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株式会社 日立システムズ

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2018年9月27日
株式会社日立システムズ

株式会社日立システムズ(代表取締役 取締役社長:北野 昌宏、本社:東京都品川区/以下、日立システムズ)は、食品スーパーなどの小売業や食品製造業向けに、2018年6月の卸売市場法改正を踏まえた新たな青果流通ルートを提供することで、生鮮品の納期短縮や仕入れコストの低減、トレーサビリティ*1管理を支援する「青果サプライチェーンサービス」を10月から提供開始します。
本サービスは、従来の卸売市場を通じて取り引きを行う青果流通ルートではなく、日立システムズとパートナーシップ関係にある生産者、青果コーディネーターと食品スーパーや食品製造業のお客さまをデジタル化により一元管理されたサプライチェーンでつなぐサービスです。これにより、従来の市場を介した取り引きルートに加え、市場を介さずに、より生産者と直接的で効率的な取り引きをすることが可能となり、品質・鮮度の良い商品の仕入れや仕入れに関わるコスト低減を実現できます。さらに、「青果サプライチェーンサービス」を通じた取り引きデータは、本サービスで一元的に管理されるため、トレーサビリティ管理を効率的に行えます。
なお、ファーストユーザーとして、東海地区を中心とした地域密着型スーパーの株式会社カネスエ(代表取締役:牛田 彰、本社:愛知県一宮市/以下、カネスエ)に本サービスを提供します。

小売業界では競争の激化が進んでおり、他社との差異化戦略の一つとして、より産地と直結した生鮮品の確保が求められています。さらに、卸売市場法の改正などにより、「卸売業者」が「仲卸業者」を介して市場外の業者と取り引きする原則や、「仲卸業者」が産地と直接取り引きできない制約などが緩和されるなど、流通構造の多様化が進行しています。小売業では、こうした環境変化に対応して、より品質・鮮度の良い商品を、適切な価格で確保する必要に迫られています。
また、消費者の食の安全・安心に対する関心が高まる中、2017年9月より原産地表示の義務づけが進む加工食品業界と同様に、小売業界における生鮮品のトレーサビリティ管理の重要性が増してきています。青果流通においては、電話やFAXでの受発注が多く、さらには統一されたコード体系が存在しないことにより、小売業、中間卸売業者、農業生産者が利用する業務システム間のデータが連携されておらず、情報を活用した効率化が実現できていませんでした。そのため、情報の活用とトレーサビリティの実現に向けたデータ連携の仕組み改善、青果流通プロセス全体での情報一元化に対するニーズが高まっています。

こうした背景を踏まえ、日立システムズは生鮮品の納期短縮やコスト低減、トレーサビリティ管理を支援する「青果サプライチェーンサービス」を提供開始します。ファーストユーザーとして、東海地区を中心とした地域密着型スーパーのカネスエ向けに、株式会社日立ソリューションズ西日本(取締役社長:秋山 和三、本社:広島県広島市/以下、日立ソリューションズ西日本)、株式会社ファーム・アライアンス・マネジメント(代表取締役:松本 武、本社:東京都千代田区/以下、ファーム・アライアンス・マネジメント)と連携し、本サービスを提供します。
カネスエは、消費者の食の安全・安心への関心が高まる中、これまでも産地にバイヤーが足を運び、品質と安全を厳しく見定め、管理しながら食材を仕入れていました。今後は、より一層の品質向上を目的に、仕入先および農業生産者に対し、GLOBAL G.A.P. *2等の認証取得を推奨しています。カネスエは、「青果サプライチェーンサービス」を活用して生産・品質・販売実績等のデータを可視化・共有することにより、安定した供給量の確保と農業生産者との信頼関係をより強固なものにしていきます。
具体的には、中間卸売業者の中でも魅力的な商品を確保可能で、物流管理も徹底している青果コーディネーターであるアイゼンライン株式会社(代表取締役社長:原田 満博、本社:福岡県久留米市/以下、アイゼンライン)を通じたサプライチェーンを構築しました。アイゼンラインは、ファーム・アライアンス・マネジメントの生産情報管理システムや日立ソリューションズ西日本の販売管理システムを活用して生産履歴や出荷情報などを登録し、農業生産者などから安全で高品質な青果を仕入れ、カネスエ向けにスピーディーに届けるほか、産地開拓やコールドチェーン*3の構築を支援します。
本取り引きに関わる受発注は、日立システムズのクラウド型EDIサービス「REDISuite」を通じて電子的に行われ、各種データをサプライチェーンに関わる生産者やアイゼンラインなどとシームレスに連携します。これにより、市場を介さずに品質・鮮度の良い商品の確保を実現するとともに、サプライチェーン全体でのデータ一元化を実現し、トレーサビリティ管理を効率化できます。

