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株式会社 日立システムズ

DEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)を重視した職場づくりを推進

当社は、「人間性尊重」を行動指針の1つとして掲げており、従業員一人ひとりの多様な価値観や経験、技術力を生かし、価値創造に取り組みます。10,000名規模の多様な従業員が、年齢・性別・障がい・家族構成などに関わらず、個々の力を最大限に発揮できる職場づくりと人事制度の充実をめざしています。

DEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)推進のための教育・啓発活動

アンコンシャス・バイアス研修を開催

アンコンシャス・バイアスとは、誰もが持っている無意識の偏見や思い込みです。些細な言動や行動に含まれており、日常的に繰り返されれば差別やハラスメントにエスカレートしていく危険性があります。一方で、自分のアンコンシャス・バイアスに気づき、正しく取り扱うことで、職場の心理的安全性が高まり、ダイバーシティ推進やエンゲージメント向上に好影響を与え、イノベーションの創出にも繋がります。当社は、まず全役員が自分のアンコンシャス・バイアスに気づき、適切に取り扱う力を身に付けるべく、研修を受講しました。この研修で学んだことを全管理職に展開し、従業員一人ひとりが尊重され、多様な能力を発揮できる職場作りを推進しています。また、職場ごとにアンコンシャス・バイアスについて話し合うミーティングを開き、一人ひとりが意識を向けるよう取り組んでいます。

LGBTQIA+の理解促進

当社では「人権委員会」を設置し、人権に関するテーマについて定期的に情報共有や報告・検討する会議を実施しています。

LGBTQIA+については、基本的な知識が習得できる教材をイントラネットで公開するとともに、小冊子「職場におけるLGBTハンドブック」を作成し、全従業員の誰もがいつでも学べる環境を整えています。また、LGBTQIA+をテーマに職場ごとにミーティングを実施し、正しく理解し、ハラスメントのない職場づくりに取り組んでいます。2021年度は、株式会社ニューキャンバス代表の杉山文野氏にご登壇いただき「LGBTQと企業〜職場のダイバーシティを考える~」をテーマに役員向け研修を実施し、LGBTQIA+の理解を深め、LGBTQIA+以外の一人ひとりの人権にも思いを巡らせました。自分の中の思い込みや言動を振り返り、今後の行動につなげることを経営幹部自ら率先して推進しています。研修の模様は従業員にライブ配信したほか、職場ごとのミーティングを開くなど、全社一体となって理解を深めました。

また、当社ではLGBTQIA+をはじめ、ダイバーシティに関する社会的課題について自分ごととして捉え、その解決に向けて動く人を“ALLY”と呼んでいます。 “ALLY”の浸透と見える化を促進するためALLYステッカーを制作し賛同者へ配布しています。誰もが自分らしく、ありのままで働ける職場づくりにむけて、一人ひとりが主体的に考え、参加する取り組みを進めています。

これらの取り組みは、任意団体「work with Pride」が主催する性的マイノリティに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標2022」で4年連続最高位のゴールドを受賞しました。

LGBTQIA+: L(レズビアン)、G(ゲイ)、B(バイセクシュアル)、T(トランスジェンダー)、Q(クエスチョニング)、I(インターセックス)、A (アセクシュアル)、+(その他の性的マイノリティ)の頭文字をとった総称

仕事と育児の両立支援

当社は、性差無く、誰もが育児と仕事を両立できる職場づくりに取り組んでいます。男性の育休取得を当事者個人の問題とせず、会社全体の課題と捉え、仕事と育児の両立に関する社内制度を整備し、各種手続きやセミナー案内、育休取得者の体験談など、社内に広く情報を発信し、男性の育休取得も推進しています。

仕事と育児を両立しながら働く社員を支援するため、「育児休暇復職支援セミナー」を定期的に開催しています。本研修は本人と上長がペアで受講し、復職後の働き方や心構えを共有しています。これによって出産や育児によるキャリアの中断や仕事と育児の両立などに対する不安を解消し、本人のモチベーション向上およびキャリア伸長を促すとともに、上長による正しいサポートを実現します。

