“クラウド化”で国際物流のDXを推進
国際物流システムシェアNo.1「TOSS」がクラウド化により進化 新たな市場を切り拓く
株式会社バイナル様は、輸出・輸入・通関などの貿易関連業務の効率化、デジタル化を推進するソフトウェアベンダーです。1983年にリリースした国際物流システム「TOSSシリーズ」は、8,250社を超える企業に導入※1され、国際物流システムのシェアNo.1※2となっています。
「TOSSシリーズ」は2017年、クラウド化を願う多くの顧客の声に応え、待望のクラウド版「TOSS-CLOUD⁺」をリリースしました。私たち日立システムズは「TOSS-CLOUD⁺」の共同開発パートナーとして、クラウド基盤の設計・構築から運用・監視、セキュリティ、ネットワークをOEM提供することで、新サービスのスムーズな立ち上げを実現しました。
バイナルと日立システムズは、「TOSS-CLOUD⁺」を通じて国際物流のDXを推進し、日本経済の発展と、国際競争力の向上に大きく貢献していきます。
インターネットが登場する以前から、国際物流システムの開発に特化してきたバイナル様。日本のソフトウェアベンダーの草分けとして、貿易業務の効率化に貢献してきました。
日立システムズは、クラウド基盤の設計・構築、運用・監視、セキュリティ、ネットワークがパッケージングされた「おてがる Cloud スターターパック」の提供を通じて、バイナル様の新規事業、「TOSSシリーズのクラウドサービス化」を支援しました。
クラウド事業の展開だけでなく、社内のクラウド活用にも利用できる機能がパッケージングされています。
「TOSS-CLOUD⁺」のクラウド基盤は、Microsoft Azureの豊富な機能を駆使した「おてがるCloud スターターパック」のサービスを組み合わせ構築されています。エンドユーザーのさまざまなニーズに対応可能なクラウド基盤が完成しています。
Azureのサービスを組み合わせ、「TOSS- CLOUD+」 に求められる独自のクラウド基盤を構築しました。
「TOSS-CLOUD⁺」は、日立統合管制センターによる24時間365日の有人監視が行われており、障害発生時には早急な一次対応を日立システムズが行います。安定したサービス利用環境が、エンドユーザーの満足度向上に貢献しています。
日立統合管制センターによる、24時間365日体制の有人監視、障害一次対応が行われています。
日立システムズはパッケージソフトウェアのクラウド版リリースを数多く成功させてきました。
「TOSS-CLOUD⁺」の開発では、これまでに培った豊富なノウハウを生かし、サービス仕様の策定や運用体制の構築など、ビジネス面の支援も行いました。
エンドユーザーの重要なビジネスデータを保護するため、ストレージは暗号化に加えて3重の冗長化を行っています。さらに、バックアップはAzureの東日本・西日本リージョン間で複製を行い、ランサムウェア対策などを含めたデータセキュリティを提供しています。
「おてがる Cloud スターターパック」の費用は、従量課金ではない月額定額制。不確定要素の多い、新規事業立ち上げ時のコストをうまくコントロールすることで、「TOSS-CLOUD⁺」を早期に安定軌道に乗せることができました。
バイナル様のクラウドサービス「TOSS-CLOUD⁺」のクラウド基盤は、日立システムズの「おてがる Cloud スターターパック」によって構築されています。Microsoft Azureの豊富な機能に加え、日立統合管制センターの24時間365日体制での有人監視によるスピーディーな障害対応、クラウドとエンドユーザー拠点をつなぐネットワークサービス、災害時に備えてデータを遠隔地保管するバックアップなど、実績ある豊富なサービスメニューをバイナル様向けに最適化し、「TOSS-CLOUD⁺」の機能・サービスの一部として、バイナル様よりエンドユーザーに提供されています。さらに、クラウド基盤を含むシステムインフラに関するエンドユーザーとの商談には、日立システムズの営業や技術者が同席するなど、ビジネスパートナーとしてバイナル様の営業・提案活動をサポートしています。
日立統合管制センターや、日立ソリューションサポートセンターによる強固なサポートなど、豊富な実績を持つ日立グループのサポートを提供することで、お客さまのクラウド活用を支援します。
クラウド、運用・監視、セキュリティ、ネットワークなど、クラウド活用に必要な機能をパッケージングしました。豊富な実績を持つ各サービスはわかりやすくメニュー化されており、スピーディーな導入が可能です。
