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株式会社日立システムズ

製造業向けアシスタントAIの特長とサービス提供体系
製造業向けアシスタントAIの特長とサービス提供体系

株式会社日立システムズ(以下、日立システムズ)は、これまで公共・社会インフラ、金融、産業・流通のお客さまを中心にさまざまな業種のお客さまの課題を先進の情報技術を用いて解決してきました。その中で、蓄積してきた業務ナレッジと生成AIを組み合わせ、さまざまな業種の固有業務を自動化し、フロントラインワーカーの生産性向上に寄与するアシスタントAIサービスの提供を開始します。
第1弾として、マイクロソフト社の「Azure AI Foundry Agent Service」を活用し、日立システムズが持つ生成AIユースケースを実装した「製造業向けアシスタントAI」の提供を本日から開始します。本サービスは、お客さまの社内環境に存在するデータと生成AIを組み合わせ、設計図の品質チェック、過去のヒヤリハットの把握など製造業固有の業務を効率化します。
これにより、製造業のフロントラインワーカーの業務効率化、技術継承、労働災害未然防止などに貢献します。

背景

生成AIの需要が高まる一方で、業務への適用方法が分からず導入に障壁も

総務省の発表*1によると、世界の生成AI市場は、2032年までに1兆3,040億ドルと大幅な拡大が見込まれています。
2024年度は多くの企業が生成AIの検証、導入を進めました。
そんな中、日立システムズは製造業を中心としたお客さまとの50件におよぶ実証実験や300社を対象にしたアンケートを通じて、製造業には「熟練技術者のノウハウが共有されていない」「作業者ごとに品質のばらつきがある」などの課題や「人手が不足しており生産性を向上したい」というニーズがあることを把握しました。また、お客さまが生成AIの導入を検討するにあたり、「生成AI導入のハードルが高い」「社内データを使った生成AIの活用方法が分からない」「生成AI利用による情報の流出が不安」などの障壁があることが分かりました。

*1

特長

お客さまの社内データを活用するアシスタントAIが製造業のフロントラインワーカーの業務効率化を実現

「製造業向けアシスタントAI」は製造業特有の業務(製品仕様に基づく対応可否判断、遵守すべき各種法令・項目確認など)の支援を行うアシスタントAIで、以下のような特長を有しています。

特長①フロントラインワーカーに寄り添ったUI・UX
ITスキルの習熟度に関わらず、多くの方が直感的な操作で利用できるようなUI・UXで設計しています。製造業のフロントラインワーカーが、頻繁に行う業務についてはテンプレート化して標準搭載しているため、AIに指示を出すためのプロンプトを都度入力する必要がなく、どなたでもすぐに使うことができます。

特長②お客さまの自社基盤や社内システムとの連携が可能
お客さまの自社クラウド上に生成AIが稼働する実行環境を構築するため、お客さまの社内クラウド上のデータや、各種社内システムとの連携が可能です。これにより、お客さまが持つ業務のナレッジを生かして、より複雑な課題の解決をサポートします。

特長③安心のセキュリティ機能
プライバシー保護機能を搭載しており、入力したデータが大規模言語モデルの学習に使用されることを防ぎます。さらに個人情報を含む質問はシステムが検知・警告する仕組みを搭載しており、社内のユーザーごとにセキュリティリテラシーに差がある場合においても、システムによって不適切な利用を防止することをサポートします。
また、「Microsoft Defender for Cloud」 など マイクロソフト社のセキュリティサービスを活用することにより、安全・安心の運用基盤を実現。複数の認証要素を組み合わせた高度な多要素認証を採用することで、不正アクセスなど社外のリスクも大幅に低減します。

上記機能により、以下のようなケースで製造業のフロントラインワーカーの業務を効率化します。

  • 社内外の参考情報を収集し、作業者の熟練度に関わらず図面の改善アイデアをリスト化
  • 設計時の品質チェックや仕様確認などの作業を簡略化
  • 簡単な作業概要を入力することで、参考になる過去のヒヤリハットを体系的に把握
  • 顧客アンケートの分析を自動化でき、結果の考察やアイデア出しの時間を確保

