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「社員の知恵を生かす、基幹データの戦略的活用法とは」

失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座 「システム企画」編

2013年4月、「TENSUITE」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に統合しました。
※本コラムに記載の商品情報は初掲載時のものです。

戦略的活用法

(企画3)
「社員の知恵を生かす、基幹データの戦略的活用法とは」
今回は基幹システムの機能の改善・改修企画ではなく、基幹システムの情報を活用する戦略的情報活用の企画について紹介します。 社員一人一人の知恵を生かし、具体的改善につなげることのできる、基幹システムの情報活用方法とは?
(2010/5/20)
筆者:(IT コンサルタント)石田 富士夫

基幹システムの機能を半分も使えていない

A社のコンピュータの導入は古く、20年前に、当時は主流であったオフィスコンピュータを導入し、販売、仕入、在庫管理を中心に導入しました。 その後、システムの進歩に従ってリプレースを行い、現在は4年前に導入したクライアントサーバー型の基幹システムを利用しています。 業務は受注から製造、資材購買、出荷売上、請求など一連の業務をカバーしており、運用も安定しています。
しかし、毎期行っている、経営計画を元にした部門別の実行策は計画倒れ、あるいは計画未完で終わることが多く、地に着いた改善活動が沈滞している状態です。 そこで経営陣が外部のコンサルタントに助言を求めたところ、以下のような問題点が指摘されました。

  • (1)毎期立てている経営方針は総花的な内容で進むべき方向が具体的に見えない。
  • (2)全体的に定性的な表現が多く、現状の実績を基にした数値目標が少ない。
  • (3)各部門で立てている実行策も具体的な数値目標に欠ける。
  • (4)基幹システムに情報が蓄積されているにもかかわらず活用していない。 また活用しようとする意識に欠けている。

このような厳しい内容でした。 特に経営陣にとっては、基幹システムについては積極的に投資を行い維持・運用してきているにもかかわらず、情報が活用できておらず、活用の意識も欠けているという指摘は衝撃的内容でした。 基幹システムの利用意識を調べてみると以下のような結果でした。

基幹システム利用意識の現状

  • (1)一般社員は、日々入力に追われ正確さと迅速さを求められているが、自分の立場で活用できるアウトプットは提供されていない。
  • (2)管理者は基幹システムの自部門の実績に対し維持・報告をすることを要求されるが、実績の分析や今後の対策にデータを活用することは行えていない。
  • (3)経営陣は基幹システムを全社の経営実績を把握する手段として考えており、基幹システムの情報を共有化して活用する方針までは出していない。

このような利用状況ではせっかくの基幹システムの機能を半分も使えていない状況です。 経営陣は自らの問題点も含め、全社としてこの状態を改善するため、次の対策を行いました。

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