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「【TENSUITE Sシリーズ SaaS型サービス】を使って原価管理を実現する」

失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座 「SaaS・クラウドの実例紹介」編

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2017年9月、「TENSUITE Sシリーズ SaaS型サービス」はクラウド型ソリューションに統合しました。
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2013年4月、「TENSUITE」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に統合しました。 ※本コラムに記載の商品情報は初掲載時のものです。

原価管理の実現

(実例1)
「【TENSUITE Sシリーズ SaaS型サービス】を使って原価管理を実現する」
今回はこのホームページで紹介している「TENSUITE Sシリーズ SaaS型サービス」を活用して原価管理を実現する方法をご紹介します。
(2011/3/10)
筆者:(IT コンサルタント)石田 富士夫

原価の詳細分析の限界

A社長はExcelを使いこなしていましたので、現在導入しているパソコンの見積ソフトから個別物件別の見積明細を引き出し、Excelに展開して売上金額と比較してみました。分析したところ、売上と見積との差から見た予定粗利額は従来並みの値で、利益が半減する原因とは言えない結果でした。そこで、A社長は実際の工事の実績原価が見積を上回っていないかを確認するために、会計ソフトから仕訳のデータを出力してExcelで物件別に集計することにしました。

まず材料費を分析するために会計ソフトからは仕入の明細を出力してExcelに展開し、個別物件別に仕入金額を振り分けることを試みました。

しかし、電線やスイッチ類などの汎用部材は纏めて仕入れ、在庫しておくので個別案件への振分けは難しいことが解りました。また、個別の出庫管理も行っておらず、在庫棚卸は決算時のみ行っていたために材料費の個別物件単位の分析は出来ない状態でした。A社長は部材の使用料を把握するために出庫ノートに必ず記入する運用に改め、部材の使用実績をExcelに投入することにしました。
また、個別物件別の人件費を把握するために出勤簿から担当者の作業日数を案件に振分けをExcelで行いました。直接作業者の作業日数はほぼ正確に把握できましたが、監督者の時間や設計時間などは一日に複数の作業を並行して行っているために、振分けが難しい状態でした。A社長は他社の例を参考にして物件別の作業日報を全員に書かせ、これもExcelで集計することにしました。

こうすることで、個別物件単位に実績の原価集計をするベースは出来ました。しかしこれを運用していくことで、出庫ノートからの整理とデータ入力や作業日報の入力・集計、更に原価資料へのExcel編集やチェック作業などの事務処理が全社的に増大し、残業が増える結果になってしまいました。
A社長はこの段階でExcelでの原価管理の限界を感じ、簡単な入力で個別案件別の原価集計が出来るソフトの導入を決断しました。

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