医薬品の安全性情報管理業務にRPAを導入し、月間135時間の入力作業を削減
RPA、AI-OCRなど各種ITツールを組み合わせ、業務効率化を強力に推進
CRO(医薬品・医療機器開発業務受託機関)大手のイーピーエス株式会社様(以下、イーピーエス様)は、医薬品の安全性を分析・評価する安全性情報管理(PV)業務を効率化するため、日立システムズの「業務効率化支援サービス」を導入しました。RPA、AI-OCRをはじめ、適切なITツールを組み合わせることで、膨大な入力作業の省力化・自動化を実現。PV業務で月間135時間におよぶ入力作業の削減に成功しています。
前任RPAベンダーのサポート体制に不安
体制を刷新し、安定したRPA運用体制を構築したい
イーピーエス安全性情報1部様は、医薬品等の安全性情報を分析・評価する安全性情報管理(PV)業務を受託しています。PV業務では症例情報などの入力作業が膨大に発生するため、イーピーエス安全性情報1部様は入力作業の省力化、自動化に向けて、数年前にRPAを導入しました。その当時、広大な業務範囲をカバーするロボットを開発しましたが、想定通りに動かないトラブルが発生しました。ロボットの対応範囲を細分化してようやく業務に活用できるロボットが完成しましたが、設計書などのドキュメント類がなく、ロボットごとにベンダー側の担当者が異なる体制のため、安定した運用を継続することに不安がありました。そこで新たにRPA開発パートナーを探すことにしました。
技術力、開発方法、成果物の充実、仕事への熱意
日立システムズなら高いサービス品質が期待できる
イーピーエス安全性情報1部様は6社のベンダーを比較検討しました。ベンダーによっては、RPAに精通した技術者の人数が少なく、サービス品質が属人化する恐れがありましたが、日立システムズはRPA技術者の層が厚く、複数人のチームで案件に対応するため、安定したサービス品質を期待することができました。ヒアリング、設計、開発、テストという開発工程も信頼できるもので、継続的な運用を見据えたドキュメント類の成果物も充実していました。「BizRobo!」「WinActor」「UiPath」など、複数のRPAツールに対応できることに加えて、AI-OCRやBPOを組み合わせて、業務効率化の範囲をさらに広げられる点も評価のポイントになりました。
「特に嬉しかったのは熱意です」と選定担当者さまは話します。「初回面談の時から、私たちの業界や業務のことをしっかりインプットして臨んでくれました。契約後も手厚いサポートを提供してくれることがしっかりイメージできました」。
月間135時間の入力作業を削減!
RPAが業務改善の選択肢の一つとして定着した
日立システムズのサービス提供開始から1年が経過し、イーピーエス安全性情報1部様社内では現在、複数のロボットが稼働しています。製薬会社から届く症例情報ファイルの内容を安全性情報管理システムに転記するロボット、文献情報提供ベンダーから毎日届く安全性措置情報に関するメールの内容をチェックするロボット、治験を実施した医療機関からの報告書をAI-OCRを使いデジタルデータに自動変換するロボット、などです。PV業務は入力担当者とQC担当者の2人体制で行われますが、入力作業の主要な部分をロボットが代行することで、PV業務担当者の入力作業を約40%削減することができるようになります。削減される作業工数は月間135時間におよび、劇的な業務改善が実現しています。新たに創出される時間は新規業務の習得などに充てられ、担当者のモチベーション向上にも繋がると期待しています。RPA導入当初は、動作しないロボットに対する不信感が社内にありましたが、現在はRPAを含むITツールの活用相談が実務担当チームからひっきりなしに舞い込むようになり、業務改善ツールとして、RPAが当たり前の選択肢になりつつあると担当者さまは評価しています。より安全で、より有効な医薬品をスピーディーに社会に届けるため、これからもイーピーエス安全性情報1部様は日立システムズと二人三脚で業務改善を続けていく考えです。
イーピーエス株式会社
業務効率化がここまで進んだのは、日立システムズのサポートのおかげです
日立システムズのみなさんはレスポンスがとても速いので、大変助かっています。ロボットプログラムに何か不具合が起きた場合、すぐに回答いただけないと業務がストップしてしまいますので、安心して業務をお任せすることができています。
日立システムズ様のサポートによって、当社の業務効率化がより加速しました。当社では今後も引き続きRPAの活用を進めていきますが、第三者視点からの業務改善アイデアなど、私たちに足りない部分をこれからもサポートしていただきたいと思っています。
医療情報基礎知識検定試験取得を通じ、お客さまの言葉を理解できるよう努めています。
ヘルスケア分野の担当技術者は、お客さまニーズに高い技術で対応できるよう日頃より情報処理・技術系資格の取得はもちろん医療情報基礎知識検定、治験臨床研究分野におけるGxP*1関連の知識習得に精進し、技術向上と業務理解に努めています。
*1 Good x Practice
今回の取材にご協力いただいたお客さま
ご協力ありがとうございました。
*本内容は2022年12月時点の情報です。
本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。