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海外での実践的危機管理~海外進出企業編

【第4回】Society 5.0が実現すると日本社会はこう変わる (農業、食品、防災・エネルギー分野 編)

日本政府がこれからめざすべき未来社会の姿として掲げている社会構想「Society 5.0」。インターネットなど仮想世界である「サイバー空間」と、私たちが暮らす現実世界である「フィジカル空間」を高度に融合させ、経済発展と社会的課題の解決を両立するというものです。そこに描かれている未来社会とは? 本コラムでは、Society 5.0の実現によって、新たな価値を提供するとされている分野とその活用事例を紹介します。今回は「農業」「食品」「防災・エネルギー」分野を取り上げます。

超省力・高生産な「スマート農業」を実現する

私たちの日常生活に欠くことのできない食糧を供給する役割を担う「農業」。現在は、農業の担い手の減少や高齢化の進行など「労働力不足」が深刻化しています。また、農作業の現場では依然として人手に頼ったり、熟練者の技術やノウハウなどが必要とされる作業も多く、省力化や労働力の確保、作業負担の軽減などが重要な課題となっています。

こうした課題を解決するため、産学官の関係者が連携し、新しい農業スタイルである「スマート農業」への変革に取り組んでいます。スマート農業とは、ロボットやAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)などの先端技術を活用する農業のことです。このスマート農業を推進することで、Society 5.0の実現をめざしています。

Society 5.0時代の農業では、農地における人手不足の解消、食品ロスの軽減や消費の活性化などが期待されています。例えば、ロボットトラクタや農業用アシストスーツなどを活用して、農作業の自動化・省力化を実現します。

さらに、気象情報や農作物の生育情報、市場情報、食のトレンドやニーズなどさまざまな情報を含むビッグデータをAIで解析。それらのデータを基にして社会全体における食料の増産や安定供給を実現し、生産性の向上や経営の改善に役立てていきます。

例えば、「ドローン」による作物の生育状況の自動収集、天候予測や河川情報に基づく水管理の自動化・最適化、市場のニーズに合わせた収穫量の設定、天候予測に合わせた適切な栽培計画、熟練者の経験やノウハウの共有、販売先の拡大などを通じて、食料を安定生産できる営農計画を策定できます。また、消費者のニーズに合わせて自動配送車などによる農産物の適時自動配送なども可能になります。

健康的で快適な食生活を支援する

私たち日本人は豊かな食文化を持ち、安全で高品質な食べ物を手に入れられるという恵まれた環境にいます。また、健康を意識した嗜好や食べ物に関する価値観などが変化し、食生活の在り方は多様化しています。その一方で、食べ残しや食品の廃棄といった大量の「食品ロス」問題は見直すべき課題でもあります。

Society 5.0では、快適な食事によって、人々がより健康的に暮らせる社会の実現をめざしています。その基盤となるのが「AIによるビッグデータ解析」です。主に「個人のアレルギー情報」「食品情報」「各家庭の冷蔵庫内の食品情報」「店舗の在庫情報」「市場情報」などを解析し、その結果に基づいて食品分野の社会的・経済的な課題の解決を可能にします。

例えば、消費者は、アレルギー情報や個人の趣向に合わせた食品の提案によって、購入時の利便性が向上します。また、冷蔵庫の食材管理が自動化され、必要な分だけ発注・購入することができるようになって食品ロスの削減効果も期待できます。さらに、家族の嗜好や日々の健康状態などに合わせた料理の提案を受けることで、快適な食生活を送ることもできます。

生産者や店舗にとっては、顧客ニーズに合った生産や発注、在庫管理が可能になるというメリットが得られます。社会全体としては、食料ロスの軽減や食品産業の競争力強化などを図ることも期待されています。

日本特有の防災・エネルギー問題を解決する

「災害大国」とも言われる日本。地震や台風、豪雨、火山の噴火などの大規模な自然災害への十分な対策が求められます。個人への避難情報の提供や迅速な救助体制の整備、避難所への適切な救援物質の配送などが課題として挙げられます。

Society 5.0では、人工衛星や気象レーダー、ドローンによる被災地観測、建物センサーからの被害情報、自動車からの道路の被害情報などさまざまな情報を含むビッグデータをAIで解析することで、被害の軽減や早期復興を図れる防災社会を実現します。

例えば、個人のスマホに的確な避難情報をリアルタイムに提供して安全に避難所まで移動することを支援したり、アシストスーツや救助ロボットを活用した迅速な救助活動、ドローンや自動配送車などによる救援物資の配送などを実現します。

また、天然資源の少ない日本にとって、エネルギー不足の解消や安定的な供給、地球温暖化や環境保全などの「エネルギー」問題も重要な課題の1つです。

Society 5.0では、気象情報や発電所の稼働状況、電気自動車(EV)の充放電、各家庭における使用状況などさまざまな情報を含むビッグデータをAIで解析して、エネルギー分野における課題解決に活用できます。

具体的には、的確な需要予測や気象予測を踏まえた多様なエネルギーの供給、水素の製造やEVを活用したエネルギーの地産地消や地域間での効率的な利用、供給予測に応じた適切な使用の提案により各家庭での省エネ化を実現します。また、社会全体としてもエネルギーの安定供給や温室効果ガス(GHG)排出削減といった環境負荷の軽減も可能となります。

このように、Society 5.0ではさまざまな分野で新しい価値を提供することで、経済発展と社会的課題の解決を両立することをめざしています。また、Society 5.0を実現した社会は、国際社会の共通目標である「SDGs」の実現にもつながります。次回は、両者の関連性を解説します。

※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

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