2015年の秋、岩井社長の強い思いが、またひとつ「夢の農業王国中里農場」という形で実現した。ソーラーファームを中心とした計画的な営農体制に加え、人材育成や雇用の創出、福祉活動までを視野に入れた、「農福連携」という新たな挑戦だ。
敷地内には集合住宅やシニアハウスなどの建設を、また奨学金という形で農業専門学校の学生を受け入れ、教育実習を予定している。2015年現在で障がい者を含めた70人を雇用しているが、将来的には150人まで雇用を増やすことを計画している。学生からシニア世代まで幅広い世代の農業人口を受け入れて営農を支えることで、農業の6次産業化を超え、地方創生モデルの確立へと踏み出した。オープンから日をおかず、「営農」「地方創生」の成功モデルとして行政機関や農業関係の団体、教育機関のほか、中国やミャンマーといった海外からも、多くが視察に訪れている。
ソーラーファームや「農福連携」といった、岩井社長のアイデア、思いを実現していくのが、経営推進室長である荒井氏と、協業する日立システムズだ。両者は農業のIT化プロジェクトで出会い、「IT×農業」の実現をめざして協業をスタートした。2015年までにソーラーファームやEVステーションなど、新しい農業を形作るための事業を共に進めている。
「日立システムズは、岩井社長のアイデアや意見に常に正面から向き合い、実現しようと動いてくれる、信頼のおけるビジネスパートナーです。新しい提案にも積極的で、EVステーションの設置や店舗スタッフとコミュニケーションするためのTV会議システムの導入は、営業の種池さん、SEの荒澤さんの提案なんですよ」。
もちろん、今後の農業ビジネスにおいて核となる、農作業のIT化に向けた取り組みも動いている。栽培管理記録や情報をデータ化、可視化するため、「夢の農業王国中里農場」の水耕栽培にITシステムを設置し、実証中だ。
「種池さんと荒澤さんは、農業ビジネスに対して真剣に取り組んでいる。ただプロジェクトをしっかりと進めるだけでなく、私たちの農作業に参加して現場を学ぼうとする意欲があります。現在の協業は主にソーラーファームが中心ですが、これから農作業のIT化を進めて、さらなる新しい農業を一緒に形にしていきたいです」。
年月を重ねるにつれ、多岐にわたる展開をみせるファームドゥ様の農業ビジネス。日立システムズとともに農作業のIT化を進めることで、“群馬県発”の農業の6次産業化は、さらに進化し続けていく。
今回の取材にご協力いただいたお客さま
ファームドゥ株式会社 本部
経営推進室長 荒井良明氏
ご協力ありがとうございました。
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