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株式会社日立システムズ

専門家コラム:~実践!BtoB営業のイノベーション~「リード・ナーチャリングがBtoB営業を進化させる!!」

第1部営業の現状を知る

7. 怖い、名刺管理の実態

営業をやっていた頃、自分の机の1つの引き出しの中には、数千枚の名刺がほとんどランダムの状態でぎっしり保管されていました。今までにお会いした方の名刺は営業にとって非常に大事な財産で、簡単に捨てるわけにはいかないのです。個人がランダムで名刺を保管している分には、個人情報保護法で規定する、「個人情報データベース」には該当しません。しかし、個人情報には変わりがないので、管理には注意が必要です。Microsoft® Outlook®の連絡先に登録したり、スマートフォンで名刺を写真に撮って連絡先として保存すれば、間違いなく「個人情報データベース」になります。 

マーケティング部門では、セミナーや展示会で集めた名刺は、Microsoft® Excelなどで管理されるので、明らかに「個人情報データベース」に該当します。

個人情報保護法に関わるとなると、営業担当者もマーケティング担当者も、名刺の扱いや見込み客にセミナー案内を一斉メール配信する場合など、法律や制度に違反しないか不安になります。営業担当者、またはマーケティング担当者が、BtoB営業での見込み客の個人情報をどう管理、運用すれば良いのか、関わりのある「個人情報保護法」「プライバシーマーク制度」「特定電子メール法」の3つ観点から整理してみましょう。

ただし、今回の説明では概要のみとなりますので、詳しくは関連の法律や制度をご確認ください。

(1)営業担当者にとっての名刺管理

自分の机の中にランダムで名刺を入れておいては、いざというときに電話番号やメールアドレスを調べたくてもすぐには名刺が見つからないし、外出先では全く連絡先が分からない。既存顧客であれば、SFA(※1)などに登録されているかもしれませんが、見込み客のようなコンタクトの機会が少なく、これから取引が発生するかどうかわからない名刺は、机の中にランダムに保存という例が多いのではないでしょうか。また、営業担当者が退職した場合、その名刺はどうなってしまうのかも不安です。

年末年始の挨拶、セミナーや新商品の案内、担当変更の連絡など、メールを送りたくてもデータ化ができていないので何もできない。データ化しようとすると、個人情報管理上の規制があってできない。こんなジレンマはありませんか。「個人情報保護法」「プライバシーマーク制度」「特定電子メール法」を正しく理解して、名刺の有効活用を実現したいものです。

※1 SFA:Sales Force Automation(営業支援システム)

最近は、企業全体で名刺管理をできるパッケージやSaaS型のサービスがいくつかあります。また、名刺入力を代行してもらえる企業もあります。これらを利用することで、

  • 机の中の名刺がなくなる。
  • 個人名、顧客名で検索できるので、名刺がすぐ見つかる。
  • 社外からでも携帯電話、スマートフォンで閲覧できる。
  • 名刺データの共有化ができるので、会社全体の財産になる。
  • 簡単な折衝情報を登録できる。
  • 一斉メール配信ができる。

などなど、名刺データの有効利用が可能となります。

特に注意すべき点は、以下の通りです。

  • 入力代行の場合、個人情報の業務委託に該当しますので、注意が必要です。
  • 個人データをダウンロードさせない。ダウンロードする場合は、履歴を残す必要があります。
  • 携帯電話やスマートフォンで閲覧する場合は、利用者個人を確認するセキュリティ対策が必要です。
  • 一斉メール配信する場合、メールの目的表記、受信拒否の場合の連絡先が必要です。
  • 受信拒否の要望の方には、一斉メール(メールマガジン)は今後送らない。メールマガジンでの受信拒否を受けても、日常の営業行為の個人的なメールは送っても構いません。

(2) マーケティング部門の見込み客データ

マーケティング部門では、セミナーや展示会、電話やWebからの問い合わせなど、個人情報がたくさんあります。大きな企業では、1部署ではなく複数の部署でセミナーや展示会を実施しますので、個人データの管理がどうなっているのか心配です。イベントごとにMicrosoft® Excelなど簡易ツールで管理している企業がほとんどではないでしょうか。プライバシーマーク取得のための管理は徹底しているかもしれませんが、本当に個人情報がすべてきちんと管理されているかの保証はありません。

