2013年4月、「TENSUITE」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に統合しました。
※本事例に記載の商品情報は初掲載時のものです。
福岡県を拠点に総合食品卸売業を展開している株式会社鳴海屋様(以下、鳴海屋様)。同社のTENSUITE導入について、その背景や導入効果など詳しくお話を伺いました。
鳴海屋様の看板商品
「辛子明太子」
-- 鳴海屋様の事業内容についてお聞かせください。
元は業務用食料品問屋からスタートしたのですが、昭和43年に辛子明太子の取り扱いを始めました。
現在、業務用食材の卸問屋と辛子明太子メーカーという2つの顔を持ち合わせている点が強みです。
また、「お客さまが欲しいというものは必ず集める。簡単に『ない』というな」という先代の言葉を守り、「鳴海屋がないといったら、お客さまが諦める」というくらいの品揃え、商品情報力を備えていると自負しています。(渡辺氏)
社名 | 株式会社鳴海屋様 |
---|---|
資本金 | 10,000万円 |
従業員数 | 115名 |
所在地 | 福岡県福岡市博多区 |
主な事業内容 | 業務用食品卸 |
株式会社鳴海屋
常務取締役
営業本部長
渡辺靖氏
-- 品揃えと商品情報力が競争力ということですね。
しかしカバーエリアを広げることで、取り扱う商品の情報はどんどん膨大化してしまうのではないですか?
業務用の商品数だけで7,000以上。現金買いの商品を加えると、いくつになるかは分かりません。お客さまの要望が多様化すれば、この数はどんどん増えていきます。(渡辺氏)
これまでも基幹業務にはパッケージソフトを使っていたのですが、情報量の多さが原因なのか、システムがよくパンクして止まっていました。任意のデータを選択するにも、売り上げ実績を抽出するにも大変な時間を要するので、データ入力や管理に負荷がかかっていました。
そこで、新しく基幹システムの構築を検討することにしたのです。(安田氏)
株式会社鳴海屋
営業部 営業事務・商品仕入担当
係長
安田浩司氏
-- システムの刷新によって一番改善したかった部分はどこですか?
これまでは取り扱っている商品アイテム数が多く、リストから任意のデータを選び出すのも一苦労でした。それをスムーズに選択できるように、簡単に絞り込めるシステムを希望していました。同じ商品名でも、仕入れ先、メーカーなどが異なる商品がいくつもありますので。(安田氏)
-- すると、パッケージ選定には受注から発注までのスムーズなデータ管理という部分が大きかったということですね?
その点ももちろん考慮しましたが、出力したcsvデータを自分たちで自由に加工して、好きなように活用できるという点でも、TENSUITEは魅力的でした。(渡辺氏)
-- データ加工や分析・活用といったニーズは高かった、ということですか?
単純に「この商品がどれだけ売れたのか」ということのほかに、「期間的にどれだけ売れたのか」、「東京支店・大阪支店・福岡でどれだけ売れたのか」などを把握するためには、データの加工・活用は欠かせませんでした。そういう意味でTENSUITEを選定した部分はあります。データの分析結果を経営判断の1つの材料に、ということは、これまでのシステムでも考えていましたが、遅くて実行する気にもならなかったですから。(渡辺氏)
システム操作風景
-- 実際にTENSUITEを導入されてみて、効果を実感した箇所はどこですか?
1つの商品を調べるときや、お客さまの過去にさかのぼって調べるときに、とても早くなりましたね。
以前は、お客さまからご要望があると、膨大なリストから一つ一つ探してからデータ処理をしていましたが、高いカスタマイズ性のおかげで、今ではすぐ画面に目的の情報が出るようになりました。旧システムと比べると、約20倍は早くなったと感じています。(安田氏)
-- 約20倍という時間効率アップは、驚異的ですね。
現在は社員1人に1台ずつPCを配置できるようになったこともあって、データ処理にかかっていた負荷は、ずいぶん軽くなりましたね。情報がパンクしてしまったおかげで残業、といったことがなくなりました。(安田氏)
旧システムでは、売り上げ実績を1日分出すのに5分、1ヶ月分出すのに30~40分かかっていました。それがすぐさま確認できるようになり、分析力も高めることができています。市場のトレンドをつかむ、といったビジネスへの活用も実現できるようになりました。(渡辺氏)
-- 鳴海屋様が、今後推し進めていきたいビジネスとは、どのようなものですか?
今後は、明太子に限らず業務用食材の卸問屋として、東京への本格的な進出を視野に入れています。東京では専門の卸問屋が多く、総合卸問屋は少ないとのこと。きっと、お客さまにとっては「ここに頼めば全部そろう」という方が頼みやすいと思いますので、チャンスはあると考えています。(渡辺氏)
-- その実現に向けて、日立システムズがお手伝いできることはありますか?
最低在庫を決めておいて、その値を下回ったら自動的にコンピューターが発注をかけてくれる、というような機能があれば嬉しいですね。問屋との連携になると思うのですが、それがあると在庫数を見て足りなくなった品物を発注しているマンパワーを、ほかの業務に注力させられますし、人為的ミスで発生する品切れを防ぐこともできますので。(渡辺氏)
鳴海屋様にTENSUITEを活用していただき、特に入力処理で効率化が図れたことは当社としても大変喜ばしく思っております。
今後はTENSUITEの在庫管理・発注点管理機能のより有効な活用によって、鳴海屋様のさらなる発展のお手伝いができるよう提案させていただきたく思っています。
(西日本支社 九州営業本部 松枝 譲 /写真右)
取材および写真撮影にご協力いただいたお客さま、ご協力ありがとうございました。
取材日:2007年5月
本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
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