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株式会社 日立システムズ

ニューノーマル時代のコミュニケーション

【第4回】ローコンテクスト文化を生きる

前回、ニューノーマル時代は従来のハイコンテクスト文化を前提としたコミュニケーションでは不都合が生じるため、ローコンテクスト文化へ移行すべきであると説きました。「同じ日本人なら、お互い似たような考えの土台に立ち、多くを語らずとも分かりあえる」、そんな時代は変わろうとしています。

では、私たちはこのローコンテクスト文化に、どのように対応していけば良いのでしょうか。それは、第1にみな違う価値観を持っているという前提に立つこと、第2にお互いがその価値観を認め合うということに他なりません。
同じ事実であっても、それをどう解釈するかは人それぞれの価値観によります。例えば、積もった落ち葉を見て「汚い」と感じるか、「風情がある」と感じるかは人それぞれ。人は自分の考え方や感じ方で事実を自分の価値観に合うように解釈する生き物なのだという現実を直視し、生きていかなければなりません。

今までは「同じ日本人なのだから、話さなくても分かる」という文化的背景から均一性を求めるあまり、多様性は軽視されてきました。ですが、ローコンテクスト文化では、この多様性を常に意識する必要があります。多様性への着目は必然的に他者との違いへと意識を向かわせ、他者の価値観を受け入れる受容性へと扉を開きます。他者との違いを知り、他者の価値観を受け入れることができれば、相手が望むことや嫌うこと、場合によっては必要としていることが分かります。この相手の気持ちを先読みする能力は、「私のことを分かってくれている」という気持ちに支えられた信頼関係の基礎となります。
従来この能力は、単一の価値観を共有してきたがゆえに当たり前のように存在していましたが、ニューノーマルに至っては意図的に作る必要性が生じたと考えられます。

とはいえ、長い歴史が作り上げたハイコンテクスト文化の中で育った私たちにとって、多様性を意識しながら他人との違いを認めることは、とても難しいことかもしれません。自分はどんな人間なのか、どんな価値観を持っているのか、何が大切で何が許せないのか。それを知ることは他人との信頼関係を築くうえで、とても重要なことです。ニューノーマル時代のコミュニケーションとは、まずは自分を知り、それを相手にしっかり伝えることから始まります。自分の気持ちに素直であること、そしてそれを受け容れる環境こそが大切なのです。

最終回となる次回は、違う価値観をどのように共有すればいいのか、個人と企業内でのコミュニケーションの在り方について、検討します。

※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

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