ページの本文へ

Hitachi

株式会社 日立システムズ

山一化学工業株式会社様 -工場サイド-

セミオーダメイド型生産管理「HICORE-Products」

お知らせ

2013年4月、「TENSUITE(旧HICORE-Products)」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に
統合しました。
※本事例に記載の商品情報は初掲載時のものです。

「『確実に、翌日商品を手元に』というお客さまの信頼があるので、生産ラインは止められないのです。そこで、我々が取り組んだのは・・・」 製造課課長 黒崎克己氏 那須工場長 山東勝則氏 那須工場次長 斎藤正美氏

那須工場は化学系プラントらしく、大きなタンクとそれを繋ぐパイプが然と並んでいます。
今回は、山一化学工業株式会社 生産本部 那須工場長 山東勝則氏(写真中央)、那須工場次長 斎藤正美氏(写真右)、製造課課長 黒崎克己氏(写真左)に、経営層とは異なる現場の視点で、生産管理システム選定のポイントや『HICORE-Products』の評価について伺いました。

もくじ

山一化学工業株式会社 敷地内風景

那須工場の業務内容

山一化学工業株式会社 那須工場外観

-- 工場長の山東さんにお聞きします。那須工場の業務内容を教えて下さい。

(山東氏)混合溶剤のOEM受託が主体で、自社製品ブランドも扱っています。
製品在庫は持たずに、リピート品では「当日受注・当日発送」を強みとして、スピーディーな生産工程を実現しています。
製品の特性をご説明すると、混合溶剤は複数の溶剤をお客さまの要望に合わせて製品化しています。全く同じものというのは少なく、同じ用途でもその配合を少しずつ変えているため、製品点数は何千種類にもおよびます。

当日受注・当日発送 ―小ロット受注・生産・出荷―

溶剤を充填しています

-- 当日受注・当日発送が求められている背景を教えて下さい。

(山東氏)最近の受注傾向が背景にあります。
1つ目に、「小ロット受注の増加」が挙げられ、どんどんロットが小さくなってきています。2つ目は、「物流については問屋を通さず、エンドユーザに直送するケースの増加」です。従来は、配送センターや倉庫に一度納品することが主流で、エンドユーザへ直接配送することはありませんでした。

-- なぜ、そのように受注傾向が変化したのでしょうか。

(山東氏)実は工事現場や生産現場には、ある課題が存在していました。
具体的に言うと、「在庫は持ちたくない。しかし、作業の際に溶剤が届いていないと仕事が進まない。」という課題です。
そのような背景の中、「小ロットで必要な時に必ず届けてもらえるなら、余分な備えも要らなくなる。在庫を置く無駄なスペースを用意する必要がなくなる。」という要望が増えてきました。
このことが、受注傾向が変化した要因だと考えられます。
当社への受注が小ロット化しているのは、それだけ信用していただいてのことでしょう。

製造棟前には、缶がズラリ

-- 「当日受注・当日発送を確実に任せられる企業」ということで、他社と差別化を図っているわけですね。

(山東氏)そうですね。混合溶剤を専業としている当社の強みです。塗料メーカーさんでは、これだけ柔軟に対応することは難しいと思います。
「確実に翌日に商品を手元に」というお客さまからの厚い信頼は、強く認識しています

他社との差別化をどのように実現しているのか

山一化学工業株式会社 「スピードが命です!」

-- 他社との差別化が、「当日受注・当日発送を確実に任せられる企業」という点にあることは分かりました。それは、どのように実現されているのでしょうか。

(山東氏)「スピードを追求する」「生産ラインを止めない」という2点を、重視しています。

-- 順番にお聞きします。始めに「スピードを追求する」についてです。スピードが必要なのはどの製造現場でも同じだと思いますが、具体的には

(山東氏)確かにどの製造現場でもスピードは大切でしょう。但し当社の場合、15:00までに受注した商品を当日発送する必要があるのです。
少しでもミスやロスがあれば定期便のトラックにはもう間に合いません。また送付ラベル印刷など、製造現場以外の作業も全て同時進行なので、ロスなくスムーズに進行させる必要があります。
万が一定期便に間に合わない事態となれば、特別にチャーター便を手配せざるを得ません。その注文は赤字となり、大問題となってしまいます。