また、2019年度に実施した「仕事と家庭の両立に関する意識調査」結果をもとに「Advancedダイバーシティ白書」を発行し、職場や家庭内に根強く残る性別役割意識や社会的な価値観についての固定観念を改め、働き方を見直すきっかけづくりに生かしています。例えば、男性の育休取得を促進するために株式会社ワーク・ライフバランスが推進する「男性育休100%宣言」に参画するとともに、2020年度からは、男性育休応援冊子「夫婦で話そう。考えよう。パパ育休のこと」の自治体への配布プロジェクトに参画するとともに、社内ではお子さんが生まれた男性従業員とその上長に冊子を配布しています。また、「プレパパ・プレママセミナー」を開催し、誰もが育休を取得しやすい風土作りに努めています。

2022年は、役員研修として株式会社ワーク・ライフバランスの代表取締役社長である小室淑恵氏をお招きし、「男性育休100%宣言~すべての従業員のLifeとWorkを尊重するために」をテーマに講演していただき、男性育休への理解を深めました。この模様は全従業員にライブ配信するとともに、全社共通のテーマとして「男性育休」について各職場で意見交換を行う職場ミーティングを開催しました。男性育休について考えることにより、育児以外の様々なLIFEがあることを改めて考え、一人ひとりのLIFEを尊重する働き方を会社全体で見直す機会となりました。

仕事と介護の両立支援

従業員の多様な働き方を支援する取り組みの一環として、2016年度から定期的に仕事と介護の両立支援に関するセミナーを開催しています。2020年度からはオンラインで開催し、介護保険制度や介護の現状、相談事例、今から準備できることや仕事と介護を両立するためのコツなどを学んでいます。2021年度は認知症介護についてフォーカスしたセミナーを、2022年度は介護に関わる部下を持つ管理職向けのセミナーも開催しました。2023年度からは、介護の相談窓口を強化するため、会社制度を理解した介護の専門家による相談窓口を開設しています。

また、仕事と介護の両立のために必要な知識を学ぶことができるよう教材や情報をまとめたポータルサイトをイントラネットに公開しています。さらに、家族や職場で介護について話し合う機会を持てるようにするため、話し合いツール[1165(イイローゴ)チェックシート]を制作し、働き方の見直しや事前準備など、介護に備えるきっかけ作りもサポートしています。

仕事と治療の両立支援

当社は、2018年から「がん対策推進企業アクション」に加入し、がんになっても働き続けられる環境作りを推進しています。2017年度からは「がんと就労セミナー」を全国28カ所で開催し、累計700人以上の従業員が参加しました。セミナーでは、実際にがんを経験した日立グループ社員を講師に迎え、がんが見つかるまでの経緯や治療と仕事を両立するための工夫、治療にかかる費用など、講師自らの体験談を伝えるとともに、乳がん触診モデル体験を行い、がんを身近な病気として捉えてもらうようにしています。また、従業員のがん罹患者による体験談を公開するとともに、会社の制度やサポート体制、保健師の活動などを紹介し、サポートが必要な時に安心して相談してもらえる職場づくりを進めています。

2018年度からはがんを治療しながら働く「がんと就労」問題に取り組む民間プロジェクト「がんアライ部」の活動に参画しており、「がんアライアワード2022」では5年連続でゴールド賞を受賞しました。

がんだけでなく、さまざまな事由で治療しながら働く方が、安心して治療と仕事の両立ができるよう、さまざまな支援制度や施策を展開しています。2021年度は不妊治療と仕事の両立をテーマにセミナーを開催しました。

女性の健康セミナー

2017年から女性特有の健康問題に着目し専門医によるセミナーを開催しています。2022年度は「会社で役立つ!おとなの保健授業」と題して、医学的な視点から性差や男性の育休の必要性を医学的な観点から理解することができました。これからも女性も男性も共に学び、より働きやすい環境づくりに取り組んでいます。

障がいのある方の活躍施策を継続

当社は、障がいのある方の職業的な自立と社会参加を図るために、個人の特性と能力を最大限に発揮できる職域開拓を行い、法定雇用率を超える障がい者雇用に積極的に取り組んでいます。

当社の障がい者雇用率については、2014年より日立製作所のグループ適用を受けており、2022年は2.44%(当社単独)と法定雇用率を上回っています。

社内では、それぞれの障がい内容を考慮した業務に就けるように配慮しているほか、従業員にノーマライゼーションを浸透させるために「障がい者職業生活相談員」を配置して、雇用促進や正しい理解のための啓発活動を行っています。

