーに設計されていくという感じですよね。

長岡:まさしく。ステップワンが現状の確認で、ステップツーが改善後の運用をフローで出す、3つ目以降がシステム化になってくるんです。

福田:実際、開発ってできてみたときに分かることもあるじゃないですか、問題点が。全体像が見えてきたけれども、ここは思うようにいかないんだよなとか。そういう問題点が発見されると、フローの見直し、でもそれは部分的な見直しなのか全体に関わる見直しなのかとか、その戻りを繰り返しながら良くなっていくんですよね。

長岡:おっしゃるとおりです。大方つぶせてはいるんですけれども、やっぱりお客さまごとにここは特殊だというところがあるんです。特殊薬剤と言われたときに、本当にその薬剤がかかる場所で大丈夫なのかとか、そうした懸念点もあってですね。それに対し一つ一つ対策を当てていく形です。今の薬剤の話だと、それはシステムの話じゃなくて、シールとか紙とかの話になり、本当にこの薬剤でも耐えられる材質のものがあるのかという物のトライアルにつながりますし。状況によってはシステムに手入れをする必要もある。でもシステムの見直しになると膨大にお金がかかる場合もあるので、そんなに問題のないフローであれば、運用側にやり方を変えてもらうことで解決ということもあります。

日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。