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株式会社 日立システムズ

東京大学 宇宙線研究所などが参画している国際共同プロジェクト「CTA計画」で建設中の大型ガンマ線望遠鏡向け電源システムが稼働

スペインの観測所向けにデータセンターの構築・運用技術を応用した特殊な電源システムを納入

このニュースリリースに記載されている情報(価格、仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URLなど)は、発表時点のものです。最新の情報につきましては、こちらのお問い合わせ先にご確認ください。

2018年10月5日
株式会社日立システムズ

[写真]ガンマ線望遠鏡(左)と日立システムズが納入した電源システム(右)
ガンマ線望遠鏡(左)と日立システムズが納入した電源システム(右)

株式会社日立システムズ(代表取締役 取締役社長:北野 昌宏、本社:東京都品川区/以下、日立システムズ)は、東京大学 宇宙線研究所(所長:梶田 隆章、所在地:千葉県柏市)などが32カ国の研究機関とともに参画している国際共同プロジェクト「CTA(Cherenkov Telescope Array)計画」で建設している大型ガンマ線望遠鏡向けに、データセンターの構築・運用技術を応用した特殊な電源システムを納入し、10月から本番稼働を開始することをお知らせします。

CTA計画とは、宇宙空間の約25%を満たすと言われる暗黒物質やブラックホールの謎を解明するため、従来装置の10倍以上の感度と広い光子エネルギー領域の観測が可能なガンマ線天文台の建設をめざす国際共同プロジェクトです。世界32カ国、約1,200名の研究者が参画しており、日本からはノーベル物理学賞受賞者の梶田 隆章教授が所長を務める東京大学 宇宙線研究所などが参画しています。

「ガンマ線バースト」と呼ばれる突発的な物理現象が発生した際に、ガンマ線望遠鏡によりガンマ線を観測することで、ブラックホールや暗黒物質の謎を解明することが期待されています。しかし、観測可能な「ガンマ線バースト」が発生するのは、観測条件も考慮すると1週間に1回程度、時間にして1秒から1,000秒ほどしかなく、発生した際に、発生した方向へ瞬時にガンマ線望遠鏡を回転させる必要があります。このわずかな機会を捉えるためには、通常時は星の運行にあわせて停止またはゆっくりと稼働させておき、「ガンマ線バースト」が発生したら、その到来方向へと瞬時にガンマ線望遠鏡を回転させて観測を開始する必要があります。急速回転させるためには多くの電力が必要となりますが、常時その電力を確保することは、観測地の電力事情やコスト面から困難でした。そのため、CTA計画の推進に向けて、通常時には低電力をガンマ線望遠鏡に安定供給しつつバッテリーに蓄電するとともに、必要なときに多くの電力を短時間で供給する電源システムが必要不可欠でしたが、世の中にそのような電源システムは存在していませんでした。

このような特殊の電源システムを構築してCTA計画に貢献するため、日立システムズは、関連会社であるPowerware Systems Sdn Bhd(本社:マレーシア)との連携により、データセンターの構築・運用技術を応用し、UPS(無停電電源装置)とフライホイールバッテリー(*1)を組み合わせたコンテナ型の特殊な電源システムを構築し、スペイン領のカナリア諸島ラ・パルマ島のガンマ線天文台に納入しました。
UPSは、外部に電力供給を行いながら、バッテリーと組み合わせることで、同時に停電などのトラブルに備えた予備電力を蓄えることができる装置で、データセンターにも設置されています。通常、UPSのバッテリーには鉛蓄電池が利用されますが、標高2,200メートルにあるガンマ線天文台に設置する際の安全面や環境面への配慮から、保守性が高くエコで省スペース化も可能なフライホイールバッテリーを活用したいという東京大学 宇宙線研究所の要望を踏まえ、フライホイールバッテリーを採用しました。また、コンテナの内部にはUPS、フライホイールバッテリーに加え、精密空調機、IoT技術を活用したリモート設備監視設備が搭載されており、安定稼働を支援する仕組みを整えました。
これにより、通常時は低電力を安定供給するとともに、蓄電し続けることで、「ガンマ線バースト」が発生した際に、わずか10秒程度で到来方向に回転させるための大容量電力を供給する世界初の電源システムを構築し、「ガンマ線バースト」の観測に向けて大きな課題となっていた電源問題を解決しました。

今後、日立システムズは、今回ラ・パルマ島のガンマ線天文台に納入した電源システムについて保守業務を担当するほか、2020年にチリのパラナルで建設が予定されているガンマ線天文台向けにも本電源システムを提案し、宇宙のはじまりを解き明かすプロジェクトであるCTA計画に貢献していく予定です。

*1
フライホイールバッテリー:わずかな電力で内部の弾み車を動かし、その慣性を利用して蓄電を行う電源装置。

今回の納入事例に関するウェブサイト

日立システムズについて

株式会社日立システムズは、幅広い規模・業種システムの構築と、データセンター、ネットワークやセキュリティの運用・監視センター、コンタクトセンター、全国約300か所のサービス拠点などの多彩なサービスインフラを生かしたシステム運用・監視・保守が強みのITサービス企業です。多彩な「人財」と先進の情報技術を組み合わせた独自のサービスによってお客さまのデジタライゼーションに貢献し、新たな価値創造に共に取り組み、お客さまからすべてを任せていただけるグローバルサービスカンパニーをめざします。

Powerware Systems Sdn Bhd について

Powerware Systems Sdn Bhdは、日立システムズの海外グループ会社であるHitachi Sunway Information Systems Sdn. Bhd.の関連会社で、データーセンターコンサルティング、設計・構築、プロジェクト管理・プロジェクト支援などを手がけるマレーシアの企業です。

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〒141-8672 東京都品川区大崎一丁目2番1号
TEL:03-5435-5002(直通)
E-mail:press.we@ml.hitachi-systems.com

以上

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