-- つづいて「生産ラインを止めない」についてですが

(山東氏)システム障害が発生すると製造指示データが流れないので生産ラインを止めざるを得ません。
復旧に時間がかかるとチャーター便を使っても納期に間に合いません。しかし機械なので100%障害が起きないということはあり得ません。
したがって障害発生時にいかに早く復旧させるかがポイントです。

-- システム障害発生時には、復旧のためにどのような対応をとっていたのですか。

(山東氏)『HICORE-Products』導入前は、システム障害が起きると西日本にあるプラント会社系のシステム会社と連絡をとって、場合によっては那須まで足を運んでもらっていました。
しかし、当社のシステムが分かる担当者は1人だけでしたので、なかなかその担当者が捕まらず困ることもありました。
さらに導入当時の会社が合併などで組織が変わり、対応が二転、三転していましたが、年に1~2回程度の出来事ですし、そのための解決策も何ともしようがなかったですね。

-- 生産ラインがストップし、納期に間に合わないと分かった場合、お客さまにはどのように対応したのですか。

(山東氏)残念ながら、納期を遅らせていただくしかなかったですね。
(斎藤氏)お客さま1軒1軒に、お詫びの連絡をしていました。「当日受注・当日発送」を強みとしている当社だからこそ、信頼してくださった大切なお客さまです。全員で誠心誠意対応しました。

生産管理システム入れ替えのきっかけ

-- 既存の生産管理システムを日立システムズの『HICORE-Products』に入れ替えたと聞きました。「生産ラインを止めたくない」という思いが入れ替えのきっかけなのでしょうか。

(山東氏)いいえ、直接のきっかけは違います。導入から7年が経過し老朽化していたためです。
システム障害対応などに不安はありましたが、当社のようなプロセス・バッチ系の製造業は、プラントの制御装置へシームレスに製造指示を出すことができなければ、製造が止まってしまいます。ですから、プラントメーカーさんに一式丸投げというのが当たり前なのです。
このような背景もあり、工場側ではシステム会社を替えるという発想はありませんでした。

-- なるほど。システム会社を替えるという発想は、元々なかったのですね。

日立システムズのイメージ ―実は不安があった―

-- システムご担当の斎藤さんにお聞きします。実際に会う前の日立システムズのイメージはいかがでしたか。

(斎藤氏)実はシステム会社がかわるということで、正直言いましてプラントとの連携など、どこまでできるのかと懸念していたことは事実です。

-- 不安をかかえていたということですね。

(斎藤氏)はい。でも日立システムズ主催のセミナーで、実際のユーザさんによる導入事例を聞き少し安心しました。
しかし今回のシステム構築の範囲が、販売管理システムとプラントへの製造指示システムとを中継する難儀な部分だったので、多少の不安は残りました。

-- 「製造指示を中継する難儀なシステム」とは、具体的に

(斎藤氏)具体的には、「生産管理システム」という、製造指示を中継するシステムを依頼したかったので、他社が構築した販売管理システムと生産制御システムのデータ連携が必要でした。
しかしこの生産管理システムはドキュメント不備だったので、仕様が不明確な部分はプログラムを解析する必要もありました。リバースエンジニアリングというらしいですが。

実際のシステム構築の流れ ―難題山積みの中で―

-- 「他社が構築したシステムとのデータ連携」、「他社プログラムの解析」と難しそうなキーワードが並びましたが、実際は日立システムズとどのようにシステムを構築したのですか。