クラウドやツールを提供するだけのベンダーではなく、課題解決や事業拡大を実現する「ビジネスパートナー」の立場に立って、お客さまのビジネスを強力に支援します。
豊富な知識と高い技術で、当社の新規事業を早期に軌道に乗せてくれました。
「ツールベンダー」ではなく「ビジネスパートナー」としての熱意あるサポートに感謝しています。
─ 日立システムズをクラウド事業のパートナーに選んだ理由を教えてください 。
国際物流システム「TOSSシリーズ」のクラウド化の要望は年々高まりつつありました。しかし、当時はクラウドに精通した技術者が社内におらず、クラウド化に向けて何から始めればよいのか手探りの状態でした。クラウド事業の立ち上げを急ぐため、パートナー企業を探すことにしました。
多くの企業がクラウドを部品として提供する「ツールベンダー」のスタンスを取る中で、日立システムズだけが「ビジネスパートナー」の姿勢を明確に打ち出してくれました。エンドユーザーとの商談にも同行すると明言してくれましたし、問い合わせへのレスポンスも非常に速かった。言葉だけでなく、行動から熱意がしっかり伝わってきたことが決め手でした。
─ 新サービス「TOSS-CLOUD⁺」の開発はどのように進められましたか。
日立システムズのアドバイスを得て、まずはMicrosoft Azure上で稼働するプロトタイプを開発しました。その後、テスト利用を行いながら、運用体制や障害対応などのサービス仕様や、費用体系を詰めていきました。日立システムズにはパッケージソフトをクラウドサービス化した実績が数多くあるので、時にはアイデア出しに協力いただきながら開発を進めていきました。
日立システムズに最初にコンタクトを取ってから半年後の2017年7月には「TOSS-CLOUD⁺」をリリースすることができました。世間一般にクラウドサービスが急速に普及しつつあるタイミングだったので、このタイミングでサービスインできたのはよかったと思っています。
─ 「TOSS-CLOUD⁺」に対するお客さまの反応はいかがですか?
ソフトウェア以外のインフラ部分は、日立システムズが管理していることをお客さまには明示していて、日立システムズの技術者の方に商談同席してもらうことも多々あります。明確な受け答えに安心感を覚えるお客さまも多く、それが受注の決め手になった案件も数多くあります。
─ 日立システムズのサポートをご評価ください。
開発時のメンバーをサービスリリース後もそのまま専任担当としてアサインいただけているので、何か起こった際に迅速に対応できることは非常にありがたいです。問い合わせのたびに窓口担当が変わるベンダーでは、このような対応は難しいと思います。
膨大な貨物の国際物流を司る輸出・輸入・通関の最前線では24時間365日が時間との闘いであり、システムの停止は決して許されません。大規模なお客さまになると1社で50ユーザーが同時に利用することもあります。シス
テムの安定稼働はサービスの肝になる部分なので、そこを日立システムズがしっかりと提供してくれることは大変心強いです。
─ 「TOSS-CLOUD⁺」の今後の展望について教えてください。
「TOSSシリーズ」は8,250社を超える企業様にご利用いただいていますが、ユーザー様の大半はオンプレミス環境でシステムを運用しています。今後、クラウドサービスのメリットをお伝えしながら、「TOSS-CLOUD⁺」へのリプレイスを積極的に進めていきたいと考えています。
また、現在当社は、全世界で導入されているERP「SAP」や、ブロックチェーンを活用した貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz」との連携にも注力しています。これらの連携を支える土台として、日立システムズが運用するクラウド基盤は今後益々重要になってくるので、今後も一緒になって高いクオリティのサービスを追求していきたいです。
今後のさまざまなビジネス展開にも、日立システムズがしっかりサポートをしてくれるものと期待しています。これからも、国際物流のDXを一緒に推進できればと思っています。
株式会社バイナル
今回の取材にご協力いただいたお客さま
ご協力ありがとうございました。
*本内容は2022年1月時点の情報です。
本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。