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「クラウド環境で携帯端末(スマートフォン)、タブレット端末を活用する」

失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座 「SaaS・クラウドの実例紹介」編

2013年4月、「TENSUITE」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に統合しました。
※本コラムに記載の商品情報は初掲載時のものです。

クラウド環境で携帯端末を活用

(実例4)
「クラウド環境で携帯端末(スマートフォン)、タブレット端末を活用する」
今回はクラウド上の業務システムに携帯端末やタブレット端末を取り入れた場合に、ビジネスがどのように変化していくか、またどのように活用していけば良いかについて考えます。
(2011/6/14)
筆者:(IT コンサルタント)石田 富士夫

効果を獲得するために必要なことは

前段まではスマートフォンやタブレット端末を活用することで業務を変革し、企業品質を高めることについて説明しました。システムを変えることだけでこのようなことが実現できるでしょうか。皆さんは「NO」あるいは「??…」とお答えになるでしょう。
その通りです。システムは単なる道具ですから、道具が変わってもそれだけでは効果が現れないのは明白です。新しいシステムを導入して効果を挙げるためには使い手である社員の意識改革と教育が何よりも大切です。
それでは、どのような意識改革が必要になるのでしょうか。

(1)対面で行う人間系の業務とシステムで行う業務の切り分け

いくら社会が便利になりシステムで情報が配信されるようになっても、社会を支え造っていくのは人間であるということです。コミュニケーションの手段は時代が進むにつれて、対面の会話が手紙から、メール・電話へと替っていきました。
しかし、全ての事柄が対面で行う必要がなくなったかというとそうではありません。特に営業取引においては対面で行う折衝が重要な位置を占めています。
時間距離を越えてリアルタイムに情報伝達できるツールを使うのか、対面で行うのかについて適切に判断を下し、使い分ける能力が一層求められるようになります。「空気を読んで行動できる人材の育成」が大切です。

(2)自立型社員の育成とスキルの向上

企業のシステムは社内に閉じた世界からセキュリティにガードされてはいてもボーダレスに広がる世界へと変わっていきます。自立型社員とは私の造語ですが、スピードアップ・効率アップを追及していくためには、企業の組織を簡素化し、権限委譲を一層進めていく必要があります。その時に必要な人材とスキルは、企業人としての自覚を持ち、直面した課題に対して自己の責任・権限の範囲で迅速に判断し、適宜必要部署に情報発信できる自立型社員が必要になっていきます。
インターネットの普及によって世界がボーダレスになったように企業内においても組織の壁を越えてボーダレスな企業に変わっていくのではないでしょうか。

“ただ単に端末が変わっただけ、されどそこには大きな変革の芽が”

「たかが端末の話に大げさな…」と思われるかもしれませんが、19世紀以降、新しい技術の登場によって我々人間は社会を大きく変化させてきました。後段でお話したように新しい技術は新しい発想・考え方で仕事の形を組み直し、更に活用していける人材を育成していく必要があります。
クラウドの時代になるとシステムを活用するシステム環境の構築は容易となりますが、それを活用できる人材は一朝一夕では育ちません。本格的にクラウドでこのように行えるようになるには暫く時間がかかりますが、人材育成については今から将来を見据えて取り組むことが重要です。

(次回につづく)

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