工事原価管理システム「Workspro」
最終予想原価の算出を自動化し、決算準備期間を7日間から4日間に短縮
お客さまの声
当社の原価管理の目的は指定原価を守ること。「Workspro」導入により、予想原価と実績原価の入力や確認の作業がスムーズに行えるようになったのは大きなメリットです。
海外からの導入技術および自社開発技術を駆使して数多くのプラント・装置を提供し、国内外で実績のある総合プラントエンジニアリングである、日曹エンジニアリング株式会社様(以下、日曹エンジニアリング様)。同社では工事原価管理システムの刷新にあたり、工事原価管理システム「Workspro」を採用いただきました。今回はその経緯と効果について、情報システムグループ担当部長の高松氏と、同じく情報システムグループの竹林氏にお話を伺いました。
旧システムでは、原価管理の事務処理作業が煩雑化していた
日曹エンジニアリング様が抱えていた課題
「Workspro」導入前の2006年当時は、自社で開発したクライアントサーバー型の工事原価管理システムと、ホスト処理の月次決算システムを連携して業務を行っていました。ところが、当時の工事原価管理システムのOSサポートが終了してしまいました。
また、そのシステムのベースは、30年以上前に自社開発したもので、機能修正と追加の繰り返しによる事務処理の複雑化という問題もありました。いずれシステムの刷新が必要だと考えていましたが、やはりOSのサポート終了ということが、一番のきっかけでした。(高松氏)
当社は原価管理の区分が細かいのです。これは社風だと思いますが、とにかく管理は細かく徹底的に行っており、営業や技術者は、予想原価と実績原価を適時確認しています。そのため、旧システムでは入力や確認などの事務処理作業が煩雑でした。さらに、原価の発生から決算までの実績集計を手作業で行っていて、この集計に7日ほどかかっていたことから、作業時間の短縮が課題となっていました。(高松氏)
日曹エンジニアリング株式会社
管理部 情報システムグループ
担当部長 高松氏
細かい原価管理区分に対応したカスタマイズが可能
「Workspro」を選択したポイント
まず、自社開発パッケージという条件がありました。といいますのも、当社の原価管理の区分や方法を考えると、必ずカスタマイズや機能追加が必要です。そうなると、自社開発パッケージでなければ維持メンテナンスが難しいだろうと考えていました。(竹林氏)
当然ながら技術の信頼性やサポート力も重視していました。例えばトラブル時などに、窓口を一本化してスムーズに対応いただくことが必要です。また、パートナーとして「3年後の姿」を真摯に、かつ最小コストで実現できる提案が条件でした。(高松氏)
日立システムズさんを含め、3社のベンダーから提案をいただいたのですが、当社の細かい原価管理区分に対応してカスタマイズできると言っていただけたのは、日立システムズさんだけでした。提案書からは、工事業界への深い知識と、当社の業務形態を正しく理解して仕様に起こしていただいていることが感じられました。また「3年後の姿」については、3社で大きな差が発生しました。こちらも、当社の原価管理の仕様に合わせられるかがポイントになり、理想的な対応をしていただけそうなのは日立システムズさんだけでした。(竹林氏)
日曹エンジニアリング株式会社
管理部 情報システムグループ
サブリーダー 竹林氏
予想原価の算出が即時化され、先手のプロジェクトマネジメントを実現
導入サービスの内容と効果
経理や原価管理の進め方は会社によって違うものですが、その違いを理解したうえで、当社の進め方をシステム設計に反映していただけました。当社から、原価管理部門・調達部門・経理部門から各部門長が参加していたのですが、日立システムズのSEさんは、この3人を相手に同等レベルの話をしていました。この3部門は、それぞれ専門のSEがいるくらい専門性が高いので、一人で全体最適になるよう対応いただけたことには驚きました。教科書から得た知識ではなく、現場を分かっていると感じました。(高松氏)
これまで手作業で行っていた予想原価の算出が、「Workspro」導入による自動化で、決算の準備にかかっていた日数が7日間から4日間に短縮されました。当社の原価管理の主たる目的は、指定原価を守ること。日々の実績原価の入力や予想原価の確認作業がスムーズに行えるようになったのは大きなメリットです。(高松氏)
導入から数年後に工事進行基準への対応が必須となりましたが、もともと細かく原価管理を行っていたため、システムに手を入れることなく対応することができました。(高松氏)
もう一点、「Workspro」のDBの仕様をすべて公開していただいていることです。通常のパッケージシステムでは非公開にすると思いますが、 「Workspro」のDBは公開されています。これにより、データを容易に取り出せて、社内で加工し、ほかのシステムで利用したり、経理の担当者が伝票のチェックに使うなど非常に大きな効果をあげています。データを公開していただくことで、かかるはずの工数と費用が抑えられています。(竹林氏)
スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイス対応を検討していきたい
予定している今後の方針
例えば、外出が多い営業や技術担当者などからは、社外からもシステムへの入力や確認を行いたいという要望が出ています。今後はスマートフォンやタブレットなど、スマートデバイスへの対応を検討していきたいと思っています。(高松氏)
当社の情報システムグループは少人数ですので、開発については、なるべくベンダーさんにお願いする方向です。日立システムズさんとは信頼関係ができており、当社の独特の仕組みや進め方を熟知していただいているので、今後も引き続きサポートをお願いしたいと思っています。(竹林氏)
日曹エンジニアリング株式会社
あらゆる産業分野で技術が進化するにつれ、エンジニアリング会社に求められる機能もますます多様化、高度化しています。
その中で日曹エンジニアリング様は、現在、そして将来にわたり必要とされるプラントのあり方を見据え、各種プラントからシステム、装置、さらには納入後のメンテナンスや省エネルギー対応に至るまでのエンジニアリングサービスを提供しています。
化学プラントの建設について、計画から試運転まで数多くの実績があります。
東京ビッグサイトにて開催された「インターフェックスジャパン」に出展しました。
担当より一言
今後も引き続きご満足いただけるようにサポートしていきます
日立システムズ
城野陽介
日立システムズ
菊地敦
導入の検討が進んでいるところを、当社にも提案の機会をいただき、かれこれ6年ご利用いただいております。さらにこのようなご評価をいただけるのは営業冥利に尽きます。(城野)
「Workspro」は今後も進化していきますので、業界が進んで行く方向に追随して、製品バージョンアップをしていきます。スマートデバイスへの対応は2014年度を想定しています。(菊地)
今回の取材にご協力いただいたお客さま
日曹エンジニアリング株式会社
管理部 情報システムグループ 担当部長 高松氏
管理部 情報システムグループ サブリーダー 竹林氏
ご協力ありがとうございました。
2013年2月掲載
本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
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