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株式会社日立システムズ

専門家コラム:ビジネス健康放談 ~良食への道

【第3回】「発酵食品で腸内環境を整える~こうじ菌のパワーを健康に生かす~」

こんにちは。キャリアライズの西村です。
第三回目は、良食・健康食の要である「発酵食品」について掘り下げます。

命は命をつむいでいく

第一回、二回と酵素を話題にしました。それは、生の食材に多く含まれる酵素摂取が、健康にいかに重要かということです。生の食材とは、細胞レベルでは「生きて」います。生きた細胞は代謝という変化が生じます。その代謝を促すのが酵素。前号で紹介した酵素シロップも、食材の生きた細胞とその酵素の働き(代謝)を活用しています。酵素の存在とは、生きている、命ある、証と言えます。

「命あるものは、命あるものを食べなければならない」

酵素シロップを製造しているあるメーカーの社長さんから伺った言葉です。この言葉に触れた際、小学校で習った「食物連鎖」を思い出しました。
大きい(または、強い)生き物が小さい(または弱い)生き物を食べ、食べた生き物もより強く大きい生き物に食べられるという食物連鎖。私たちの価値観からすると「自然界の残酷さ」を感じますが、生の食材・酵素が生き物にとっての当然、必然であると知れば知るほど、私たち人間も大いなる自然の摂理である食物連鎖から逃れられないのではないか。むしろ、逃れることが病気の一因ではないだろうか、と思えるようになってきました。
「人間は食べたもので作られる」との原則に立ち返れば、私たち人間は、命をいただくことで命としている。
「いただきます」との食前の挨拶と合掌は、かけがえのない命をいただくことへの敬意と感謝の現れと思えてならないのです。

発酵食品は生き物の宝庫

最近よく「発酵食品が身体にいい」と、言われます。発酵食品とは、こうじ菌などの微生物が食品の持つタンパク質や糖、でんぷんを分解し、別の食品にしたものです。発酵の仕組みとしては、腐る(腐敗する)ことと同じなのです。発酵と腐る(腐敗)との違いは、それぞれ食べられるものにするか否かの菌の働きの違いであり、紙一重の世界と言えます。
酵素の点から発酵食品の素晴らしさを見ると、それは「生き物の宝庫」であると言えます。食品を発酵させるのは、こうじ菌など微生物です。発酵する過程で、この微生物はどんどん増殖していきます。発酵食品に含まれる微生物は、目には見えませんが、生き物です。いわば微生物も酵素を持つ命ある存在なのです。すなわち、発酵食品=生き物、生ものの宝庫であり、微生物の酵素を沢山摂取できる優れた食品加工技術と言えるのです。

発酵食品・発酵調味料の一例

みそ、しょうゆ、塩こうじ、しょうゆこうじ、酢、みりん、酒かす、甘酒、酒類(日本酒、焼酎など)、かつお節、納豆、塩辛、漬け物など

発酵食品の利点

ここでは、発酵食品が良食と言われる主な利点を記します。この点を覚えておくと、発酵食品をうまく活用した健康的な食事(発酵生活)の参考になると思います。

(1) 体内酵素の消費を助けてくれる

前号でお伝えした通り、「健康な身体とは、本来持っている体内酵素を無駄遣いしない」ことです。発酵食品は、微生物の働きにより、ある程度消化された物です。だから、人間が消化するのに必要な消化酵素やエネルギーが少なくて済むのです。
前号で紹介したグリーンスムージーも酵素シロップも、生の食材に含まれる酵素の摂取により、人間が使う消化酵素を助けるという働きでした。発酵食品の場合も同様に、微生物の持つ酵素に加え、体内に入る前からすでに酵素や微生物の働きにより消化の下準備が整っており、食品の消化に使う酵素の無駄遣いを助けてくれるという訳です。

(2) 腸内環境を整え、自己治癒力を高める

最近では、「腸は第二の脳」と言われるそうです。また、多くのお医者さんが「病気の根源は腸内環境の悪さにある」と、指摘しています。前号で「病気になる原因は自己治癒力の低下である」と触れましたが、この自己治癒力と腸内環境は密接な関係にあることが分かってきました。
腸内には、乳酸菌、ビフィズズ菌など何千何百種類もの微生物が存在しており、この微生物が腸内の消化吸収に大きな役割を果たしています。よって、この腸内環境の悪化(悪玉菌優位やアンモニアなどの腐敗物質の増加)が、あらゆる万病の原因と主張される医師もいらっしゃいます。
乳酸菌、納豆菌など発酵食品には、私たちの体を改善する善玉菌が多く含まれています。乳酸菌は、アンモニアなどの腸内の腐敗物質の増加を抑える働きがあります。また、体外から入ってくる病原体などと戦う免疫細胞も腸には多数存在しており、発酵食品に含まれる微生物はこの免疫細胞を活性化することが分かっています。ちなみに、ヨーグルトで花粉症が軽減された経験のある方がいらっしゃいますが、これも免疫力が上がった効果のひとつではないか、と私は考えています。
免疫力を高め、病気を予防する。すなわち自己治癒力を高めるということは腸内環境の改善であり、その鍵が酵素であり発酵食品を密接に関係している、と言えるのです。

