基幹システムの仮想化基盤をNutanix on HPE ProLiant DXで刷新し
運用負荷軽減と障害対応早期化を実現
福岡県古賀市 様は、基幹系業務システム基盤として3Tier構成のサーバーをハイパーバイザーにより仮想化し、運用していました。しかし、リソース増強時の作業の省力化など、運用負荷軽減などを目的に「Nutanix Cloud Platform」を搭載した「HPE ProLiant DXシリーズ」を採用し、安定稼働や運用の効率化、障害対応の早期化や省電力化などを実現。プライベートクラウドとしてさらなる行政サービスのデジタル化などのDX基盤として活用しています。
3Tier構成の仮想基盤を刷新し、リソースの増減などの運用負荷軽減を実現したい
古賀市 様では、各種行政サービスを担う基幹系システムを仮想基盤上で稼働させていました。3Tier構成のサーバーをハイパーバイザーにより仮想化。しかし、リソース圧迫によるメモリの増設作業に際して、準備から実行までに相当な時間と工数がかかる課題が顕在化していました。また、月次の稼働報告レポート作成を運用パートナーが人手で行っていたため、報告が遅延するケースもありました。さらに、運用面では、基幹系システムが外部のインターネットとは切り離されて運用されているため、障害などのアラートメールによる通知が難しく、時間が経過したあとに担当者に知らされるケースがありました。そこで、障害を早期に検知して運用パートナーにつなぎ、迅速な対応を行える体制の構築が急務でした。
障害の際の早期対応、管理画面の使いやすさなどを高く評価
基幹系統合基盤として安定稼働を実現し、運用面の負荷を軽減、障害の際にスピーディーな対応を行える基盤であること。また、業務拡大の際にはリソース増強を柔軟に行える基盤として、HCI製品を採用することで検討が進められ、さまざまな製品の中から「Nutanix Cloud Platform」を搭載する「HPE ProLiant DXシリーズ」が選定されました。決め手となったのは、「HPE ProLiant DXシリーズ」がIAサーバーとして長い歴史を持ち、運用の自動化やハードウェアに根差したセキュリティ、性能の最適化などの機能を備えている点や、HPEのサーバーが国内でも導入実績が豊富で信頼性が高いため安心して利用できる点。また、AIを用いた「Nutanix Cloud Platform」の統合運用管理コンソール「Prism」による運用の属人化の解消や、九州日立システムズのサポートによりスピーディーな障害対応を実現できる点などでした。さらに、システム専任担当者がおらず庁内での人事異動も多いため、専門的な知識を必要とせず直感的で操作しやすい運用管理画面のユーザーインタフェースやコストパフォーマンスの高さなども評価されました。
システムの安定稼働、省電力化を実現しリソースの増減も容易に行えるように
「HPE ProLiant DX シリーズ」と「Nutanix Cloud Platform」によるプライベートクラウド基盤の導入効果は安定稼働が挙げられます。サーバースイッチに10Gネットワークを使っていることもあり、システムレスポンスはストレスなく稼働しています。また、運用負荷軽減についてはシステムリソースの増減が容易に行えるようになりました。例えば建物管理上必要な庁舎の計画停電時、従来は手動で仮想マシンを順に落とす必要がありましたが、導入後は担当者が電源ケーブルを抜くだけで基盤が順序立って停止するため、運用負荷の軽減につながっています。月次の稼働状況レポートはメールで自動送信され、九州日立システムズによる定例会での稼働状況の説明も、状況の早期察知に役立っています。そして、複数のサーバーの内蔵ストレージを束ねて利用する「Nutanix Cloud Platform」のアーキテクチャは、外部接続のストレージを不要にする仕組みを採用しているため、消費電力を削減できるので電気代抑制につながっています。
業務のデジタル化、ペーパーレス化を進め、行政サービスのデジタル化による利便性向上を実現するDXに取り組む古賀市 様。このプロジェクトでは、日立システムズが専門的な知識を、また、九州日立システムズがお客さまに関する知見を提供し、双方の連携によってプライベートクラウドの提案構築を実施し、日立システムグループ全体でワンストップで対応しました。古賀市 様の行政DXの実現に向け、日立システムズグループはこれからも高品質なワンストップサービスを提供してまいります。
福岡県古賀市
グループ全体でワンストップに、真摯に対応していただき助かっています
今回の基幹系業務システム基盤の刷新は、古賀市がさらなる行政サービスのデジタル化を進め、DXを実現していくためのプライベートクラウド基盤整備として重要なプロジェクトでした。九州日立システムズは、行政手続きオンライン化などのプロジェクトと並行して行う中で、タイトなスケジュールの要請にもかかわらず、スピーディーに、きめ細かく対応していただきました。また日立システムズは、バックエンドから九州日立システムズの提案、構築の支援をしていただき、調達面でも世界的な半導体不足の中、ネットワーク機器をはじめとするさまざまなハードウェアの調達に尽力していただき、何とかプロジェクトの期限に間に合うことができました。今後も、古賀市の行政DXの実現のパートナーとして、日立システムズグループには変わらぬサポートを期待しています。
九州北部に位置し、福岡市に近接しているため、経済、流通、交通の面でも豊かな生活環境が整っています。自治体業務の効率化に向けたDXの取り組みも推進、デジタル庁の「アナログ規制見直し」モデル自治体に選定されています。また、「デジタル田園都市国家構想」に関する事業として、2021年には薬王寺温泉の温泉宿「快生館」を、新たなワークスペースとしてリニューアルする取り組みを推進。スモールオフィスやワーケーションなどのビジネス利用をはじめ、地元の皆さんとの交流や、周辺の自然環境を生かしたさまざまな体験が得られる施設として多くの人に利用されています。
日立システムズグループとして、行政DXの推進をワンストップに支援します
サーバープラットフォームの豊富な導入実績を有する九州日立システムズが提案と導入、運用をサポート。日立システムズは豊富な導入知見を活かし、機器の調達や設計・構築を支援し日立システムズグループとして対応しました。今後も行政DXを実現する基盤の安定稼働をサポートしてまいります。
今回の取材にご協力いただいたお客さま
ご協力ありがとうございました。
*本内容は2023年10月時点の情報です。
本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。