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株式会社 日立システムズ

中外製薬株式会社様

PC・スマートフォンのMicrosoft Intune モダンマネジメントサービス
(大規模なデバイス更新・運用管理基盤の構築)

中外製薬株式会社様集合写真

中外製薬グループ19,000台の端末をクラウドベースのデバイス管理に移行
PC・スマートフォンの一元管理により、DX推進と年間1億円のコスト削減を達成

スイスの製薬会社ロシュ・グループの一員として、革新的な医薬品の研究・開発を展開する中外製薬株式会社様は、従業員約7,600名が利用するデバイス管理基盤を、従来のオンプレミスから、Microsoft Intuneを活用したクラウドベースの基盤に刷新しました。これにより、リモートワーク環境でのPC管理の適正化、情報システム部門の業務効率化、大幅なコスト削減、さらには多様化するユーザーニーズへの柔軟な対応が可能になりました。
本プロジェクトにおいて、日立システムズはマルチベンダー体制におけるメインベンダーとして1年6カ月におよぶ導入プロセスを円滑に推進し、プロジェクトの成功に大きく貢献しました。

Microsoft Intuneは米国およびその他の国におけるMicrosoft Corporationの登録商標または商標のいずれかです。

2023年4月に稼働を開始した「中外ライフサイエンスパーク横浜」は、中外製薬グループの研究拠点として、革新的な医療品の創出に取り組んでいます。

中外製薬様
「モダンマネジメント導入プロジェクト」 概要

DXを支えるデバイス管理体制の抜本的な見直しを決断

中外製薬様は、グループ連結従業員約7,600名が利用するデバイスの管理に課題を抱えていました。コロナ禍以降、ハイブリッドワークの拡大にともない、社内ネットワーク外のデバイスに対するパッチ適用やアプリケーション配布の工数が増大し、さらにPCとスマートフォンで異なる管理システムを利用していたため、運用効率の低下やライセンス費用の増加も課題となっていました。
同社の成長戦略「TOP I 2030」(トップ アイ 2030)では、DXがキードライバーの1つと位置づけられており、効率的なデバイス管理はDXの推進を支える重要な基盤となります。2024年に予定されていた既存デバイスの更新タイミングに合わせて、同社はデバイス管理体制を抜本的に見直すことにしました。

モダンマネジメントの実現に向けた妥協のない提案を高く評価

中外製薬様は、課題解決に向けてモダンマネジメントの実現をめざしました。その実現に向けては、モダンマネジメントの基盤となるクラウド環境の構築や、既存運用プロセスの見直しに加えて、全国の支社・拠点に向けてPCとスマートフォン合わせて約19,000台を展開する作業が必要となります。同社は、このような大規模かつ複雑なプロジェクトに対応できるベンダーを比較検討し、日立システムズをパートナーに選びました。選定理由について、プロジェクトマネージャーは次のように語ります。
「私たちはモダンマネジメントの実現を目標に掲げていましたが、リスクを懸念して現状とあまり変わらない消極的な提案をするベンダーもありました。その中で、日立システムズはクラウドベースのモダンマネジメントを妥協せずに追求する提案をしてくれました。そのチャレンジングな姿勢が決め手となりました」

新たなデバイス管理体制によりコスト削減と業務効率化を達成

既存デバイスの更新およびモダンマネジメントの導入プロジェクトは、約1年6カ月の工期を経て無事完了しました。この取り組みにより、中外製薬様は多岐にわたる導入効果を実現しています。
複数に分散していたデバイス管理関連システムは、Microsoft IntuneとMicrosoft Entra IDに集約され、ライセンス費用やサーバー費用を中心に年間約1億円のコストを削減しました。また、PCのキッティング作業をWindows Autopilotによって自動化したことで、PC手配のリードタイムを5営業日から3営業日に短縮しました。さらに、新たなモダンマネジメント基盤に合わせて運用業務の見直しも行われ、これまで同社が対応していた運用業務の一部を日立システムズが引き継ぐことで、運用工数の削減を達成しました。
モダンマネジメントの実現により、当初抱えていたデバイス管理の課題をすべて解決した中外製薬様。今後、新たな基盤を活用し、ユーザーニーズに応えるデバイス管理をさらに追求することで、DXの取り組みをより一層加速させていく考えです。

モダンマネジメントとは

Microsoft Intuneなどクラウドベースの管理プラットフォームを利用し、効率的かつ柔軟なデバイス管理を実現する手法。従来のオンプレミスベースのデバイス管理と異なり、リモート環境にあるデバイスやアプリケーションの管理が行えるほか、PCのキッティング作業やアプリケーションの配布など運用作業を自動化できます。セキュリティ強化やリモートワーク環境整備のための手法として注目を集めています。

中外製薬様 「モダンマネジメント導入プロジェクト」ここがPOINT!

