生成AI活用、自社内での機密情報保持、キャリア基地局増などの需要に対応
2025年5月8日
株式会社日立システムズ
コンテナ型データセンターのイメージ
株式会社日立システムズ(以下、日立システムズ)は、生成AI活用のニーズに対応するため、コンテナ型データセンターのラインアップをリニューアルし、用途別に3種の標準モデルを本日から販売開始します。コンテナ型データセンターは、コンテナの中にサーバーラックや冷却設備、電源設備などデータセンターに必要な設備をワンパッケージで提供するため、一般的なデータセンターを構築する場合と比べて短期間に低コストで構築でき、増設や移設も容易です。
今回、日立システムズは、生成AI利用向けの「高負荷サーバーモデル」、専用環境向けの「サーバールームモデル」、キャリア基地局向けの「エッジコンピューティングモデル」の3種の標準モデルの提供を開始します。
これらにより、お客さまは、ニーズや用途にあわせたデータセンター環境を、短納期かつ安価に導入することができ、生成AIの活用など事業拡大に向けた取り組みを迅速に推進することが可能になります。
日立グループでは、データセンターを注力事業の一つに位置付け、再生可能エネルギーの発電から送電・蓄電の技術・ノウハウ、エネルギーマネジメント、冷却装置などのファシリティ、ITインフラ/サービスなど多様なソリューションをトータルに運用・管理するマネジメントシステムを構築することで、環境負荷低減を実現するグリーンデータセンター事業の推進をめざしています。長年、モジュール型データセンターの分野にも取り組んでおり、日立システムズが小規模で可搬性のあるコンテナ型データセンター、日立製作所が大規模で柔軟性のあるコンテナ型データセンターを提供することで、日立グループとして、幅広いニーズに対応し、これまでに国内、海外で多くの導入実績を積み重ねてきました。
昨今、世界的な生成AI利用の高まりや携帯電話をはじめとした通信インフラ拡大により、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティングなどの活用が増加し、データセンターの需要が拡大しています。しかし、日本国内では建設業界や運送業界での人手不足問題が深刻化し、一般的なデータセンターを建設する場合も、通常より期間が長くなる傾向にあることから、コンテナ型データセンターに注目が集まっています。
コンテナ型データセンターはIT機器・電源・空調設備などデータセンターに必要な設備を1つのコンテナに凝縮したデータセンターです。日立システムズはITサービス企業としてのIT機器に関する知見と、サーバー室、オフィスなどの建築関連設備の工事対応をしてきた実績があります。日立システムズが提供するコンテナ型データセンターはIT機器が持つ性能・スペックをより発揮できる環境づくりを設計から工事までトータルで対応できることが特長です。
これにより、GPUサーバーなどより多くの熱を発する機器に対しても、効率的な冷却環境を作ることができ、機器の安定稼働につなげることができます。
今回、日立システムズは、市場のニーズに合わせてラインアップをリニューアルし、日立グループ各社のサービスを組み合わせた、以下3種の標準モデルの提供を開始します。これらにより、お客さまはニーズに合ったコンテナ型データセンターを短納期かつ安価に導入することができ、生成AIの活用をはじめとした事業拡大に向けた取り組みを迅速に推進することが可能となります。また、自社敷地内の狭いスペースでも設置が可能であることから、病院や研究所など秘匿性が高いデータを、専用環境で管理したいというニーズへの対応も注目されています。
モデル名 | 生成AIなど 高負荷サーバーモデル |
専用環境 サーバールームモデル |
基地局・ エッジコンピューティング モデル |
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用途 | 生成AI利用などによる高負荷サーバーの稼働 | 研究機関、病院、プラントなど自社敷地内に設置するサーバールーム | キャリア基地局など通信網の拠点 |
特長 | 水冷によるダイレクトチップクーリング*1の冷却設備を提供 | ネットワーク接続やセキュリティの個別要件も含め提供 | 通信機器向け直流電源装置を提供 |
仕様および価格*2 | コンテナサイズ:40ft 2連棟 ラック数:20ラック IT負荷:800kW 1,000百万円程度 |
コンテナサイズ:36ft 2連棟 ラック数:8ラック IT負荷:100kW 250百万円程度 |
コンテナサイズ:20ft ラック数:4ラック IT負荷:25kW 100百万円程度 |
コンテナ内設備 | 発電機、水冷空調設備、UPS、消火システム、業務DXロボット「ugo」 | 発電機、空冷空調設備、UPS、消火システム、業務DXロボット「ugo」 | 発電機、空冷空調設備、UPS、消火システム、直流電源装置(専用機器用)、業務DXロボット「ugo」 |
また、データセンター内の点検を無人で行えるよう、自律走行と遠隔操作のハイブリッド型業務DXロボット「ugo*3(ユーゴ―)」を標準搭載しています。お客さまは事務所にいながら「ugo」を操作し、コンテナ型データセンター内の稼働状況の確認やシステム障害のチェックをすることができます。これにより、無人でのデータセンター運用が可能となるため、人手不足の解決に寄与することができます。
日立システムズは、3種の標準モデルを中心に、コンテナ型データセンターの拡販を推進し、2027年度までに累計100億円の売上をめざします。今後、お客さまの業務をシームレスにサポートするマネージドサービス群である「Hitachi Systems Managed Services」と連携し、コンテナ型データセンターのセキュリティ監視・運用をトータルで支援します。
また、全国約300の拠点にいる保守員による迅速な保守対応など、コンテナ型データセンターを導入した後のサポートも合わせて提供していきます。
さらに、日立製作所とも連携し、データセンター事業を継続的に強化しながら、One Hitachiでグリーンデータセンター実現に向けて取り組みを加速することで、お客さまのDX加速やサステナブルな社会の発展に貢献していきます。
日立システムズは、強みであるさまざまな業種の課題解決で培ってきたお客さまの業務知識やノウハウを持つ人財が、日立グループ各社やビジネスパートナーと連携し、One HitachiでLumada事業を中心に展開することにより、お客さまのデジタル変革を徹底的にサポート。日立グループのサステナビリティ戦略の下、環境・社会・企業統治を考慮した経営を推進することで、国連が定める持続可能な開発目標SDGsの課題解決に向けた価値を創出し、企業理念に掲げる「真に豊かな社会の実現に貢献」してまいります。
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日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。