マーケティング部門での理想的な見込み客の管理方法は、

  • 各イベントの見込み客データが1つのデータベースで管理される。
  • データベースから、いろいろな切り口でデータ抽出が可能(メール配信、テレマーケティング用)。
  • メール配信、受信拒否の管理が可能(メールマガジン単位にて)。
  • 見込み客の反応結果をデータベースに追加できる。
  • Webサイトへのアクセス履歴から、ホットな見込み客を絞る。
  • ホットな見込み客の興味度合をスコアリングして、次のアクションに利用する。
  • イベントの効果測定ができる。

などがあげられます。

(3) よく聞く質問

見込み客のデータベース化、メールマガジンなどの一斉メール配信をする際に、よく聞く質問をQ&A形式で詳しく説明します。

Q:個人情報を取集する際には、利用目的を通知しなくてはならないといわれますが、名刺交換する際に利用目的を通知したうえで、名刺を受け取らなければいけないのか。
A:利用目的の通知は必要ありません。BtoBでの名刺交換は、取引先との今後の連絡のために利用することが目的であると考えられますので、あえて利用目的を通知する必要はありません。
(注意すべき事項)自社のビジネスの目的以外、たとえば自社ビジネス以外のDMを送付するなどする場合は、本人の同意を得る必要があります。
Q:個人がもらった名刺を社内の他部署に提供してよいのか。
A:業務の範囲であれば、個人からもらった名刺を、社内の他の人が連絡先として利用することは問題がないと考えられます。
(注意すべき事項)相手から見ると、名刺を渡した覚えのない人から突然連絡が来たら不愉快に思います。ですから、名刺交換をした人から、あらかじめ本人の同意を得たうえでコンタクトするのが一般的です。また、名刺を他人(社外)に渡す行為は、個人情報保護法では「第三者提供」に該当しますので、禁止となります。
Q:一括メール配信する場合、あらかじめ本人の同意は必要か。
A:特定電子メール法では、メール配信は事前の承諾が必要としていますが、広告・宣伝の営業取引先や名刺受領の顧客へのメール配信は、事前承諾が不要となっています。(第3条第1項3号)
(注意すべき事項)受信拒否の通知があった場合、相手に承諾の返事をして、その後のメールは送信してはいけません。
Q:お客さまから個人情報の入手経路について質問されたが、答える必要がありますか。
A:個人情報の入手経路について開示する必要はありません。(個人情報保護法) 個人情報取扱事業者(※2)は、「どのような個人情報を持っているか」とういう点については開示義務がありますが、「その個人情報をどのように入手したか」の開示義務はありません。
(注意すべき事項)不正な取得方法であると認識していながら個人情報を入手した場合は、明らかな個人情報保護法違反となります。また、名簿を購入する場合でも、不正取得でないことを事前に確認する必要があります。

※2 個人情報取扱事業者:5,000件以上の個人情報をデータベース化して、その事業活動に利用している者(企業)

(4)関係する法律や制度について

最後に、関わりのある「個人情報保護法」「プライバシーマーク制度」「特定電子メール法」の3つの法律、制度の概要を説明します。

1.個人情報保護法
2003年に成立した法律で、5,000件以上の個人情報を個人情報データベース等として所持し、事業に用いている事業者は個人情報取扱事業者とされ、個人情報取扱事業者が主務大臣への報告や、それに伴う改善措置に従わない等の適切な対処を行わなかった場合は、事業者に対して刑事罰が科される。
【関連サイト】
2. プライバシーマーク制度
プライバシーマーク制度は、個人情報の取り扱いを適切に行っている事業者を、第三者機関である一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)、およびその指定機関が評価・認定し、その証としてプライバシーマークと称するロゴの使用を許諾する制度で、1998年に運用をスタートした。
【関連サイト】
3. 特定電子メール法
正確には「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」で、一般的に用いられる略称は「特定電子メール法」または「特定電子メール送信適正化法」、俗称は迷惑メール防止法と言われる。2005年の改正により、送信者情報を偽装した広告・宣伝メールの送信(いわゆる「スパム」の大半が送信者情報を偽装している)については、刑事罰規定が設けられ、スパマー規制の道が開かれた。2008年12月に改正され、原則としてあらかじめ同意した者に対してのみ送信が認められる「オプトイン」方式が導入されるなど、迷惑メール対策の強化が図られた。
【関連サイト】

ネットビジネス・コンサルタント 池上 正夫 記

 

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