今後、日立システムズでは、カネスエ向けの「青果サプライチェーンサービス」における取引先や取り扱い商品を拡充していくとともに、今回の事例を生かして他の小売店や食品製造業向けに拡販し、2021年度末までに流通総額100億円をめざします。

また、将来的には、一元管理する各種情報とSNS上での発信情報やトレンド情報、気象情報などの外部データを組み合わせてクラウド上に集約し、データ解析やAI(人工知能)などの技術を活用した分析を実施することで小売業や中間卸売業者、農業生産者に有益な情報をリアルタイムで提供するサービスなど、農業生産・流通に関わるバリューチェーン全体のサポートするサービスを拡充していく予定です。

*1
トレーサビリティ(農作物):各事業者が農作物を取り扱った際の記録を作成し、保存することで農作物の移動を把握すること。
*2
GLOBAL G.A.P.:安全な農産物をめざす国際標準認証の一つ。農業生産の環境的、経済的および社会的な持続性に向けた取り組み。
*3
コールドチェーン:生鮮食品や医薬品などを生産・輸送・消費の過程の間で途切れることなく低温に保つ物流方式。

「青果サプライチェーンサービス」のイメージ図

「青果サプライチェーンサービス」のイメージ図

「青果サプライチェーンサービス」のWebサイト

日立システムズについて

株式会社日立システムズは、幅広い規模・業種システムの構築と、データセンター、ネットワークやセキュリティの運用・監視センター、コンタクトセンター、全国約300か所のサービス拠点などの多彩なサービスインフラを生かしたシステム運用・監視・保守が強みのITサービス企業です。多彩な「人財」と先進の情報技術を組み合わせた独自のサービスによってお客さまのデジタライゼーションに貢献し、新たな価値創造に共に取り組み、お客さまからすべてを任せていただけるグローバルサービスカンパニーをめざします。

日立ソリューションズ西日本について

日立ソリューションズ西日本は、中国・九州地域に根ざしたビジネスを展開するITソリューション企業です。各業種のお客さまに対してコンサルテーションから構築、保守までの一貫したSIサービスを提供するとともに、自社パッケージ商品をベースとした業務・業種向けソリューションサービスを全国のお客さま向けに展開します。

ファーム・アライアンス・マネジメントについて

ファーム・アライアンス・マネジメントは、農産物の安全管理の国際規格である「GLOBAL G.A.P.」の取得支援と生産情報管理システムをフランチャイズでサービス提供する国内唯一の農業サービス会社です。2012年には、自社で開発したトレーサビリティーシステムによるコンシュマーサービスの提供でGLOBAL G.A.P.が主催する国際コンペ「第1回GAP award」を受賞するなど、国内外で高い評価を受けています。

アイゼンラインについて

アイゼンラインは生鮮野菜の配送を中心にした物流サービス会社です。生産者から生鮮野菜を直接仕入れ、自社センターにてトラック内の生鮮野菜の温度・品質を集中管理することでコールドチェーンを実現し、関西方面を中心に産地直送事業を展開しております。また、食品加工事業を立ち上げ、納品先のご要望に合わせた加工・物流サービスを提供していく予定です。

お客さまからのお問い合わせ先

株式会社日立システムズ
商品お問い合わせ窓口:TEL 0120-346-401(受付時間:9時~17時/土・日・祝日は除く)

報道機関のお問い合わせ先

株式会社日立システムズ
CSR本部 コーポレート・コミュニケーション部 杉山、藤原
〒141-8672 東京都品川区大崎一丁目2番1号
TEL:03-5435-5002(直通)
E-mail:press.we@ml.hitachi-systems.com

以上

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