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「クラウド化やSaaS利用の実践的な取り組み方」

失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座 「中堅・中小企業のSaaS・クラウド活用を考える」編

2013年4月、「TENSUITE」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に統合しました。
※本コラムに記載の商品情報は初掲載時のものです。

クラウド化やSaaS利用の実践的な取り組み方

(クラウド6)
「クラウド化やSaaS利用の実践的な取り組み方」
今回は、急速に進展するクラウド化の波に対して中堅・中小企業としてどのように取組んでいけば良いかについてお話しします。
(2011/2/10)
筆者:(IT コンサルタント)石田 富士夫

これまで、クラウド化やSaaSについて解説し、自社導入との相違点に着目してシステム、運用の違いや導入計画のポイントについて述べてきました。クラウドの提供ベンダーから提供されるサービスは日々増加しており、PR・紹介記事も増えてきています。
ユーザーとしては提供されるサービスが増え、情報提供される機会も増えることは結構なことですが、情報を受ける側として、受け取った情報を理解して一定の評価をする体制が整っていないと、有益な情報であっても断片的・一面的な情報によって、自社としての判断を間違わせる原因にもなりかねません。

己を知り、相手を知ると心得よ

現代は情報化時代と言われていますが、クラウドの世界では社会的にその評価・位置付けが確定していないために、色々な角度から意見や情報が混在して発信されています。作為的な不良情報は別として、どの情報も間違いではありません。しかし、情報の受け手にとって有益な情報であるかどうかは別問題です。社会的に評価・位置付けが確定されていない段階では、情報の受け手が自社の要求と環境条件を考慮して、情報を取捨選択して有効な情報に整理統合してから、情報として受け入れる必要があります。

このために必要なことは「己を知る」ことです。自社の置かれた環境条件と実力を冷静に把握することで、クラウドに何を求めているのかをはっきりさせることです。いま自社が求めているのは、コスト削減なのか、レスポンスの向上なのか、データベースのセキュリティ向上か、グローバルな情報の共有かなど、クラウド導入のメリットとして自社は何を求めていて、どのくらいのレベルを目指すかということをはっきりと意識して情報を収集、整理していくことが大切です。
こうすることで、自社にとっての「相手(クラウド)を知る」ことができます。意思なく情報を受け入れることは、混乱を招く以外の何物でもありません。勿論、自社にとって求めるものは一つとは限りません。複数であっても、優先順位付けしてそれぞれの側面から個別に評価していくことで、対象とするクラウドの外郭が見えてきます。

自社の求めるものが何かを知るための方法は以前のコラムで紹介した内容を参考に取り組んでみてください。

「聞く」と「みる」とは大違いと心得よ

「聞く」こと、即ち情報を得ることは大切なことです。情報無くして検討も評価もできません。しかし、未体験の分野では本当に聞いて考えたとおりであるかは定かではありません。言葉や表現の解釈の違いで情報を勘違いしてしまい、結論を誤ってしまうこともしばしばあります。

やはり、「みる」が大切です。「ながめてみる」だけではなく「触れてみる」「体験してみる」「使ってみる」ことで、「聞いた」情報の自分にとっての意味やレベルが体感的に理解できることになります。ベンダーが開催するセミナーや展示会でこれらの「みる」を体感することも良いですが、本格的にではなくとも自社で「使ってみる」の段階まで進めていくと、自社の環境で求めているものがどの程度の実現性が期待できるかが具体的に見えてくるでしょう。そして、これを実現するための課題と対策も明らかになってきます。

実践的な取り組み方について考える

さて、「己を知り、相手を知る」ことの大切さと、正しい判断をするための「みる」の重要さについて話しましたが、クラウド化、更にSaaSに対してこれをどのように実践していけばよいでしょうか。以下では、「己を知り、相手を知る」ことについては以前のコラムを参考にしていただくこととし、「みる」ことに絞って、クラウドを「みる」ためにどのようなアプローチがあるかについて述べていきます。今回はクラウドを初めて利用する場合に比較的容易であり、かつクラウド化するとどのように変わるかを実感できるような取り組み方法を説明します。

  • (1)個人の情報資産をクラウドで共有化して活用する
  • (2)インターネットがつながれば、どこからでもアクセスできる

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