市内60か所以上の減圧弁の水圧状況をシステムで把握し、減圧弁のメンテナンスに活用
2024年8月26日
株式会社日立システムズ
株式会社日立システムズ(代表取締役 取締役社長:柴原 節男、本社:東京都品川区/以下、日立システムズ)は、神戸市水道局から受託した配水減圧弁*1の水圧データ提供等業務において、「CYDEEN水インフラ監視サービス(水圧監視)」を活用し、推進しています。具体的には、減圧弁水圧監視システムの構築、市内60か所以上の減圧弁付近への水圧監視装置の設置などを通じて、水圧データの提供・運用を行っています。
運用開始から1年超が経過し、神戸市水道局は水圧データの自動収集を実現したほか、遠隔でリアルタイムに水圧異常を監視できるようになったことで、実際に減圧弁の故障を迅速に特定し、即時復旧の対応が可能になりました。
日立システムズは、5年間の本システムの運用、そして水圧監視装置の電池交換などの保守業務を通じて、神戸市水道局の水の安定供給を支援します。
減圧弁水圧監視システムの概要
神戸市水道局は、これまで、減圧弁の維持管理のために、現場に設置した水圧計のデータを定期的に回収する作業を実施してきました。また、減圧弁の障害発生については、市民からの通報などにより把握するケースが大半で、データ収集やトラブルの復旧作業などに時間を要し、効率化が求められていました。
減圧弁水圧監視システムは、減圧弁の2次側(下流側)の記録計室や空気弁室に設置した水圧監視装置から、セルラーLPWAを通じてクラウドに水圧データを収集し、遠隔でリアルタイムに水圧異常を監視することができるシステムです。神戸市水道局では、 Webページを通じてリアルタイムでの水圧確認を可能とするとともに、減圧弁の故障に起因する水圧異常が発生した際には、即時でデータを送信し、市内3拠点の管理事務所において、回転灯による警告動作により、異常発生にいち早く気づくことが可能なシステムを構築しました。
記録計室に設置した水圧監視装置
本システムにより、水圧データがリアルタイムで収集できるようになったことで、これまでに人手により実施してきた水圧管理業務におけるデータの現場回収業務を省力化できるようになりました。
さらに、減圧弁の障害発生時は、本システムが水圧異常を検知し、データ通信により即時に管理者に知らせることができるようになりました。これにより、減圧弁の障害発生時の現場駆け付け、および復旧作業の早期実施が可能となり、安定給水や下流の給水装置の破損事故防止に貢献しています。
稼働開始から1年超が経過し、実際に減圧弁の故障をリアルタイムに検知して即時復旧を実施するなど、導入効果を実感しています。
人口減少が進む中、社会インフラである水道サービスを維持し続けるためにも、日々収集されるデータを利活用し、減圧弁の早期異常予測や取替・点検タイミングの予測など、維持管理業務の高度化・省力化をめざしていきたいと考えています。
CYDEEN 水インフラ監視サービスでは、水圧監視、水位監視、流量監視、水質監視を提供しており、各サービスをクラウド上で一元的に管理することが可能です。これにより、水運用の効率化と安定供給の両立をめざす全国の水道事業体の活動を支援します。
本サービスでは、機器調達から設置作業、クラウド提供などのほか、お客さまのご要望に合わせて、問い合わせ対応やインシデント管理、稼働報告、保守対応などのサポートをワンストップで提供します。
日立システムズは、強みであるさまざまな業種の課題解決で培ってきたお客さまの業務知識やノウハウを持つ人財が、日立グループ各社やビジネスパートナーと連携し、One HitachiでLumada事業を中心に展開することにより、お客さまのデジタル変革を徹底的にサポート。日立グループのサステナビリティ戦略の下、環境・社会・企業統治を考慮した経営を推進することで、国連が定める持続可能な開発目標SDGsの課題解決に向けた価値を創出し、企業理念に掲げる「真に豊かな社会の実現に貢献」してまいります。
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以上
日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。