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「製造業にとってのクラウド利用のメリットを考える」

失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座 「中堅・中小企業のSaaS・クラウド活用を考える」編

2013年4月、「TENSUITE」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に統合しました。
※本コラムに記載の商品情報は初掲載時のものです。

製造業にとってのクラウド利用のメリットを考える

(クラウド3)
「製造業にとってのクラウド利用のメリットを考える」
今回は製造業のクラウド利用の考え方について解説します。前回は流通・卸売業に的を絞って、営業、販売、購買、在庫の業務を想定して解説しましたので、重複を避けるため、今回は工場の生産管理業務を中心に述べることとします。
(2010/11/15)
筆者:(IT コンサルタント)石田 富士夫

生産実績・工程管理業務機能詳細とクラウド化の検討

現在、多くの製造業は中国や東南アジア、インドといった海外に製造拠点を設け、厳しい経済状況に対し合理化と経営の改善を進めています。海外展開で重要なことは、第一に工場の要員のスキルアップも含めて、安定した品質・納期・原価でもの作りが出来る基盤を早急に立ち上げることです。そのために生産技術・品質管理・要員教育など多くのことをこなして行かなければなりません。この取り組みの中で忘れてはならないことはITによる生産管理システムの構築です。システム化により、時間距離を極小にし生産のコントロール拠点(本社工場)で生産計画とこれに対する実績の進捗、在庫の状況が日次のレベルで把握できるようにしていくことが重要です。

海外との情報連携は途上国においては回線品質が安定しない、または遅いという問題をよく耳にします。ひいては停電の危険がある等のリスクが多く、データを保全し、システムを安定稼動させるためには難しい課題があります。この解決策として、サーバーやデータベースをクラウド化することで、暗号化でガードされたインターネット回線がつながる環境があれば、サーバーが停電で落ちることは有りませんし、データベースも安全に維持できます。実績のアップロード、計画のダウンロードは回線が不安定でも通信できる時に行えば、大切なデータが消滅してしまうリスクは回避できます。このことは、国内に複数展開された生産拠点についても同じことが言えます。ここで、アップロード、ダウンロードと言う言葉でデータの交換を表現しましたが、拠点のクライアントとのデータ交換をバッチのファイル転送にすべきと言う意味ではありません。Web画面からデータを直接入力できる環境ならばそれに越したことは有りませんが、最悪でも簡素なレポート機能と実績エントリ機能が動かせれば運用が可能なように仕組んでおくことが必要だと言う意味です。このことに対して、クラウド化は大きなメリットが期待できます。

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