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日本マイクロソフト社との取り組み

企業利用が本格化するパブリッククラウド ~Windows Azure PlatformとApp Bridge Monitorの魅力とは~

昨今の日本企業の営業拠点や製造拠点にみられるグローバル展開とビジネス拡大が加速する中、より競争力のあるビジネス基盤として、本格的にパブリッククラウドの利用を視野に入れ始める企業が増えています。

今回は、グローバルなパブリッククラウドサービスとして「Windows Azure Platform」を提供している日本マイクロソフト株式会社の山本氏に、Windows Azure Platformの利用傾向や、パブリッククラウド利用に際してお客さまが抱える課題について伺いました。また、そうした要件に応える日立システムズのソリューションについて、当社クラウドソリューション開発営業部の永井と、開発研究員の多田に話を聞きました。

パブリッククラウドに対するお客さまの状況とは

パブリッククラウドに対するお客さまの状況とは
日本マイクロソフト株式会社
クラウド&ソリューションビジネス統括本部
クラウド推進室
プリンシパルクラウドセールスエンジニア
山本 修平 氏

山本氏:昨年に比べて、2012年はお客さまのパブリッククラウドに対する考え方や意識が大きく変わってきていることを実感しています。以前からコンシューマー領域やSaaSビジネスでの引き合いはありました。ところが、業務システムに関する領域では、「評価してみたい」「スモールスタートで適用してみたい」といったご要望が多かったのに対して、最近では「この業務でAzureを使いたい」「可能な限りパブリッククラウドを前提にサービス化したい」といった、具体的なシナリオをもってパブリッククラウドを検討されるお客さまが多くなっていると感じています。

利用目的は大きく二つに分けることができます。一つは、既存システムのスリム化と拡張です。例えば、業務システムのコスト削減、管理の簡素化、生産性向上、海外拠点とのサービス連携などが挙げられます。もう一つは、ビジネスイノベーション分野への適用です。販路拡大を目的としたソーシャル活用、新規ビジネスの投資に対するリスクの最適化と提供スピードの向上、グローバル対応の実現手段として注目をいただいています。

パブリッククラウドが業務システムの実現手段として認知されつつある一方で、新たな課題に直面する企業も増えてきていると認識しています。「本格的にパブリッククラウドを活用するうえで、従来の運用および監視をどのように変化させていくべきか」「パブリッククラウドの利用を前提としたプラットフォームの監視を検討したい」といった運用と監視に関する課題です。パブリッククラウドの適用領域は、従来の情報システム部門が管理するシステムもあれば、メディアやゲーム、ソーシャルなどのコンシューマー向けサービス、運用監視の体制をお持ちでないSaaSパートナーさま、起業したばかりの企業のお客さま、国外も含めたリモートオフィス、多様なデバイスに向けたサービス提供のプラットフォームとしてなど、その用途はさまざまです。

このように、運用と監視が課題として顕在化するということは、パブリッククラウドの市場が既に革新的、実験的な域を脱したのだと考えられます。つまり、お客さまにとって実用的なものとして捉えられるようになり、ビジネスには必須なものになったのです。

Windows Azure Platform が選ばれる理由とは

山本氏:Windows Azure Platform そのものが持つPaaS基盤としての機能や将来性が、お客さまにとって魅力的であることはもちろんですが、特筆すべきは、弊社がお客さまに対して実現可能な幅広いソリューションをご提案できる、ということです。お客さまの最終的なゴールはあくまで"業務"にあり、パブリッククラウドというシステム基盤の選定だけにとどまらないことが多々あります。オンプレミスとのハイブリッドな提案やお客さまの業務を理解したうえで、アプリケーションの変更や開発についてもさまざまなパートナーさまと連携し、ご提案させていただくことが可能です。

さらには、長年のコンシューマーとエンタープライズ双方の実績、オンラインビジネス分野での経験、グローバルなサポート体制など、総合的にビジネスパートナーとしてお客さまにご評価をいただいている側面もあると考えます。

App Bridge Monitorの魅力とは

山本氏:Windows Azure Platformをリリースした2010年の当初から、パブリッククラウドとしてのWindows Azure Platform の持つ可能性を高く評価いただき、これに最適な監視サービスとして開発にいち早く着手いただけたパートナーさまが、日立システムズ(当時、日立情報システムズ)でした。そうして登場したサービスが、「App Bridge Monitor」です。

