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株式会社 日立システムズ

日立システムズ UXの現場

第2回 (前編)

「ユーザー中心主義」それは、日立システムズの
基本思想であり業務哲学の一部である

それはベテランが支えてきた現場技能のデジタル化でもある。

福田:面白そうですけれども大変そうですね。

服部:そうです。大変。だからこそ現場ではベテラン頼りになっている面があると思います。こうした現場においてはベテランの方が抜けてしまったとき、すぐ回らなくなってしまいます。そこにデジタル化していくことの大きなチャンスがあると思います。

福田:いろいろな領域で、ベテランの方々が蓄積してきた特殊技能あるいはノウハウのシステム化は起きていますよね。

服部:そうですね。ただそこは難しいところがあると思います。実は今回の在庫計画に関しても、最初に取り組みを始めた時には、例えば安全在庫や発注点に関する既存の数式に当てはめて、そのままではないにしても、少し調整すれば予想できたり計画できたりする「はず」だと思っていたのですが。

福田:「はず」であると。

服部:そう、「はず」であると。実際に当社の保守事業をやっている担当者に業務を見せてもらったり、ヒアリングさせてもらうと、先ほど少し触れたような「お客さまとの契約上最低1つ在庫を持っていないと駄目なんです」「部品によっては修理して再利用します。故障の状況によって修理できる場合とできない場合があります」「工場は大型連休は稼働停止するので、ベンダーごとに業務カレンダーを考慮して前倒しで発注が必要です」といった話が次々と出てきました。このようなことを考慮して現場のベテランの方々は業務を回してきたわけです。需要予測なんか当たらないという声の背景には、そうした現実が隠れているのだと気付きました。

福田:いろいろな予測が難しい変数も織り込んだベテランの方程式みたいなものを作る必要があるんですね。

服部:はい。お客さまの現場の方に利用していただくには、作るだけでなくこうした現場視点に立った説明も重要になると感じて、日々仕事をしています。話が飛びますが、当社の中にこうした現場部門があるというのはすごい強みなんです。現場の人に聞ける。立てた仮説を社内でぶつけてみて意見をもらえる。それをお客さまに持っていける。「うちはこうですけど、どうですか?」という聞き方は具体的な話がしやすい。

福田:在庫計画と一口にいっても複雑な諸々の要素が重なりつながって、日立システムズ独自のサービスになる。複雑に絡み合った影響要素を丁寧に紐解いていくことによって初めてでき上がることに価値がある。システム会社の価値の本質って、そのあたりにあるんですね。

服部:少し飛躍しますが、最近は企業の合併や事業譲渡に伴うお話を聞く機会も多いんです。そのような場合は、人も違う、歴史も違う、文化も違う、システムも違うという組織が一つになるんですからやり方を統一したり、がらっと見直さないといけない。そんなときに、私たちが日頃やってきた業務のやり方を踏まえて提案できるというのは、説得力あるのかなと。

福田:今時、経営統合なんかは日常茶飯事じゃないですか。あらゆる業種に経営統合が普通に起きていると考えると、統合に合わせたシステムインテグレーション、サービス提供のきめ細やかな対応力は重要ですね。

服部:そうですね。現場の人たちのやり方とかルールというのは全然違ったものが一つになりますからね。現場に向き合ったときにこれが最高です!みたいな押し付け的な言い方はあまりよろしくない。なので、会社、部門、担当の方のそれぞれの目標がうまく満たされるように提案できればと考えています。

日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。