ページの本文へ

Hitachi
お問い合わせお問い合わせ

【ウェビナーレポート】
製造業DX推進の鍵!製造業向けAIセミナー
~地に足の着いたAI活用の正攻法を語る!~

【ウェビナーレポート】製造業DX推進の鍵!製造業向けAIセミナー~地に足の着いたAI活用の正攻法を語る!~

基調講演「日立グループにおける生成AIの取り組みご紹介」

2025年6月にオンライン開催されて好評を博したセミナー、「製造業DX推進の鍵!製造業向けAIセミナー」。製造業において、生成AIの導入や定着化を成功させるためには、自社での活用目的やゴールを明確にしながらステップごとに検討を進めていくことが重要です。
本セミナーでは、製造業に特化した生成AIの社内事例やAIエージェントのご紹介、AI活用の実例として、生産計画の最適化、設備機器の運用・保守のための異常検知の事例と導入のコツを紹介しました。本稿では、最初に行われた基調講演の内容をご紹介します。

ウェビナー登壇者:
株式会社 日立システムズ
ビジネスイノベーション統括本部
AI活用推進エンジニアリング本部
菊池 一也

講演資料より:GenAIアンバサダーの一覧(設立当初の名称。現「AIアンバサダー」)
講演資料より:GenAIアンバサダーの一覧(設立当初の名称。現「AIアンバサダー」)

日立グループ、AIアンバサダーを設立

日立グループは、2025年1月にグループ全体でAIアンバサダーを設立しました(設立当初の名称は「GenAIアンバサダー」)。これは、経営、営業、マーケティング、システム開発、運用といった各分野のスペシャリストたちで構成される集団です。彼らは、お客さまのAIトランスフォーメーションを推進するとともに、生成AIが持つ価値や可能性をタイムリーに伝えるメッセンジャーとしての役割を担います。日立システムズからは、菊池 一也がAIアンバサダーのメンバーになっています。

「人手不足」という大きな社会問題

AIアンバサダーが設立された背景には、深刻な人手不足という社会問題があります。2040年には、建設から50年以上が経過する施設が増加し、これらの施設の維持・運用には1100万人の人手が不足すると言われています。さらに、2050年には、他の業種も含めた生産年齢人口が2021年と比較して29.2%減少し、高齢化率は37.7%に達すると見込まれており、労働人口の不足が深刻化するでしょう。

このような状況において、生成AIを活用して働き方をサポートすることが注目されています。

講演資料より: 日立の生成AIの取り組み概要
講演資料より: 日立の生成AIの取り組み概要

社会課題解決に向けた取り組み

日立グループは、製造、小売、電力、鉄道、金融、公共といった多岐にわたる分野で社会インフラを支える事業を展開しています。これらの事業を通じて社内で培ってきたノウハウを結集し、お客さまへの提供を通じて生産性向上を支援しています。

講演資料より:生成AI活用の変遷
講演資料より:生成AI活用の変遷

AIエージェントが“業務をこなす”時代へ

生成AIは急速な進化を続けています。

2023年は「生成AI元年」と呼ばれ、文書要約や翻訳といった間接業務で活用が始まりました。続く2024年には、生成AIの業務への組み込みが進み、設計書や見積書のチェックなどで利用されるようになりました。

2025年は「AIエージェント元年」として、AIが複数のタスクをつなぎ、与えられたゴールに向かって自律的にタスクを推進するようになりました。

さらに来年度には、「マルチAIエージェント」の時代が到来すると考えられます。これにより、業務プロセス全体においてAIと人が共存しながら作業を進める、より高度な協業が実現すると考えられます。

講演資料より:日立社内での生成AI徹底活用の概要
講演資料より:日立社内での生成AI徹底活用の概要

日立社内における生成AIの徹底活用

日立グループでは、さまざまな観点から生成AIの徹底活用を進めています。まず、2023年にはグループ全体で利用できる生成AI環境「Effibot(えふぃぼ)」を展開し、利便性の向上を図りました。

また、組織化や規約・ガイドラインの整備も進めています。AI研究者や法務・知財などのスペシャリストを組織化し、個人情報や機密情報に関するガイドラインを策定して全社に展開しています。

さらに、生成AI環境が整備されても、その活用方法が分からない社員もいるため、定期的に勉強会を実施し全社的な教育を推進しています。これらの取り組みは、活用状況をモニタリングし分析をしながら進められています。

現状の課題

生成AIの活用において、現状は利用率がなかなか上がらないことが大きな課題となっています。リリース直後は興味から利用するものの、数回のアクセスで利用が途絶えてしまう傾向が見られます。また、研修や教育を実施しても一時的に利用率は上がるものの、その後再び低下してしまうのが現状です。

講演資料より:生成AI活用を加速させる5つのポイント
講演資料より:生成AI活用を加速させる5つのポイント

生成AIを加速するには?

生成AIの活用をさらに加速させるためには、以下の5点が重要であると考えられます。

1.経営層からのメッセージ発信と経営改革への組み込み
経営トップが自ら社内外に生成AIの重要性に関するメッセージを発信し、具体的な生産性目標を掲げるなど、経営改革の一環として明確に位置づける必要があります。

2.業務プロセスへの組み込み
社員が意識せずとも生成AIを利用するよう、業務プロセスの中に活用を組み込む仕組みを構築することが不可欠です。

3.日常業務の中への組み込み
メール作成や議事録作成といった日常的な業務の中に、生成AIを自然な形で組み込むことで利用のハードルを下げ、定着を促します。

4.継続的な改善
生成AIの環境を構築して終わりではなく、利用者からのフィードバックを基にニーズに応えながら継続的に改善していくことが求められます。

5.社内外への継続的な情報発信
日々生成AIを活用している社員が積極的に情報発信を行なったり、社内外でコミュニティを形成したりすることで、成功事例の共有や新たな活用法の創出を促します。

講演資料より:製造業における幅広いユースケースの保有
講演資料より:製造業における幅広いユースケースの保有

生成AI活用の鍵は業務プロセスへの組み込み

生成AIを加速させるうえで、業務プロセスへの組み込みは特に重要な要素です。日立グループは製造業をはじめとする幅広い業務領域において、生成AIの多様なユースケースを保有しています。今回のウェビナーの第1部以降、各領域における具体的な取り組みを紹介します。

※記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。