また、2016年から障がいがある当社の従業員が講師となり、「障害平等研修」を開催しています。若手から管理職・役員まで、年代も性別もさまざまな人たちが受講しており、障がいに対する理解を深め、働きやすい職場について一人ひとりが真剣に考えています。

「日立システムズ スマイル∞ファーム」

2019年度に「日立システムズ スマイル∞ファーム」を開設し、農園運営を通じた障がい者の適切な雇用の促進と、栽培した野菜を従業員へ届けることによってESの向上を図っています。また、2020年度からは、地域の子ども食堂に定期的に野菜を提供しています。

シニア社員制度

当社では、定年退職者が最長65歳まで働き続けられる「シニア社員制度」を設けています。2012年度は改正高齢法を踏まえ、2013年度4月に社員が定年後、老齢厚生年金の受給開始年齢まで活躍できるよう、雇用環境を整備しました。

今後も高齢者の雇用継続と若年層の雇用を両立させる制度とすることで、多彩な人財を有し活力ある組織を形成していきます。

シニア社員制度利用者

シニア社員制度利用者のグラフ

女性従業員の活躍推進

当社はITサービス企業であり、従業員は男女の差なく活躍できる可能性を持っているため、各部門に女性従業員の積極的な登用を呼びかけています。
女性の役職者数(主任以上)も年々着実に増加しており、2022年度は659名となり、そのうち175名の従業員が女性管理職として活躍しています。また、2022年度には初めて女性の執行役員の方が就任され、経営ポジションにおいても活躍の場を広げています。

女性従業員の活躍状況

女性従業員の活躍状況のグラフ

単位 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度
女性役職者数 534 586 608 629 659
女性管理職(課長) 95 97 104 119 132
女性管理職(部長以上) 30 33 36 37 43
管理職に占める女性従業員の割合(※) 4.3 4.5 4.8 5.4 6.3
単位 22年度
女性執行役員 1
男女の賃金の差異
(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)
全従業員 69.4
無期雇用・
フルタイム従業員
69.6
パート・
有期雇用有業員
44.4
*
「全従業員」は「無期雇用・フルタイム従業員」と「パート・有期雇用従業員」の合計です。また、「無期雇用・フルタイム従業員」は無期雇用かつフルタイムの従業員であり、「パート・有期雇用従業員」はパートタイムまたは有期雇用の従業員です。
*
適用する人事処遇制度において性別による差異はありません。
管理職を含む上位の等級における男性の比率が高いこと、短時間勤務を行う従業員の比率が男性に比べ女性で高いことなどによって、男女一人あたりの賃金に差が生じています。女性活躍推進法に基づく区分の分析のみならず、より詳細な区分での分析も実施していく予定です。

女性従業員の活躍状況

自分自身の強みやキャリアを考える機会や女性従業員同士のネットワークを広げてもらう機会を提供する場として女性従業員向けの「キャリアデザインセミナー」を実施しています。また、仕事と育児を両立しながら働く従業員を支援するための「育児休暇復職支援セミナー」や女性特有の健康問題に着目した専門医による「女性の健康セミナー」などを定期的に開催するなど、女性従業員一人ひとりの活躍をサポートする様々な取組みを推進しています。

さらに、「女性活躍推進」を幅広い視点から捉えた施策として、役員向け人権・DEI研修の実施や管理職向けアンコンシャス・バイアス研修を実施しています。役員向け研修は全従業員にライブ配信するとともに、各職場で職場ミーティングを開催し、同テーマに対して意見を交換するなど、誰もがありのままでいきいきと活躍できる職場風土の醸成・組織づくりも推進しています。

外国籍社員の採用

当社は、グローバル事業の拡大・企業価値向上を図るため、グローバル人財の育成と併せ外国籍の社員を積極的に採用しています。

外国籍社員の変遷

外国人社員変遷のグラフ

ワーク・ライフ・バランスのための施策づくり

当社では、従業員一人ひとりがライフスタイルやライフステージに応じて、仕事と生活を両立させながら能力を十分に発揮できるよう、ワーク・ライフ・バランス支援施策の充実を図っています。

