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社会福祉法人 相模福祉村が神奈川県相模原市で初めて福祉型障害児入所施設として設立した、相模はやぶさ学園様。ケース記録を含む現場の職員の業務を効率化するため、日立システムズと公益財団法人日本知的障害者福祉協会の共同開発による「福祉協会ASP」を導入しました。今回はその経緯と効果について、施設長の小林一郎氏にお話を伺いました。

社会福祉法人 相模福祉村 相模はやぶさ学園

導入前の課題

  • 管理する側だけではなく、現場の職員が使いやすく、業務を効率化できるシステムを探していた。
  • 通常業務のあとで、PCがある場所に戻り、ケース記録を入力していたため、作業時間がかかっていた。

導入後の効果

  • 操作性が高く、分かりやすい「福祉協会ASP」のおかげで、現場の職員が効率的に作業できるようになった。
  • ノートPCでどこからでもケース記録が可能になり、作業時間を大幅に短縮できるようになった。
INDEX

導入経緯必要な情報をすばやく引き出せるシステムを検討

相模はやぶさ学園様では施設の設立にあたって、ケース記録などを紙ベースで管理・保管するのは不便であり、効率的に業務ができないと考えていました。そこで、提供する福祉サービスが職員の感覚頼みになることを防ぎ、入所者に関する情報をスムーズに共有するため、管理システムの導入を検討。一般的な福祉施設向けシステムに多かった、管理側の請求業務や支援計画作成だけが効率化できるシステムではなく、現場の職員が使いやすく、業務を効率化できるシステムの導入が必要と考えていました。

社会福祉法人 相模福祉村 相模はやぶさ学園 施設長 小林一郎氏

「福祉協会ASP」を導入した経緯を教えてください 施設では何か問題があると過去のケース記録を参照しますが、紙ベースでの管理だと「ファイルの所在が分からない」、「欲しい情報をすぐに探せない」といった理由で、すぐに情報を確認するのが困難でした。また、品質マネジメントシステム「ISO9001」を、福祉施設として日本で2番目に取得した経歴を持つ相模福祉村は、しっかりとした記録や根拠に基づいて福祉サービスを行うべき、という姿勢で運営しています。この方針に基づき、2013年4月1日に新しく設立する当園についても、福祉サービスが職員の感覚に頼りがちになることを防ぎ、入所者に関する情報を職員側でスムーズに共有するため、紙ベースではなく、システムを用いて管理していくべきだと考えていました。

新施設に導入するシステムには、どのようなものをお考えだったのですか? これまで見てきた福祉システムは、管理する側の請求業務や支援計画作成が中心となった製品が多かったように思います。今回はそれだけではなく、ちゃんと現場の職員が使いやすく、業務を効率化できるシステムを探したいと考えていました。

導入のポイント操作性が高く、現場の職員が使いやすいシステムだったことが決め手

近隣の施設において、以前、落雷による停電でサーバーが故障し、業務がストップしたことがあり、その経験を踏まえ、クラウド型のシステムを検討しました。選定においては、コストの低さだけでなく、現場で支援する職員が使いやすいと感じるような、操作性が高く分かりやすいシステムがポイントとなり、「福祉協会ASP」に決めました。また、このシステムが日本知的障害者福祉協会との共同開発による製品であることも、安心感があり導入の後押しをしました。

クラウド型のシステムを選定したポイントは、どのようなところだったでしょうか? 以前、近隣の施設にて落雷による停電が起き、サーバーが故障し、業務がストップしてしまったことがありました。こうした事態を避けるため、自分の所にサーバーを置かずに利用できるシステムはないかと探していました。そこで、世間でも浸透しているクラウド型のシステムを、当園でも採用することにしたのです。

「福祉協会ASP」を選定したポイントは、どのようなところだったのでしょうか? コストの低さはもちろん、現場で支援する職員のことを第一に考えたシステムだと、感じられたことが決め手です。現場の職員が、日々のケース記録を入力し共有していくためには、操作性が高くて分かりやすく、データを入力しやすいことが必要でしたが、「福祉協会ASP」は職員の操作性や入力のしやすさを考慮したシステムだと感じました。

公益財団法人日本知的障害者福祉協会との共同開発製品であることは、選定するうえで考慮されましたか? はい。介護保険制度の開始以降、さまざまなシステムが存在しますが、この「福祉協会ASP」は日本知的障害者福祉協会と共同開発されたシステムということで、製品に安心感がありました。

システム概要ケース記録にかかる時間を大幅に短縮できた

本稼働から間もないものの、日立システムズによる操作教育のかいがあり、若い職員を中心に支援計画、ケース記録、利用者台帳などの利用が進んでいます。特に、ケース記録は選択肢を選ぶだけで入力可能な項目があることや、無線LANとノートPCの活用により、場所や時間を限定せずに作業が可能になったことで、作業時間を大幅に短縮できました。相模はやぶさ学園様は、短縮できた時間が本来の業務である子どもたちの支援に充てられること、そして職員の残業時間の削減につながることを期待しています。

