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ユースケース3 複雑化するクラウド環境で高まり続ける運用負担から企業を救う。既存オンプレサーバー統合に求められる要件とは~HCI選定ポイントの解説~

運用工数の削減が求められるオンプレミスのIT基盤

クラウドファーストの潮流から、システムをオンプレミスからクラウドへ移行する企業が増えたものの、重要なデータをパブリッククラウドに置くことには抵抗があるーとの考えから、パブリッククラウドとオンプレミスの両方を利用するケースが見受けられます。

これは一見、現実解のようですが、オンプレミスで既存のレガシー基盤を維持したままでは、経済産業省の提唱する「2025年の崖」問題の解決策とはいえないでしょう。現在、基幹システムを運用開始してから21年以上経過した企業は2割にとどまりますが、2025年には6割を占めると予測されています。古い基幹システムを抱える企業は、技術の継承がままならないことから、年々システム維持費が増え続け、IT予算の9割以上を占めているという結果になっています。このままではDXが実現できないばかりではなく、2025年以降に、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる試算もあります。システム運用で人材の浪費をしている現状を打破するためにも、2025年までの基幹システムの刷新が求められているのです。*

*引用:経済産業省 DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~

今後のIT基盤はパブリッククラウドと連動し付加価値を高めることも必要です。サーバーを迅速に導入でき、ビジネスの状況に応じて容易に拡張できる構成が、DXを実現するカギになります。

しかし従来のオンプレミスのIT基盤は「サーバー」「SANスイッチ」「ストレージ」の3Tier構造で、システム構成の検証や拡張に時間がかかっており、パブリッククラウドの使い勝手と比較すると大きな差があります。そこで検討したいのがHCI(ハイパーコンバージド・インフラストラクチャ)のソリューションです。HCIはオールインワンのシンプルな構成で短期間に導入でき、迅速にシステム構築・拡張が可能です。ハードウェアの集約や効率的なCPU・ストレージの消費により、クラウドよりも高いTCO削減効果が得られた事例もあります。

今後はDXに向けてトライアンドエラーで新たなビジネス進めていくことが多くなるでしょう。アイデアを迅速に具現化するために重要なのは、システムのアジリティです。ビジネスの足かせとなるような基盤は選ぶべきではありません。柔軟性・拡張性に優れるHCIは次世代の基幹システムに最適なソリューションと言えるでしょう。

本来ならば個別企業にゆだねるべきシステム更新のタイミングについて、政府が異例のコメントをしたことからもわかる通り、基幹システムの刷新は企業の喫緊の課題となっています。なかでもレガシー基盤については、拡張しにくい構造やバックアップ処理時間の増大、そして設定の複雑さにより、システム運用の負荷が増大してIT人材の浪費につながっており、抜本的な対策が求められています。

DXに最適なIT基盤―HCIを適用する際に押さえておきたいポイント

DXを実現するためのIT基盤において、「導入の迅速さ」「容易な拡張性」が重要ということは明確です。企業の中核となるIT基盤に提案したいのは、HCI(ハイパーコンバージド・インフラストラクチャ)です。ここでは、HCIを選定するうえで、押さえておくべきいくつかのポイントを解説します。

  • CPUやストレージのスペックを最大限に利用できるか
    一般的なHCIはストレージ処理にCPUを使うため、カタログ通りの性能が得られないことがあります。あるHCIは、16コアのCPUのうち8コアをシステムOSで消費するため、ユーザーは残りの8コアしか利用できないことになります。システムOSで消費するCPUが多いと、コア数がより多いサーバーを 選ばなければならず、コア数で価格が決まるソフトウェアライセンスや保守費用も割高になります。
    また、ストレージの容量についても、構成するRAIDの種類によって使える容量が少なくなることがあります。
    CPU、ストレージのスペックを最大限に利用できるアーキテクチャになっていることが、結果的にTCO削減につながります。
  • ストレージの効率化とI/O性能を両立できるか
    製品によっては、重複排除とデータ圧縮を行うとI/O性能が劣化するため、アーカイブ領域のみに限定していることがあります。これではストレージの効率化の効果も少なくなってしまいます。I/O性能を落とすことなく、業務領域での実行が可能なHCIを選ぶべきでしょう。
  • BCP対応できるか
    オンプレミスのIT基盤は重要なビジネスデータを扱うため、BCP対策として遠隔地バックアップを行う必要があります。しかしデータ量が膨大になればなるほど、バックアップに時間がかかります。バックアップに時間がかかるとバックアップ頻度も少なくせざるをえず、万が一の障害時に直前の状態に迅速に戻すことができなくなり、業務にも支障が生じます。そのような事態を避けるためにも、バックアップ・リストアの処理時間が短いものを選ぶ必要があります。

徹底したユーザー視点で開発した次世代IT基盤HPE SimpliVity

Dクリティカルな業務システムを支えるIT基盤として、HCIが抱える問題を解決するのがHPE SimpliVityです。

  • CPU消費の圧倒的な効率性
    専用ハードウェアでストレージ処理を行うため、CPUを無駄に消費しません。例えば16コアのサーバーの場合、一般的なHCIでユーザーが利用できるのが8~12コアなのに対し、HPE SimpliVityは12コア~16コアが利用可能です。一般的なHCIと比較して2/3程度の台数で運用することができるのです。一般的なHCIと同じ1ノードでも、より高い価値を享受できるソリューションです。
  • 重複排除とデータ圧縮の処理性能が飛躍的に向上
    一般的なHCIの1,000倍の精度で重複排除とデータ圧縮を実現しています。無駄な処理を徹底的に削減することで、HCIの従来の課題であったI/O処理 劣化が解消するどころか、むしろ高速化を実現しています。
    I/Oの処理が劣化しないため業務の領域においても適用可能となり、平均60%~70%のデータ削減効果を実現しました。例えばストレージの物理容量が9TBの場合、一般的なHCIの実効容量が3TBであるのに対して、HPE SimpliVityで利用できる容量は7TB。ストレージの大幅な効率化が期待できます。
  • 常時バックアップが可能
    データ圧縮技術とバックアップ・データ保護機能により、常時バックアップを実現しています。例えばインド・ムンバイのデータセンターから、アメリカ・シアトルのデータセンターまで12,460km離れている先においても、500GBのデータを一瞬で送ることができるため、BCP対策も万全です。

シンプルで高速、効率的なHPE SimpliVity は、DXに基盤としてもレガシー環境のリプレイス基盤としても最適なソリューションです。

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