特に、当社は1992年の育児休業法(現・育児介護休業法)施行以前から休暇・休職制度や短時間勤務制度の整備に着手し、法定基準を上回る制度を整備することで次世代育成を支援しています。

●育児休暇(最長3年)、介護休暇(最長1年)、短時間勤務制度(育児:子の小学校卒業まで、介護:事由消滅まで)

さらに、多様な働き方をサポートする「在宅勤務制度」、男性従業員の育児参加を積極的に支援する「配偶者出産休暇」を設けています。

「くるみん」マーク

こうした取り組みが認められ、厚生労働省から次世代育成支援対策推進法による基準を満たした企業としての認定を受け、「くるみん」マークを取得しています。

また、そのほかにも従業員が心身のリフレッシュや仕事への英気を養いながら、中長期的なキャリアを自ら考えるための機会を定期的に得られる「リフレッシュ休暇制度」を導入するなど、キャリアやライフの充実に向けて支援しています。

育児・介護制度利用実績(2023年6月時点)
範囲 単位 2020年度 2021年度 2022年度
出産休暇・配偶者出産休暇 休暇取得率(※4) 男性 (%) 67.0% 63.2% 64.6%
女性 100.0% 100.0% 100.0%
休暇後復職率(※5) 男性 (%) 100.0% 100.0% 100.0%
女性 100.0% 100.0% 100.0%
休暇後定着率(※6) 男性 (%) 98.3% 98.5% 97.9%
女性 100.0% 100.0% 100.0%
育児休暇(※1) 休暇取得率(※7) 男性 (%) 14.0% 29.2% 34.7%
女性 97.7% 97.8% 100.0%
休暇後復職率(※8) 男性 (%) 100.0% 100.0% 96.1%
女性 100.0% 100.0% 100.0%
休暇後定着率(※9) 男性 (%) 96.0% 100.0% 90.2%
女性 90.5% 100.0% 100.0%
育児休暇または配偶者出産休暇 休暇取得率 男性 (%) 74.9% 78.5% 83.0%
介護休暇(※2) 取得者数 男性 (人) 9 5 2
女性 2 1 2
育児・介護短時間勤務(※3) 取得者数 男性 (人) 3 6 8
女性 293 272 251
  • ※1 育児休暇:子の小学校1年生修了時までの間で通算3年を限度に必要な期間。
  • ※2 介護休暇:通算1年以内の必要な期間。
  • ※3 育児・介護短時間勤務:育児:子の小学校卒業までの間で必要な期間。介護:介護事由消滅までの必要な期間。
  • ※4 出産休暇・配偶者出産休暇を取得した従業員の総数/子どもが産まれた従業員の総数 
  • ※5 出産休暇・配偶者出産休暇を取得後同日付で退職していない従業員の総数/出産休暇・配偶者出産休暇を取得した従業員の総数
  • ※6 出産休暇・配偶者出産休暇を取得後1年以内に退職していない従業員の総数/出産休暇・配偶者出産休暇を取得した従業員の総数 
  • ※7 育児休暇を取得した従業員の総数/子どもが産まれた従業員の総数
  • ※8 育児休暇取得後復職した従業員の総数/育児休暇取得後復職予定だった従業員の総数 ※復職した従業員数は、復職予定だった従業員のうち復職せずに自己都合退職した者を除く人数
  • ※9 育児休暇から復職後1年経過後も在籍している従業員の総数/育児休暇から復職した従業員の総数

厚生労働大臣認定「えるぼし」の最上位を取得

当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以下、女性活躍推進法)」に基づく厚生労働大臣の認定(えるぼし※認定)を2016年7月28日に取得しました。

この認定は、女性活躍推進法に基づく行動計画の策定・届出を行った企業のうち、女性の活躍に関する状況などが評価され、受けられるものです。認定は、評価された項目数に応じて3段階あり、当社は、5つの評価項目(採用、継続就業、労働時間等の働き方、管理職比率、多様なキャリアコース)のすべての基準を満たしたため、最上位の認定を取得しました。

えるぼし:「L」には、Lady(女性)、Labour(働く、取り組む)、Lead(手本)などさまざまな意味があり、「円」は企業や社会、「L」はエレガントに力強く活躍する女性をイメージしています。

認定マーク「えるぼし」
認定マーク「えるぼし」の3段目を取得

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