(3) 味を美味しく変化させ長期保存が利く

微生物の力によって、食品のでんぷんや糖、たんぱく質を分解して新たな「うま味」をつくりあげます。このうま味には、人体に必須のアミノ酸などが多く含まれ、健康に良いとされています。塩こうじやみそなどでお肉を漬けておくと、お肉本来の味から深みが増すように感じられると思います。しょうゆを作る発酵過程で生まれる「もろみ(*)」としょうゆを比べると、もろみの方がしょうゆに比べまろやかな味わいとなりますが、これらが「うま味」と言えます。
また、発酵食品は元々腐らせたものであるため、常温でも腐りにくいという性質があります。冷蔵庫のない時代の食べ物の保存技術としてあったのが、漬け物やみそ漬けなどです。これらは、発酵によって発生した微生物が、腐敗を防ぎ、食べられる状態で食物を保つと言われています。

発酵食品でめざす腸内環境の改善~「バナナうんち」を目指す

発酵食品を日々の食生活に取りいれる目的は、酵素の取得と腸内環境の改善にあります。また、前項で自己治癒力は腸内環境の状態とは密接な関係にある、と書きましたが、自分の腸内環境の状態を知る手だてはないのでしょうか?

(お食事中の方、ごめんなさいですが)そのバロメーターは、「うんち」で分かります。毎朝の排泄物である「うんち」です。これは私たちが食べたものを消化吸収した後、便として排出されますが、この便の状態を見れば大まかなに腸内環境が分かります。そのポイントは、色、形、量です。

腸内環境がいいとは、腸内が善玉菌優位という状態ですが、その場合の便の色は黄色または黄褐色になります。俗に「バナナうんち」と言います。逆に悪玉菌優位とは、茶褐色や黒っぽい色です。焼肉など動物性タンパク質の多い食事を食べた翌朝など、が考えられます。
腸内環境が整っているということは、消化活動が活発化されているということなので、食べたものが効率良く消化され栄養が吸収されている状態と言えます。そのような状態で排出される便の形と量とは、太くて長く多い。かつ、水に浮かぶのが理想とされています。ある医師からのお話では、腸内環境が活発化されると、一日に2、3回便が出る(下痢ではありません)のも珍しくないそうです。
私自身も、発酵生活を続けると同時に毎朝のトイレで便の状態を確認することを日課としました。すると、食べたものと便の状態には明らかな相関があることが分かってきました。生の食材や発酵食品の多い食事の時には「バナナうんち」ですが、焼肉や外食続き、飲み過ぎの時には、いいうんちは出ません。これらの観察を通じ、今までいかに自己治癒力を低下させる食生活をしていたかを身を持って体験することになり、かえって、生食や発酵食品中心の生活に拍車がかかり、うんちの質が改善したと思います。と同時に、毎朝測っている血圧が安定したり、風邪を引かなくなったり、体調の良い状態が続くなど、その効果を実感しております。
皆さんも、自分のうんちに、敏感になってはいかがでしょう?

腸内環境改善をめざすこうじ(菌)満載の発酵食品生活のススメ

まず、私が日常の食生活に使っている主な発酵食品とその使い方を紹介します。既に書いておりますが、私自身は大病のおかげで厳しい減塩(1日当たり6g)生活を医師から言われています。よって、やみくもに発酵食品を多く摂取することはできず(むしろ塩分過多になる場合もあるので)、減塩にも配慮しながら調理、活用しています。

(1) 手作りみそ

みそは、手作りに限ります。一般に市販されているみそは、大豆とこうじの割合が約10:4~6と言われています。手作りの良さは、

  • 無添加であること
  • 材料さえあれば誰でもでき分量さえ間違えなければ失敗しないこと
  • こうじの割合を増やすことができること
  • 手作りとは自分の身体についている菌(常在菌)を発酵に活用できるので身体にフィットしやすい

ことだと思います。私の手作りみその大豆とこうじの割合は、なんと10:12。こうじのパワーを最大限に生かすことができるのです。

参考1)私が館長を務める、横浜市技能文化会館でのみそ作りの様子

使い方は、みそ汁に使うだけでなく、みりんやお酒と合わせて、みそだれにして、お肉や魚などのみそ漬けに使います(レシピは次項で解説)。
また、ごま油やオリーブオイル、フラックスオイル(亜麻仁油やエゴマ油などの植物油)などと合わせて、サラダのドレッシングとしても活用できます。

参考2)横浜市技能文化会館のみそ作り講座で講師をお願いしている小泉麹屋はコチラ

(2) しょうゆこうじ、塩こうじ


つぶつぶがこうじです(見えるかな?)

