2019年4月入社式 社長訓示（要約）

本日、187名の皆さんを「株式会社日立システムズ」の新たな仲間としてお迎えしたことを、大変うれしく思います。心から歓迎の意を表し、お祝いを申し上げます。

デジタルテクノロジーを駆使してビジネスの変革等を図るデジタライゼーション、あるいはデジタルトランスフォーメーションの動きは、世界中でますます加速しています。世の中で今起きていることは、情報システムの進化という言葉では表現しきれないほど広い変化であると思います。
IoTやAI、ロボットなど新しい技術を使った新たなビジネスが増えているという理解の仕方が間違っている訳ではありません。しかし、これらは見方を変えると今までプログラミングには向いていないと思われていた仕事がICT技術で実現され始めているということであり、現場業務にデジタル技術を適用できると多くの人達が気付き始めたということです。

日立グループでは、こうしたデジタライゼーションのトレンドを踏まえ、顧客との協創(Co-Creation)による新たな価値創出を、「Lumada」で支える取り組みに注力しています。これは、日立の先進的なデジタル技術を活用して、お客さまのデジタルイノベーションを加速する取り組みです。これまでに、国内外のさまざまなお客さまやパートナーとの協創活動により、製造・流通分野をはじめとして電力、交通などの幅広い分野で事例を積み上げてきました。

こうした状況の中で、日立システムズは現在、「デジタライゼーションによる事業拡大」を重点方針に掲げ、事業を遂行しています。
お客さまの現場に足を運び、長年にわたり蓄積したドメインナレッジ、つまり、業務知識やノウハウの強みを生かしていきながら、さまざまなデジタル技術を活用した革新的で価値のあるサービスを提供し、お客さまとともにビジネスの発展・変革を支えています。これらのサービスを支えるのが「データセンター」「運用・監視センター」「コンタクトセンター」「サービス拠点」といったサービスインフラです。今後は、このサービスインフラにAIやRPA、パブリッククラウドなどの技術を取り入れ、常に進化させることで、お客さまの現場を支えるデジタライゼーションを、より効率的、よりスピーディーに実現していきます。

また、国内ICT市場の伸びが大きくないなかで、事業成長を図るためには、グローバル市場の開拓も欠かせません。日立システムズの海外グループ会社の拠点や日立グループとしての強みを積極的に生かし、グローバルでの運用・保守サービスの拡大を図っていきます。

次にSDGｓとSociety5.0についてお話しをします。国連サミットで採択された持続可能な開発目標「SDGs:Sustainable Development Goals」は、世界共通で取り組む目標であり、2030年までの達成に向けて、企業にも積極的な貢献が求められています。また、日本政府は、経済的発展と社会的課題解決の両立を実現する人間中心の社会「Society 5.0」の実現をめざしています。日立グループが推進する社会イノベーション事業は、このSociety 5.0を先取りしたものでありWorld Wideに広く認知されてきていると思います。日立が考える豊かな社会とは、「社会課題の解決」と「人々のQuality of Lifeの向上」を両立する社会です。皆さんには、自分の行動一つひとつが、SDGsやSociety 5.0の意味する「社会課題の解決」と「人々のQuality of Lifeの向上」につながっているということを念頭において日々の業務に取り組んでいただきたいと思います。

最後に、私から皆さんに期待することを2つ話します。
1つ目は、「プロフェッショナルな人財になって活躍していただきたい」ということです。まず分からないことは率直に聞いて、そして一生懸命学び、1つのことでよいから、先輩にも誰にも負けないという仕事の領域を早く作ってください。1つのことを極めると、他の業務に対する視野が広がり、仕事が自然と面白くなっていきます。
2つ目は、「グロ－バルな視野を持ってビジネスや業務を遂行してほしい」ということです。ビジネスは、もはやグローバル展開が当たり前の時代です。外国語の習得はもちろん大事ですが、自分の仕事が世界で通用するよう日々レベルアップに努め、世界的な視野を持って、しっかり業務を遂行して下さい。

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