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株式会社 日立システムズ

日立システムズ UXの現場 「ユーザー中心主義」それは、日立システムズの
基本思想であり業務哲学の一部である

日立システムズは、クライアントの現場が抱えるシステム課題解決を高度に実現する企業であると同時に、日立グループ企業のハードウェア保守・運用を任されるグループ内システム管理・運用組織であるという2つの側面を持っている。実はその後者に、強みの源泉がある。グループ企業の保守・運用業務を担うことは、クライアントの現場課題を深く理解することにつながり、よりリアリティあるソリューションを生み出すことにつながっている。
UXという言葉が生まれるずっと以前から、お客さま視点から、その現場ニーズと向き合う企業文化は育まれてきた。「ユーザー中心主義」。それは、日立システムズの基本思想であり業務哲学の一部である。

保守・運用という業務領域の高度化

福田:「日立システムズUXの現場から」。第2回の今回は、研究開発本部事業開発センタの服部さんにお越しいただきました。まずは服部さんの現在のお仕事の内容から聞きましょうか。

服部:はい。研究開発センタ事業開発センタというところで、新しい事業・サービスを立ち上げるという仕事をしています。研究開発部門ではありますが、基礎研究というよりは世の中の新しい技術と日立システムズや日立グループが持っているドメインナレッジを組み合わせて、お客さまの新たな価値につながるサービスを創出するという部署です。その中で私は主に製造業向けのサービス企画・立ち上げを担当しています。最近は、製品をエンドユーザーに出荷したあとの、アフターサービス領域の在庫削減や欠品解消に向けたサービスを開発しています。

経営者はできるだけ在庫を持たずに高回転で回してほしい、でも営業部門はお客さまから依頼があったら、すぐに持って行けるように十分な在庫を確保してほしい、となる。そうした板挟みになりがちな在庫管理の現場をサポートする仕組み作りですね。

福田:ご説明いただいたような在庫関連サービスのお仕事以前は、また違った仕事もしていらっしゃったんですか。

服部:以前は製造業の工場の工場長や現場リーダーといった管理者向けに工場の中に眠っている製造データを機械学習などを使って分析するというサービスを開発していました。こちらは日々のカイゼン活動をとおして労働生産性向上を図っていく中で、人が気付きにくいところを機械学習という新しい技術で見つけるという研究です。

福田:最初に伺った在庫計画システムということになると、普通は受注型じゃないですか。通販流通大手の在庫計画システムを受注するような。ただ、今伺っていた経営者ニーズと現場ニーズのいいバランスを取ったシステムを作るというのは一般的な受注形式のものとは違う印象ですよね。

服部:そうですね。最初にうまく説明できなかったのですが、日立システムズという会社は日立グループ内外のさまざまな製品のハード保守・運用を日本全国で行っており、高い評価をいただいている会社なんです。その中には当然、在庫を適正コントロールするということも含まれており、そこには膨大なノウハウが蓄積しています。
そのノウハウと新しい技術を組み合わせて、できるだけ広いお客さまに適用できるようにしています。

例えば、過去の需要実績などに基づいて統計的な計算式を使って一定レベルの需要予測はできるんですが、世の中の稼働台数の増減や一斉交換のような突発需要を加味しないと全然違う予想になってしまいます。また、欠品すると大問題になるような部品は需要がなくても、必ず1つ常備しておかなければいけないという場合もあります。そのようなデータ管理は表計算ソフトのマクロなどを使ってやっているケースも多いですが、マスカスタマイゼーションが進み製品・部品点数が増えたり、海外展開に伴い倉庫・拠点が増えたりしてくると限界があると考えています。また需要予測に目が行きがちなのですが、需要予測の結果を受けてどこに在庫を置いておくかといった在庫配備や配送も重要な課題です。そのような中で先ほど話に出たような経営者、営業からの板挟みに悩まされると…。
このようなお客さまに、日立システムズのノウハウと機械学習のような新しい技術を組み合わせて、いかに武器を提供するかですね。

福田:機械学習という単語がでましたが、機械学習という技術が今どんなレベルにあって、どのくらい現場で使えるレベルまで来ているのかということも気になりますが、こういうことを日常的に情報収集したりリサーチすることも重要な仕事の1つということですよね。

服部:そうですね。現状、まだ在庫計画には活用できていないのですが、継続的にリサーチすると同時に、日立システムズならではのアイデアを出さなければと考えています。機械学習やAIは万能でなくでもできるというイメージがあるかもしれませんが、どんなデータをどう使って、どのような結果を出すかを固めないといけません。私たちが取り扱うアフター部品点数も数万点、部品数でも数十万におよびます。この中には毎日のように出るもの、月に1個しか出ないもの、季節によって故障が多いものもあれば、一定のサイクルで定期交換するものもあります。このような特性だけでなく、お客さまの業務に影響が大きいから絶対に欠品は許されないというものや、価格が高いから精度の高い予測が必要という部品もあります。いきなりすべてを網羅的にというのは難しいので、優先順位をつけて検討していきたいですね。

福田:面白いですよね。学習1つとっても部品によって変わってくる。ただフラットに学習すればよいのではなく、お客さまの価値にどうつなげるかを考えて、部品によってどんな情報をどう使うかを学習していく。そんな感じですね。

服部:そうですね。

日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。