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「新規市場進出に必要なIT武装と業務改革」

失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座 「システム企画」編

2013年4月、「TENSUITE」は、日立　製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に統合しました。
※本コラムに記載の商品情報は初掲載時のものです。

新規市場進出

（企画1）
「新規市場進出に必要なIT武装と業務改革」
受注低迷の打開策として新規マーケットに進出！しかしその打開策が在庫過剰とコスト高を生む結果に。 新事業立ち上げ時に必要なシステム要件と社内体制とは？
（2010/3/8）
筆者：（IT コンサルタント）石田　富士夫

「システム計画～運用」編「基幹システム再構築のタイミング」では「基幹システムの再構築のタイミング」についてお話ししました。 例として中国に新規に自社製品を拡販するために中国に営業進出したA社の抱える問題をあげました。 今回はこの問題を解決するために、再構築の要件としてどのような点に重点を置いて進めたら良いか、また内部の業務改革はどのように進めたらよいかという観点で話したいと思います。

基幹システムの再構築に至った経緯

前回述べていますが、A社が基幹システムの再構築に至った経緯は次の通りです。
国内営業の落ち込みをカバーするためにA社は中国に営業拠点を設け、中国のメーカに対する営業を開始しました。 当初は国内の工場からの製造・出荷の体制をとっていましたが、納入リードタイムが長いことと、物流コストが個別に掛かりコスト高であったため、現地に倉庫を設け、現地から出荷する体制をとりました。 しかし、下記の問題が解決できず、基幹システムの再構築も含め業務体制の大幅な改善を図ることになりました。
主要な問題点は下記の通りでした。

  • 中国の拠点在庫が過剰在庫の状態となっている。
  • 拠点在庫に欠品が多く、依然として国内工場からの製造・出荷が多く、コスト高となっている。
  • A社の生産計画は月次で立てられ、ほぼ計画通りに実施していく慣習が根強く残っており、月中の計画変更はほとんど出来ない運用となっている。 従って顧客の需要変化に対する柔軟な生産調整が難しい体質にある。

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