「製造業向けアシスタントAI」サービス画面
「製造業向けアシスタントAI」サービス画面

また、サービスの提供体系として、試行フェーズ、調査フェーズ、本番検討フェーズなどお客さまの検討状況に合わせ、3つの導入支援パックをラインナップしています。「まずは特定の業務から生成AIを試験導入してみたい」といったスモールスタートも可能です。伴走型で導入を支援することで、アンケートで多く寄せられた「生成AI導入のハードルが高い」、「社内データを使った生成AIの活用方法が分からない」といったお客さまの悩みに寄り添い、生成AI導入をサポートします。

名称 スターターパック アセスメントパック アドバンスパック
対象 試行フェーズのお客さま 調査フェーズのお客さま 本番検討フェーズのお客さま
特長 トライアル環境で、お客さまの社内データを使った実践的なトライアルおよびレクチャーを実施 トライアル環境での実機操作を含めて、お客さまのユースケースをどのように活用していくか具体的なイメージ化を図る お客さま専用のAzure環境の構築を支援。お客さまの業務に合わせた柔軟なカスタマイズや、新規機能開発を実施
提供環境 貸与型トライアル環境 貸与型トライアル環境 専用環境
初期費用(参考) ¥198,000 ¥4,000,000~ ¥3,000,000~+個別見積
月額費用(参考) ¥100,000~ ¥100,000~ ¥398,000~

なお、本サービスはマイクロソフト社の「Azure AI Foundry Agent Service」を活用し、業務向けに最適化された高性能エージェントを短期間で構築、お客さまの業務を迅速にサポートします。

解決する社会課題

人手不足が問題視される製造業のフロントラインワーカーの業務効率化、技術継承、労働災害未然防止などに貢献

本サービスを導入することで、製造業の現場において、約32%*2の業務効率化や社内ナレッジの共有を実現します。
これにより、離職率の高さや人手不足が問題視される製造業において、フロントラインワーカーの業務効率化や、ベテラン技術者の引退に伴う技術継承、ヒヤリハットのデータ化による労働災害未然防止などに貢献します。

*2
当社社内実証の結果から試算

今後の展望

日立システムズは、「製造業向けアシスタントAI」を皮切りに、営業向けアシスタントAI、健康データ分析向けアシスタントAI、プロジェクト支援向けアシスタントAIほか、業種に特化したサービスを展開し、2027年度中にアシスタントAI関連で100億円の売上をめざします。また、今後も業種ナレッジやユースケースを備えたさまざまな業種向けのパッケージを提供することで、お客さまの生成AI活用、DXを支援していきます。

日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 パートナー事業本部
エンタープライズパートナー統括本部長 木村靖氏のコメント

日本マイクロソフトは、株式会社日立システムズ様の「製造業向けアシスタントAI」のリリースを心から歓迎いたします。この革新的なソリューションは、製造業のフロントラインワーカーの業務効率化、技術継承、そして労働災害の未然防止に大きく貢献するものと確信しています。
マイクロソフトの「Azure AI Foundry Agent Service」を基盤に採用いただき、株式会社日立システムズ様が持つ豊富な業務ナレッジと生成AIの組み合わせにより、安心、安全かつ迅速にサービスを展開いただけることを期待しています。
日本マイクロソフトは、株式会社日立システムズ様との連携を通じて、今後もお客様のデジタルトランスフォーメーションを支援いたします。

「製造現場アシスタントAI」に関するWebサイトについて

日立システムズについて

日立システムズは、強みであるさまざまな業種の課題解決で培ってきたお客さまの業務知識やノウハウを持つ人財が、日立グループ各社やビジネスパートナーと連携し、One HitachiでLumada事業を中心に展開することにより、お客さまのデジタル変革を徹底的にサポート。日立グループのサステナビリティ戦略の下、環境・社会・企業統治を考慮した経営を推進することで、国連が定める持続可能な開発目標SDGsの課題解決に向けた価値を創出し、企業理念に掲げる「真に豊かな社会の実現に貢献」してまいります。

お客さまからのお問い合わせ先

株式会社日立システムズ お問い合わせWebフォーム

以上

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