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経理部門向けお役立ちコラム

経理業務効率化のための自社データ等の整備_③ステップ後半

経理業務効率化のための自社データ等の整備_③ステップ後半

1.財務経理業務のRPA導入のためのステップ

前回のコラムでは、RPA導入ステップの中でも経理業務の整理を行い、RPAの製品選定までのポイントを解説したが、本稿ではその後実際のRPA化対象業務を選定し、シナリオ作成からその後の体制整備について解説する。

(1)RPA作成体制の検討

RPAのシナリオ作成を具体的に進める前段階として、RPA作成の体制について事前に決定しておく必要がある。

具体的には、
①情報システム部門が主導でシナリオを作成するパターン
②利用部門が主導でシナリオを作成するパターン
がある。

情報システム部門が主導する場合、従来のシステム開発と同様、利用部門からの申請に基づいて情報システム部門がシナリオを作成していくことになるため、従来のシステム開発と同様の社内手順が必要になると考えられる。一方、選定するRPAツールによっては、利用部門が主導でシナリオを作成するケースもあり、この場合には、業務に精通した人がシナリオ作成を行うことになるため、柔軟性をもって機動的にシナリオ作成を行えるが、ガバナンスの面で懸念が残る。

(2)RPA利用業務の検討

経理業務でRPAを導入するシーンとして、ダウンロード、データの加工(数値の結合や並び替え、集計等)、データの入力、インポート等の業務に適用することが考えられる。業務選定の中で、経理業務プロセスの中で人が判断しながら加工している場合や入手するデータが毎月少しずつ変わるなど業務の安定性に欠ける場合は、もう一度業務プロセスの見直しを行い、人の判断を排除、データ入手ルールの他部門との合意などの業務プロセスの見直しが必須となる。

(3)RPAシナリオ作成・導入

RPAツールを決定したら、RPAのシナリオを作成していく(RPAツールにて、フローの設定を行う作業のシナリオを作成するという。)。PCにRPAツールをインストールして使用するもの(RDA:Robotic Desktop Automation)は、財務経理部門でシナリオ作成に対応できることも多い。一方で、RPAツールをサーバーにインストールして使用するものは、財務経理部門だけでシナリオ作成することが難しいため、情報システム部門や外部の導入サポート事業者に対してシナリオ作成を依頼することが想定される。また、シナリオ作成の際には人が実施した場合と同様の結果が得られるかのテストを実施することも重要となり、手作業とRPAによる作業の並行稼働期間・検証作業期間を設けることも重要なポイントとなると考えられる。

(4)RPAシナリオ作成の単位

RPA化対象業務を選定した後、業務プロセスの中でどの単位でRPA化するかもRPAを安定的に稼働するにあたり重要な視点になる。例えば、データをダウンロードし、データ加工を行い、会計システムにインポートするまでの一連の業務をRPA化したい場合、全てを1つのシナリオとして作成するようなケースとダウンロードとデータ保管、エクセルによるデータ加工、インポートを別々のシナリオとして作成するケースの2つが考えられる。全てを1つのシナリオにした場合、一見効率がよさそうに見えるが、実際の運用ではRPAが止まったときの原因究明に時間がかかるなどの実務上での不都合が生じやすい。一方、1つのプロセスでもシナリオを分割すると、実際の業務の手戻りが少ないことが多い。

これらの点は運用の安定性に大きく影響するため、業務プロセスの単位に限らず、「ダウンロード業務」など業務の変更が比較的少ない業務を集中的にRPA化していくという進め方も考えられるため、業務の選定とシナリオ作成の単位は慎重に行う必要がある。

(5)RPA導入体制・保守運用整備

当初計画した財務経理業務のRPA化完了後に、今後の新たなRPAのシナリオを作成する際や全社展開する際に統一のルール作りが必要である。これは、作成されたシナリオが、誰が見ても理解可能であり、同じ手順・構成で、数値の事後的トレースが可能な内容とするための標準的なルール作りを目的している。ルールがない場合、作成者にしかわからないシナリオが作成され、担当者が変わった場合に作業の目的や作業工程が理解されないまま業務だけが残ってしまい、従来のシステム開発に見られた属人化のリスクが発生してしまうため留意が必要である。

また、運用していく中でデータの保管場所やダウンロードデータや入手するデータレイアウト変更などが発生したことにより、エラーが発生することも多々ある。この他、法律や基準の改正、業務変更、基幹システムの変更によるインプット情報の変更等が変わる可能性があり、適切にシナリオや使用しているエクセルツールを変更する必要があるため、ルール作りは必須であると言えよう。

RPA導入までの流れ

筆者のご紹介

舟山 真登(ふなやま まさと)氏

グローウィン・パートナーズ株式会社
コーポレートイノベーション部 部長
舟山 真登(ふなやま まさと) 公認会計士

2005年 監査法人トーマツ入所。東証一部上場企業をはじめ、幅広い業種・規模の企業に対する法定監査業務、内部統制監査制度の導入支援業務、IFRS導入支援業務に従事。
2015年 当社入社。上場企業グループの経理BPR、経理業務アウトソーシング体制の構築、経理業務のRPAによる自動化等の各種プロジェクトのプロジェクトマネージャーを多数担当。
2017年 コーポレートイノベーション部 部長。Accounting Tech®Solution事業を推進し、上場企業向けに、財務経理部門の働き方改革の支援、PMI(Post Merger Integration)プロジェクトの支援、経理BPOサービスなど、多くの案件を手がけるほか、専門誌の執筆やセミナー講師を多数実施。

企業概要(グローウィン・パートナーズ株式会社)

https://www.growin.jp/

「プロの経営参謀」としてクライアントを成長(Growth)と成功(win)に導くために、①上場企業のクライアントを中心に設立以来400件以上のM&Aサポート実績を誇るフィナンシャル・アドバイザリー事業、②「会計ナレッジ」・「経理プロセスノウハウ」・「経営分析力」に「ITソリューション」を掛け合わせた業務プロセスコンサルティングを提供するAccounting Tech® Solution事業、③ベンチャーキャピタル事業の3つの事業を展開している。
大手コンサルファーム出身者、上場企業の財務経理経験者、大手監査法人出身の公認会計士を中心としたプロフェッショナル集団であり、多くの実績とノウハウに基づきクライアントの経営課題に挑んでいる。

※コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
※本コラムは、2019年04月10日に掲載されたものです。

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