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株式会社 日立システムズ

日立建機日本株式会社様

DataRobot データ分析自動化サービス

日立建機日本株式会社様集合写真

“AIの民主化”を掲げる「DataRobot」を導入し、DXの内製化を推進
機械学習による中古車の取り引き価格予測で年間1,400時間の工数削減をめざす

日立建機日本株式会社様(以下、日立建機日本様)は、日立システムズの「DataRobot データ分析自動化サービス」を利用し、機械学習自動化プラットフォーム「DataRobot」によるデータドリヴンな意思決定を業務に取り入れる試みを進めています。日立システムズのサポートにより行われた3カ月間のPoC※では、建設機械の中古車取り引き価格を予測する機械学習モデルの開発が行われ、業務利用が可能なレベルの予測精度を達成することができました。今後、機械学習モデルを実際の業務に組み込むことで、利益率向上や業務工数削減を実現していきます。

※Proof of Concept:概念実証

導入前の
課題1
ベテラン担当者の経験や勘を形式知化し、適切な意思決定を誰でも行えるようにしたい
導入後の
効果1
機械学習モデルにベテラン担当者の経験・勘を学習させることで、業務経験を問わずに誰でも適切な意思決定を行うことが可能に
導入前の
課題2
意思決定にかかるリードタイムや担当者の工数を削減したい
導入後の
効果2
機械学習モデルが人間の作業を代行することで、意思決定にかかるリードタイムの短縮と、年間1,400時間の作業工数削減が見込める
導入前の
課題3
DXや機械学習の業務活用を、外部人材に頼らずに自社社員で推進できる体制を作りたい
導入後の
効果3
機械学習の経験が浅いユーザーにも利用できる「DataRobot」により、DXや機械学習の活用を外部人材に頼らず自社社員で推進できる

導入の目的

中古車の取り引き価格を機械学習で予測し、利益率向上や業務工数削減を実現したい

建設機械の総合サービスを提供する日立建機日本様は、中古の建設機械を買い取り、整備をして、再び販売する中古車事業を展開しています。中古車事業では、その建設機械がいくらで販売できるかを予測したうえで、買い取り価格を決定します。そのため、販売価格の予測精度が低いと、利益率が低下し、最悪の場合赤字になってしまいます。
買い取り担当者は、建設機械のメーカー、機種、年式、不具合の箇所などをチェックして販売価格の予測に努めていましたが、これには大変な時間がかかっていました。以前から業務のDXに取り組んでいた日立建機日本様は、販売価格の予測精度向上や、担当者の業務工数削減を実現するため、中古車の販売価格予測に機械学習モデルを活用するPoC(Proof of Concept:概念実証)を実施することにしました。

選定のポイント

“AIの民主化”を掲げる「DataRobot」なら、機械学習の業務活用を自社社員で推進できる

「DataRobot」は、“AIの民主化”をコンセプトに掲げている機械学習自動化プラットフォームです。自社社員の力で機械学習の業務活用を推進していきたい日立建機日本様にとって、「DataRobot」が機械学習の経験が浅いユーザーにも取り扱える点は重要なポイントでした。また、他の機械学習自動化ツールと比べて、安価に導入できる点も選定の決め手になりました。
導入をサポートする日立システムズについては、データサイエンティストの人材層が厚く、豊富なノウハウの提供が期待できる点や、OJTを中心としたサポートにより、機械学習に精通した人材の育成が期待できる点を評価しました。

導入の効果

ベテラン社員と同じ精度で取り引き価格を予測
業務工数は年間1,400時間削減できる見込み

PoCは、「DataRobot」による機械学習モデルの作成と改善のサイクルを繰り返す形で、3カ月間行われました。「DataRobot」には、機械学習モデルの予測が導き出された理由や根拠を、人間が理解できるインサイトとして提示する機能があります。これにより、AIのブラックボックス化を防ぎ、機械学習モデルの改善を効率的に進めることができました。「一般的なAIツールは、人間が理解できる形でインサイトを示すことができません。『DataRobot』がなければ、今回のPoCのように、短いサイクルのPDCAを数多く回していくことは困難でした」と日立建機日本担当者様は振り返ります。

こうして完成した、中古車価格の取り引き価格を予測する機械学習モデルは、ビジネスに十分活用できる予測精度に到達しています。日立建機日本様が開催する中古車オークションにおいて、落札予測価格を人間と機械学習モデルで比較したところ、機械学習モデルは業務歴10年以上のベテラン担当者と同等の予測精度を記録することができました。機械学習モデルの業務組み込みが完了すれば、担当者の作業工数を年間1,400時間程度削減できる見込みとなっています。

「DataRobot」の正式導入を決めた日立建機日本様は、現在、別の業務にも機械学習モデルを活用するPoCを進めています。この取り組みは、機械学習の経験を持たない若手社員が中心となり、日立システムズのデータサイエンティストがサポートする形で進行しています。社内の各部門が「DataRobot」を使い、外部人材に頼らなくても業務改善が行える体制をめざして、日立建機日本様はこれからも社内体制の整備と人材の育成に力を注いでいきます。

お客さまプロフィール

日立建機日本株式会社ロゴ

日立建機日本株式会社

設立
2012年4月1日
資本金
50億円(2022年9月時点)
従業員数
3,099名(2021年4月時点)
代表者
代表取締役 廣瀬 雅章
事業内容
建設機械、運搬機械、農業用機械およびこれらに関連する機械器具並びに部品の賃貸借・リース、販売、修理、アフターサービス等

日立システムズは、確固たる信頼感を持って仕事をお願いできる心強いパートナーです

PoCの軸となる定期ミーティングには、弊社社員に加えて日立システムズのデータサイエンティストにも毎回参加してもらいました。こちらの疑問や要望に対し、次回ミーティングまでに必ず答えや提案を用意してくれる仕事ぶりには感動しました。ある時、機械学習モデルに「時間外検定」を組み込んではどうか?という提案いただきましたが、これもまずは日立システムズ社内で試し、効果を確認したうえで提案をいただいたものです。結果として、機械学習モデルの予測精度を目標としていたレベルにまで高めることができました。
これは私たちだけでは決してたどり着けなかった成果だと高く評価しています。

担当より一言

「DataRobot」の真価を引き出す、ワンストップサービスを提供します

「DataRobot」に関するコンサルティングはもちろん、データ集約や見える化など関連ツールの提供や、人材育成に向けたトレーニングの提供など、お客さまのデータ利活用をワンストップに支援します。

今回の取材にご協力いただいたお客さま

ご協力ありがとうございました。
*本内容は2022年11月時点の情報です。

本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。

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