現在はどのようにシステムをお使いいただいていますか? 現在、当園内に無線LANを敷設していて、10台のノートPCから、いつでもケース記録を入力できます。例えば、子どもの寝つきが悪くて部屋から離れられない場合にも、その場にいながらノートPCで記録を入力できるようになりました。場所や時間を限定せずに業務ができ、効率化が図れるようになりました。システム導入当初は、当園設立直後の多忙な時期とも重なっていたため、操作を覚える余裕がなく、システムの利用が進んでいませんでしたが、日立システムズに操作教育を実施してもらったことで、職員が使えるようになりました。

今回のシステム導入により、どのような効果がございましたか?本格的にシステムを活用し始めてから、まだ時間がたっていないのですが、操作教育のかいがあり、若い職員は操作をおおむね理解しているようです。機能が豊富にありますので、すべての機能を活用できてはいませんが、支援計画、ケース記録、利用者台帳を中心に利用しています。特にケース記録は選択肢を選ぶだけで入力できる項目もあり、作業時間を大きく短縮できるようになりました。おかげで、本来の業務である子どもたちの支援に集中できるようになりましたし、今後は職員の残業時間の削減にもつながると期待しています。

システム概要図

今後の展望請求業務もいずれは「福祉協会ASP」で一本化したい

現在、別のソフトウェアで実施している請求業務も、いずれは「福祉協会ASP」への移行を考えている相模はやぶさ学園様。伝言、タスク、スケジュールなどを職員同士で共有する機能についても、さらに活用を進めていく予定です。日立システムズには、ヒヤリ・ハット報告をケース記録と連動して見えるようにするなどの機能強化を要望するとともに、システムのさらなる活用や改善を連携して進めるための良き相談相手であることを期待しています。

将来の展望について、教えていただけますか?現在はまだ利用していないのですが、システムのトップページで伝言、タスク、スケジュールなどを共有できる機能がありますので、今後はさらに活用を進め、業務効率を向上させることにより、入所者の一人ひとりと職員が接する時間を増やしていきたいと思います。

今後日立システムズには、どのようなことを期待しますか? ヒヤリ・ハット報告について、ケース記録と連動して見えるようにしていただけると、さらなる業務の省力化につながると期待しています。また、日立システムズは非常に話しやすい雰囲気で接してくれるので、当園としてもいろいろなことを相談させていただいています。今後もそうした雰囲気を継続していただきつつ、システムのさらなる活用や改善に向けて、連携して進めていければと思います。

お客さまの概要

社会福祉法人 相模福祉村 相模はやぶさ学園

社会福祉法人 相模福祉村 相模はやぶさ学園

設立2013(平成25)年4月1日
URLhttp://www.fukushimura.or.jp/(新規ウィンドウを表示)

相模はやぶさ学園様の名前は、宇宙でのさまざまな試練を乗り越えた「小惑星探査機はやぶさ」のように、「多くの子どもたちが、多くのサポートを得ながら巣立つ場所であってほしい」という願いに由来します。入所中の子どもたちは、普段からここで生活し、日中はここから学校に通っています。また、周辺にある相模福祉村の別施設と、イベントなどを通じて交流しています。

入り口近くに配置された「中庭」
入り口近くに配置された「中庭」。室内にいても、外の空気のすがすがしさや太陽の明るさを感じることができます。

入所者が家族と一緒に過ごせる「家族室」
入所者が家族と一緒に過ごせる「家族室」。3家族分の部屋を用意しています。

食堂
入所者が集まって食事をする「食堂」。60名分のスペースがあります。

小体育館としても活用できる「多目的ホール」
小体育館としても活用できる「多目的ホール」。各種イベントをこちらで行うことができます。

担当者より一言

日立システムズ 福士 博之

ベストパートナーとなるべく、ご要望に沿った提案を行ってまいります
相模福祉村様が新設した、相模はやぶさ学園様に「福祉協会ASP」をご採用いただいたことを、大変光栄に思っております。
「福祉協会ASP」はパブリッククラウド型サービスであり、当社データセンターでお客さまのデータを管理しているため、天災からのリスクを大幅に減らし、かつ低価格でご利用いただくことができています。
今後も相模福祉村様のベストパートナーとなるべく、ご要望に沿った提案を行ってまいります。

お客さまが導入された商品

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今回の取材にご協力いただいたお客さま
社会福祉法人 相模福祉村 相模はやぶさ学園
施設長 小林一郎氏
ご協力ありがとうございました。

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2014年2月掲載
本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。

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