(斎藤氏)従来のシステム会社と連絡できなかったため、まずは手元にあるドキュメントを検証するところからがスタートでした。また仕様が不明確な部分は、プログラムの解析をしていただきました。
次に不要な機能と必要な機能が混在する中、精査して『HICORE-Products』を用いたシステムが完成しました。大変な苦労をされたのではないでしょうか。
また、大元のホストを替えた訳ではないので生産管理システムの範囲で付加できる最大限のことを、提案していただきました。

さらには依頼していたこと以外にも業務の現状によりフィットするための提案もしていただき、嬉しい驚きでした。

コストの評価 ―なぜ納得できたのか―

-- 視点を変えて、コスト面の評価についてお聞きします。懸念事項が解消されたことは分かりました。しかしそこまでのことをすると、コスト面で納得は

(斎藤氏)結論から申しますと、納得しました。
ここまでのことは本来オーダーメイドでないとできません。しかし「ゼロ」から開発するとなると、相当なコストがかかります。
一方、『HICORE-Products』は業種テンプレート+部品活用型ソリューションである「セミオーダーメイド」だったので、それなりのコストでご提案いただくことができました。

日立システムズのシステム構築範囲

-- 日立システムズと構築したシステムの範囲を教えてください。

(斎藤氏)以下のシステムを構築しました。

● 受注受付

● 生産計画(翌日製造分割付・当日製造分割付)

● 計画変更→製造指示書作成・ラベル作業伝票作成

● 製造管理(製造実績)

● 照会

● マスタ保守

● 通信管理

従来のシステムと比較して改善された3点

-- 『HICORE-Products』に切り替えて、以前と比べて良くなった点はあるでしょうか。

(黒崎氏)改善された点は3点あります。

● 「生産を止めない=安定・継続した生産」が可能に

● 「処理スピードの高速化」

● 容易なデータ参照を実現した「汎用検索」

-- 順番にお聞きします。始めに「生産を止めない=安定・継続した生産」ですが

(黒崎氏)最大の改善点です。先日、ホストから生産管理システムへデータが飛ばないという通信系のトラブルが発生しました。その際、今回導入した緊急の入力システムを初めて使い、生産ラインを止めず稼働し続けることができました。
ただ入力項目が多く実用的でないことが分かりました。入力をサポートする機能を準備することが今後の課題ですね。しかし最悪の事態は防ぐことができ、助かりました。

「作業指示書の出力が、格段にスピードアップし、助かっています。」

-- つづいて、「処理スピードの高速化」については

(黒崎氏)以前と比べかなりスピードアップしました。割付操作をし作業指示書を出力するのですが、1分1秒を争う現場では大変助かっています。また新たなソフトの提案やラベルやフォーマットの改良なども、大きなプラスになっています。

汎用検索画面

-- 最後に、「汎用検索」については

(黒崎氏)データ抽出が容易なのでいいですね。ISOの資料作成の際にも重宝しました。

アフターフォローの評価 ―進化し続けるシステムへ―

山一化学工業株式会社 「共同作業で、システムを作りました」

-- アフターフォローについては、いかがですか。

(黒崎氏)進捗状況の確認などのために、2か月に1度の定例会やそれ以外にも那須にお越しいただいています。

-- そうですか。継続的にコミュニケーションをとっているのですね。

はい。「完成しました。以上です。」ということではなく、さらなる使い勝手の良さ、必要に応じた柔軟な機能の追加なども行っていただいています。

今後の期待

-- 今後の日立システムズへの期待についてお聞かせ下さい。

生産管理システム導入後も、継続的にコミュニケーションをとっているので、ニュアンスを汲み取ってくれるというのでしょうか、多くを語らず分かっていただけますので、安心してお任せできます。

「多様なニーズにマッチするワイドバリエーションで、スピーディーにお応えする」という当社の経営理念をともに追求していただけると有難いです。

お忙しい中、ありがとうございました。

※ 2007年3月掲載

  • 本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。詳細は日立システムズへお問い合わせください。
  • この事例は、日立システムズが提供した特定のお客さまでの導入事例であり、すべてのお客さまにおいて同様の効果をお約束するものではありません。

詳しく知りたい方はこちら

日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。