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株式会社 日立システムズ

JICAがフィリピンで実施したドローンによる橋梁点検の実証実験に参画

ドローンで撮影した画像を基に3次元モデルの生成、3次元管理台帳を提供

このニュースリリースに記載されている情報(価格、仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URLなど)は、発表時点のものです。最新の情報につきましては、こちらのお問い合わせ先にご確認ください。

2019年3月13日
株式会社日立システムズ

株式会社日立システムズ(代表取締役 取締役社長:北野 昌宏、本社:東京都品川区/以下、日立システムズ)は、独立行政法人国際協力機構(理事長:北岡 伸一、所在地:東京都千代田区/以下、JICA)がフィリピン共和国(以下、フィリピン)で実施したドローンによる橋梁点検の実証実験に大日本コンサルタント株式会社(代表取締役社長執行役員:新井 伸博、本社:東京都豊島区/以下、大日本コンサルタント)などと参画しました。日立システムズが提供する「ドローン運用統合管理サービス」により、ドローンで撮影した橋梁の画像を基に、3次元モデルの生成や3次元モデル上での劣化箇所の記録などを実施し、ドローンによる構造物の安全な点検と、作業期間の大幅な短縮による点検作業の効率化実証を支援しました。

写真:実証実験を行った「アガスアガス橋」(左)と実証実験の様子(右)
実証実験を行った「アガスアガス橋」(左)と実証実験の様子(右)

JICAは、日本の政府開発援助の実施機関として、開発途上国への国際協力を行っています。昨今、開発途上国では、道路インフラの維持管理において、予算や技術力、人手などが不足していることから建設後の定期的な点検や適切な補修を行うことができず、落橋の危険性のある橋梁や災害多発箇所、舗装が行き届いていない箇所が数多く存在しているという課題があります。こうした課題に対して、予防保全型の維持管理の定着をめざし、日本国内で研究・開発が進められているICT技術を活用した効率的な点検・モニタリング技術の伝承や、道路インフラを長寿化させるための劣化・損傷箇所補修技術を指導・定着させるなど、効率と安全性を両立させた維持管理体制の実現をめざし包括的な支援に取り組んでいます。

今回、JICAがフィリピンで実施している技術協力プロジェクト「道路・橋梁の建設・維持管理に係る品質管理向上プロジェクトフェーズIII」において実施したドローンを活用した特殊橋梁点検の実証実験に、大日本コンサルタントと共に日立システムズも参画しました。本実証実験は、フィリピンの「サンファニコ橋」「アガスアガス橋」の2つの橋を対象に、昨年11月5日から16日にかけて実施されました。点検を実施した「サンファニコ橋」は鋼トラス型式*1で1972年に、また、「アガスアガス橋」はプレストレストコンクリート箱桁型式*2で2009年にそれぞれ日本の援助により建設された橋です。「サンファニコ橋」は島しょ間を連結した海上橋で点検通路等がなく、「アガスアガス橋」は高橋脚*3であることから、両橋とも点検が困難であるという課題があり、ドローンを活用した点検に取り組みました。

*1
鋼トラス型式:桁部分に鋼材のトラス構造(複数の三角形による骨組構造)を使った橋梁の形式。
*2
プレストレストコンクリート箱桁型式:あらかじめ(プレ)圧縮する力(ストレス)を加えた鋼材で強化したコンクリートを使用した、箱の形をした橋梁の形式。
*3
高橋脚:非常に高い橋脚。アガスアガス橋の場合、地上からの高さが75m。

日立システムズは2016年9月に「ドローン運用統合管理サービス」の販売を開始し、これまでも顧客ニーズに合わせて機能強化を実施してきました。
今回の実証実験では、本サービスの特長的な機能である「3次元管理台帳機能」を活用し、ドローンで撮影した大量の2次元画像(写真)から構造物全体の3次元モデルを生成したほか、生成した3次元モデルと劣化箇所写真の紐付けによる3次元モデル上での劣化箇所管理を担当しました。さらに、点検作業レポート作成機能により、公共事業道路省に対し劣化箇所の状況を報告しました。これにより、ドローンによる構造物の安全な点検と、作業期間の大幅な短縮による点検作業の効率化の実証を支援することができました。

今後も、日立システムズは、日立グループ各社をはじめとするビジネスパートナーと、ドローン関連ビジネスにおける連携をさらに強化し、「ドローン運用統合管理サービス」を拡販することで2020年度までに200社以上の導入をめざすとともに、社会インフラの適切な維持管理と、安心・安全な社会の実現に貢献してまいります。

3次元モデル化された「アガスアガス橋」

図:3次元モデル化された「アガスアガス橋」

「ドローン運用統合管理サービス」の出展情報

日立システムズは、本年3月13日から15日まで幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「Japan Drone 2019(主催:一般社団法人 日本UAS産業振興協議会(JUIDA))」に、「ドローン運用統合管理サービス」を出展します。

「ドローン運用統合管理サービス」について

全国のサービス拠点やクラウド基盤を活用し、ドローンの操縦や撮影代行、撮影した画像の加工と分析、パブリッククラウドも活用したハイブリッドクラウド環境でのデータの保管・管理、さらには業務システムとのデータ連携を支援するサービスです。2017年11月にはドローンで撮影した2次元画像(写真)から構造物全体の3次元モデルをクラウド上で生成し、構造物の劣化箇所が全体のどこにあるかをひも付けて管理できる機能を強化しました。これにより、構造物管理時の紙図面から3次元モデルへの移行や、構造物点検時の目視から写真利用への移行などを実現し、点検・管理業務の効率向上やサービス品質の向上に貢献しています。

独立行政法人国際協力機構(JICA)について

独立行政法人国際協力機構(JICA)は、日本の政府開発援助の実施機関として、開発途上国への国際協力を行っています。

日立システムズについて

株式会社日立システムズは、幅広い規模・業種システムの構築と、データセンター、ネットワークやセキュリティの運用・監視センター、コンタクトセンター、全国約300か所のサービス拠点などの多彩なサービスインフラを生かしたシステム運用・監視・保守が強みのITサービス企業です。多彩な「人財」と先進の情報技術を組み合わせた独自のサービスによってお客さまのデジタライゼーションに貢献し、新たな価値創造に共に取り組み、お客さまからすべてを任せていただけるグローバルサービスカンパニーをめざします。

お客さまからのお問い合わせ先

株式会社日立システムズ
商品お問い合わせ窓口:TEL 0120-346-401(受付時間:9時~17時/土・日・祝日は除く)

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CSR本部 コーポレート・コミュニケーション部 杉山、藤原
〒141-8672 東京都品川区大崎一丁目2番1号
TEL:03-5435-5002(直通)
E-mail:press.we@ml.hitachi-systems.com

以上

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日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。