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海外での実践的危機管理~海外進出企業編

【第3回】Society 5.0が実現すると日本社会はこう変わる (ものづくり、交通、医療・介護 編)

皆さんは「Society 5.0」という言葉をご存じでしょうか? 日本政府がこれからめざすべき未来社会の姿として掲げている社会構想です。Society 5.0とはどんなもので、そこに描かれている未来社会とはどのようなものなのでしょうか。本コラムでは、Society 5.0の実現によって、新たな価値を提供するとされている分野とその活用事例を紹介します。その第1弾として「ものづくり」「交通」「医療・介護」分野を取り上げます。

ものづくり現場の課題を解決する

「ものづくり大国」と言われて世界的に高い評価を受けてきた日本。製造業は国の基幹産業の1つとして、日本経済の発展に大きく貢献してきました。しかし近年、製造業を取り巻く環境は大きく変化しており、多くの製造業企業が変革を迫られる時期を迎えています。

現在、日本の製造業は「人材不足」「ICT活用」「技術継承」という3つの課題に直面しています。少子高齢化による労働人口減少に伴い、労働力の確保が難しくなっています。また、他国に比べて製造業におけるICT活用が遅れていることによる競争力の低下も問題視されています。さらには、これまで培ってきた高い技術を次世代に継承できない可能性があることも指摘されています。

Society 5.0では、こうした製造現場の課題について、先進技術を活用して解決できる社会をめざしています。その具体的な手法として活用が期待されているのが「AI(人工知能)によるビッグデータの解析」です。顧客や消費者の需要、各サプライヤーの在庫情報、配送情報といったさまざまな情報を含むビッグデータをAIで解析することで、新しい生産計画や在庫管理手法を生み出したり、物流の効率化などが可能になります。また、ロボットとの協働作業を通して生産性の効率化や人件費の削減、技術継承、多品質少量生産などへの効果も期待されています。

社会全体としても産業の競争力強化や災害時の対応、多様な消費者ニーズへの対応、温室効果ガス(GHG)排出や経費の削減、顧客満足度の向上および消費の活性化などを図ることが可能となります。

移動が困難な地域・人の問題を解消する

現在、高齢化や過疎化が進むことで、交通インフラが整備されているにもかかわらず「移動」が困難になってきている地域が増加しつつあります。高齢化による免許返納に加えて、交通事業者の運転手不足による公共交通頻度の減少といった移動手段の減少が今後も予想されます。

Society 5.0では、各自動車からのセンサー情報、天気・交通・宿泊・飲食といったリアルタイムの情報、過去の履歴などのデータベースなどさまざまな情報を含むビッグデータをAIで解析することで、現状の課題を解決できます。

例えば、「好みに合わせた観光ルートの提供や天気や混雑を考慮した適切な計画が提案され、旅行や観光がしやすくなる」「自動走行で渋滞なく、事故なく、快適に移動できる」「カーシェアや公共交通の組み合わせで誰でもスムーズに移動できる」「高齢者や障がい者が自律型車いすで一人で移動できる」ことなどを実現します。また、社会全体では交通機関からのCO2排出が削減されるとともに、地方の活性化や消費の拡大にもつながる効果が期待できます。

医療・介護現場の変革を推進する

現在の日本では、高齢者が増加したことを受けて疾病が変化、多様化しています。医療分野では「未病ケア」「予防医療」への転換を迎えており、「治す医療」から「治し支える医療」への転換も求められています。

また、急性疾患よりも長く病気と付き合いながら暮らしている慢性疾患の人が増加する傾向にあります。そのため、在宅での医療や介護、見守りを必要とする高齢者が今後さらに増えると予測されています。住み慣れた自宅で暮らしたい高齢者を支えるのは、在宅医療や在宅介護に関わる医療者と介護者です。しかし、現在の日本はそうした人材の不足が大きな課題となっています。

Society 5.0では、こうした課題をICTにより解決することが期待されています。個人のリアルタイムでの生理計測データ、医療現場の情報、医療・感染情報、環境情報などのさまざまな情報を含むビッグデータをAIで解析することで、病気の早期発見や治療の最適化を実現し、健康寿命の延伸や患者のQOL(健康で質の高い生活)向上などの実現を可能にします。

例えば、医師による遠隔医療や遠隔診断などをサポートしたり、独居高齢者の自宅や介護の現場では、見守りロボットや介護ロボットなどが高齢者の自律的なヘルスケアやセルフ介護などを支援します。社会全体としても医療費や介護費などの社会的コストの削減や医療現場などでの人手不足の問題を解決することが可能となります。

Society 5.0では、さまざまな分野において新しい価値を提供することで、経済発展と社会的課題の解決を両立することをめざしています。次回は、農業、食品、防災・エネルギー分野でのSociety 5.0がもたらす新しい価値をご紹介します。

※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

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