日立システムズは、 (1)クラウドベースのデバイス管理基盤の構築 (2)デバイス運用フローの再設計 (3)約19,000台のデバイス入れ替え実務のサポート (4)デバイス運用業務のBPOサービス をワンストップに提供し、中外製薬様のモダンマネジメント導入を支援しました。

デバイス管理システムをMicrosoft Intuneに統合し、年間約1億円のコスト削減を達成

オンプレミスとクラウドが混在するデバイス管理基盤から、Microsoft Intuneを中心としたクラウドベースの管理基盤に移行しました。下記メリットのほかに、複数のデバイス管理システムをMicrosoft Intuneに統合したことで、年間約1億円のコスト削減を達成しました。

社内外を問わず、統一された環境でデバイス管理を効率化

PC・スマートフォンの管理をすべてMicrosoft Intuneに統合

Windows Autopilotによりキッティングを自動化

日立システムズが運用ベンダー各社を取りまとめ、モダンマネジメントの運用フローを設計・構築

日立システムズは、デバイス運用フローの再設計から構築、テスト、既存運用ベンダー各社への引き継ぎに加え、モダンマネジメントの実現により生じた新たな運用タスクをLevel3サポートとして代行することで、中外製薬様の業務負担を大幅に軽減しました。

柔軟なオンサイト対応で全国72拠点にデバイスをスムーズに展開

PC・スマートフォン約19,000台の展開にあたり、日立システムズは日本全国約300か所のサービス拠点を生かした柔軟なオンサイト対応により、スムーズな展開を実現しました。

専任の業務支援スタッフを配置し多忙な社員様に代わってタスクを代行

日立システムズの業務支援スタッフが、多忙な中外製薬様に代わってさまざまなタスクの遂行や連絡・調整係を務めることで、プロジェクトの円滑な進行を実現しました。

お客さまインタビュー

モダンマネジメントの実現に向けて、妥協のない総合的なアプローチを提案してくれました。
地道な現場作業まで丁寧にやり切ってくれたところに、日立システムズの底力を感じました。

── これまでのデバイス管理の課題を教えてください。

従来のデバイス管理基盤は社内ネットワーク環境を前提に構築されていたため、テレワークや外出先で利用されるPCをうまく管理できないケースが増えていました。
また、PCとスマートフォンで異なる管理ツールを使用していたため、管理が複雑化して対応工数が増大していることも課題でした。これらの課題を解決するため、クラウドベースのデバイス管理基盤を構築し、すべてのデバイスを一元的、効率的に管理するモダンマネジメントの導入を検討することにしました。

──モダンマネジメントの実現に向けて、日立システムズをパートナーに選定した理由を教えてください。

今回は、PC・スマートフォン約19,000台を対象にモダンマネジメントを導入する大規模なプロジェクトでした。日立システムズは私たちの取り組みに対して、「一緒にチャレンジします」とその姿勢を提案の中でしっかりと示してく れました。特に評価したのは、単なるデバイスの入れ替えにとどまらず、Microsoft Intuneを中心としたクラウドベースの管理基盤の構築と、運用の見直しまで包括的に提案してくれた点です。妥協のない総合的なアプローチはまさに私たちが求めていたものでした。また、プロジェクトマネージャーをはじめ、各分野のリーダーが豊富な経験を持つプロフェッショナルで、提案段階から安心できる体制を組んでくれたことも選定の大きな理由です。

── 日立システムズのサポートをご評価ください。

要件定義や設計を担当するSEに加えて、中外製薬側のタスクをサポートする業務支援スタッフをアサインいただきました。支援いただいた業務の中には、動作検証の対象となるアプリケーションの洗い出しなど、業務に深く関係するものもありました。本来であれば私たちが行うべき業務にまで踏み込んでサポートいただけたのは非常に助かりました。

今回のプロジェクトはマルチベンダー体制で進められましたが、日立システムズはメインベンダーとして、ベンダー各社と調整を行い、プロジェクトをうまくマネジメントしてくれました。特に、プロジェクト開始当初には運用体制の役割分担が不明確でしたが、これについて率先して対応し、運用設計やテスト工程では運用ベンダー各社への作業手順書やマニュアルの作成まで手掛けていただきました。新しい運用体制下では、日立システムズが非定型業務を担当してくれるようになったため、以前と比べて私たちの対応工数が削減されています。

PC・スマートフォンの展開作業では、豊富なマンパワーやサービス拠点を生かして、当社の工場や研究所にまで出向いてオンサイト支援をしてくれました。悪天候で端末が拠点に届かない、といった物流トラブルの際には、スケジュールを柔軟に調整して機動的に対応してくれました。
デバイスの入れ替えでは、こういった地道な現場作業が多く発生しますが、泥臭い作業も丁寧にコントロールしてやり切ってくれたところに日立システムズの底力を感じました。

── 今回のプロジェクトの総括をお願いします。

数年に1回のデバイス入れ替え作業では、これまで多くのトラブルが発生していましたが、今回は日立システムズの手厚いサポートのおかげで、トラブルの少ない円滑なプロジェクトを実現することができました。今後、新たな基盤 を活用して、Windows 365 クラウドPCの導入も検討していますので、引き続き変わらぬサポートをお願いしたいと思っています。

お客さまプロフィール

中外製薬株式会社ロゴ

中外製薬株式会社

創業
1925年3月10日
資本金
73,202百万円 (2023年12月31日現在)
従業員数
7,604名 (連結 2023年12月31日現在)
URL
https://www.chugaipharm.co.jp/
代表者
奥田 修
事業内容
医薬品の研究、開発、製造、販売および輸出入

今回の取材にご協力いただいたお客さま

ご協力ありがとうございました。
*本内容は2024年12月取材時点の情報です。

本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。

※ 本カタログに記載されている会社名、製品名は、それぞれの会社の登録商標、または商標です。

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