発酵に使うこうじをしょうゆや塩と合わせたものです。スーパーでも買えますが、私の場合、みそ作りの時に合わせて、作り置きしています。写真ではよく見えないかもしれませんが、粒つぶが米こうじです。
使い方は、こうじの固まりですので、みそ同様に、肉や魚など動物性タンパク質の下ごしらえに使います。みそほどは、調理のバリエーションはありませんが、「塩コショウ」の代わりに塩こうじを使っています。
しょうゆこうじは、しょうゆの独特の風味と香りがありますので、しょうゆこうじ、みりん、お酒、果物(リンゴ、キウイなど)をすったものを混ぜ合わせ、鶏肉を漬けこんでおきます。すると、こうじと果物の酵素のおかげで驚くほどお肉が柔らかくなり、お肉に味が染み込みます。我が家では、一日漬け込んだ鶏肉に片栗粉をまぶしてから揚げにしていますが、絶品です。こうじに漬け込む分、味が染み込みますのでしょうゆの量は少なくても大丈夫です。

(3) 自家製ぬか漬け


我が家のぬか床です

我が家では、ぬか漬けをしています。米ぬか、水、塩に、風味出しとしての昆布、唐辛子、山椒とくず野菜を混ぜ合わせるだけでできる、たいへん便利で簡単な伝統食です。米ぬかも非常に栄養価の高い優れた健康食なのです。
毎日、ぬか床をかき回す、などの手間は必要ですが、季節の新鮮な野菜を漬けこむだけで、米ぬかの栄養素、生の食材の酵素とぬか床で発酵した微生物を一挙にいただける優れものです。
なお、塩分の気になる私は、漬ける時間を短めにしたりしています。

(4) もろみしょうゆ

「もろみ」とは、しょうゆ・酒などを作るため醸造した液体の中に入っている、原料が発酵した柔らかい固形物のことで、液体がしょうゆに固形物が「もろみ」となります。私が使っているのは、横浜にあるしょうゆ屋さんが作っているもろみです。最近ではスーパーでも購入できるのではないでしょうか。もろみは、しょうゆと違いまろやかなうま味がありますので、(みそと同じように)オイルと合わせてサラダのドレッシングや野菜の和え物に使えます(次項にレシピを掲載)。

(5) かつお節(本枯)

かつお節は、ゆでていぶしたカツオの身を、最終工程で発酵(カビ付け)させます。この最終工程がかつお節の独特のうま味を引き出すと言われています。日常では、パックに入ったものを使うのが一般的になっていますが、私は、すりおろしたかつお節の美味さに魅惑され、以来、かつお節を削って使っています。一度、削りたてのかつお節をご賞味あれ。おいしさのみならず、かつお節の発酵菌も摂取できます。お豆腐や、ちょっとした煮物やサラダにも、削ってはかけてます。皆さんもお試しあれ!!

(6) 番外編)こだわりの本みりん、料理用のお酒(どぶろく)

左がみりんで右がお酒です。みりんは、かなり熟成したものを使っています。熟成したみりんの色は透明ではなく黒っぽい色になるそうです。右の料理用のお酒は、どぶろくと言われ、発酵させただけの白く濁った酒です。炊いた米に、米こうじや酒かすに残る酵母などを加えて発酵させることによって造られる、日本酒(清酒)の原型でもあります。要は、こうじ菌の力をできるだけ生かそうとして、ろ過する前のお酒、それも最終熱処理していないものを使っています。なので、菌が生きていますので、冷蔵庫に保存してないと吹きこぼれてしまうのです…。

オススメ発酵食品レシピ

基本の考え方としては、

  • できるだけ生の状態で使うこと。例えば、良質な油と混ぜてドレッシングにしたり、もろきゅうなど生の食材(野菜スティックやお豆腐など)と一緒に取るなど。*みそ汁のように加熱したものでも、腸内の細菌の好物は、同じ微生物の死骸と言われています。
  • 動物性たんぱく質など消化にエネルギーのかかるものは、発酵調味料に漬けるなどの下ごしらえで消化しやすいようにし、うま味を引き出すようにする。

<ぎんだらの西京漬けの作り方>

  1. ぎんだらは軽く塩を振り臭みを取る(30分程度)
  2. 水で洗い(塩をとる)、布巾(キッチンペーパー)で魚の水分を拭き取る
  3. 「自家製みそ…大さじ2」「本みりん…大さじ2」「お酒(どぶろく)…大さじ2」を混ぜ合わせ魚をつける
  4. 一昼夜以上漬けたものをコンロで焼いていただく*みそは焦げやすいので、弱火でじっくりと

<もやしときゅうりとワカメのナムル>

  1. もやしは(1袋)、かるく茹でる(茹ですぎ注意)。生っぽさが残るくらい
  2. きゅうり(1本)は薄切りに
  3. 塩ワカメ(適量)は、塩を落とし水で戻した後、水けをしっかり絞り、小口に切る
  4. ボールに、ごま油(適量)、しょうゆ大さじ1(私の場合、減塩しょうゆと通常のしょうゆを合わせます)、もろみしょうゆ大さじ1/2~1(好みで)を入れ、よくかき混ぜる
  5. ボールに材料を入れ合わせ、盛り付ける

今号の一句

腸(ちょー)大切 発酵生かす 菌生活

【参考文献】
新・食物養生法/第三書館
食養生で病気を防ぐ/祥伝社
「酵素」の謎/祥伝社新書(以上 鶴見隆史 著)

※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

 

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