現在では、Windows Azure Platformに対応する監視ソリューションは国内外に複数存在しますが、App Bridge Monitorのもつ利点はさまざまです。例えば、価格面では初期費用がなく、1インスタンス1.25円/時間~という低コスト利用が可能です。また、実績のある日立システムズ社の監視オペレーションサービスを含んで、SaaSとして提供されている点でも、大きなアドバンテージを感じています。他にも、障害発生時に必要となるログ情報の保存や、煩わしい手続きがなくすぐに監視サービスを始められる点、ハイブリッドシステムの監視、オプションサービスによる手厚いサポートの対応なども魅力です。

ご利用が多い具体的なケースは、以下です。

  • 価格に極めてシビアなコンシューマー向けサービス
  • アジア市場を狙ったSaaSソリューション
  • キャンペーンや季節変動の激しいサービス
  • これからパブリッククラウドでビジネスを展開されたいと考えるお客さま
  • 有事の際の迅速なオペレーションが必要なお客さま
  • 24時間365日の監視体制から、コストを削減したいお客さま

App Bridge Monitorの魅力とは
日立システムズ
産業・流通営業統括本部
第五営業本部
クラウドソリューション開発営業部
永井 優

永井:クラウド化してコストが削減されても、運用費だけは変わらない、というのがお客さまの悩みでした。運用の部分だけが、いつまでもクラウド化していないためです。App Bridge Monitorは、始めたいときに始めて、止めたいときに止めることができます。また、初期投資が不要で、1インスタンスごとに金額を決めることができるという料金体系も、好評をいただいております。

App Bridge Monitorは、運用者がサーバーごとに監視設定をする必要がなく、サーバーの台数が増えた場合でも自動的に監視できるため、設定作業の負荷削減に貢献します。お客さまの対象サービスの監視を行う場合、お客さまがサービスを利用するためにつくるパッケージの中に、一緒にApp Bridge Monitorのモジュールを入れるだけで、自動的にインストールされて監視が始まります。運用者による監視設定が不要なので、導入がスムーズです。

AppBridgeMonitor概念図

安心して使えるパブリッククラウドへ
日立システムズ
経営戦略統括本部
研究開発本部 研究企画部
技術調査グループ
多田 直樹

多田:お客さまの中には、パブリッククラウドに対して運用の最適化や短期間の利用という印象だけでなく、システムの信頼性確保に対して不安を抱いているケースがあります。ハイブリッドクラウド環境下では、複数の拠点にシステムが分散します。この不安を解消するためには、Windows Azure Platformを代表とする安定したパブリッククラウドを選ぶことはもちろん、オンプレミスを含んだ複数の拠点に点在するシステムを統合的に監視することが必要です。また、パブリッククラウドのメリットを十分に享受するには、リソースの推移を記録することも重要です。パブリッククラウドの機能は頻繁にアップデートされるため、監視サービスの導入には、サポート部分でパブリッククラウドの機能更新に追従しているかどうかも重要です。

Windows Azure Platformは四半期ごとに機能がアップデートされ、非常に早い速度で進化し続けています。それに伴いApp Bridge Monitorも、その進化の内容をスピーディーに反映し、常に最新のWindows Azure Platform の機能拡張に対応しています。

安心して使えるパブリッククラウドへ

パブリッククラウドとオンプレミスが連携したシステムは、今後ますます増えていくでしょう。オンプレミスとスムーズな連携が可能なWindows Azure Platform のようなパブリッククラウドと、その両者を含むシステム全体を監視できるApp Bridge Monitorや、その間の連携ができる「App Bridge Executor」といった基盤はますます重要になります。

Windows Azure Platform とApp Bridgeの連携がお客さまに与える最大のメリットは、シームレスなハイブリッド監視と容易な連携サービスを低コストで提供できることです。日立システムズは、Windows Azure Platform の機能や特長をApp Bridgeが補完することで、パブリッククラウドをより安心してご利用いただけるよう努力し続けたいと考えます。

  • * Windows Azureは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標です。
  • * 記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。

日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。