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株式会社日立システムズ|総合経費管理システム Traveler'sWAN

海外出張、慣れてるから大丈夫?

海外で仕事をする人にとって、渡航先で犯罪被害にあうことほど辛いことはありません。
海外出張に慣れたあなたにも、この事例の主人公のような不幸が降りかかってくる可能性は十分にあります。
いま一度、気合いを入れ直して、安全な渡航を心がけましょう。

置き引き被害事例

頻繁に海外出張するA氏は、いつものように欧州のある国の空港に到着しました。

彼は到着ゲートから出たところで、昇進祝いに妻から贈られたピカピカの高級腕時計を眺めながら、ため息交じりにつぶやきました。
「やっと着いた。ホテルに荷物を置いたら、午後から商談だ。」

さっそく彼は、いつものレンタカー会社のカウンターに行き、車を借りる手続きを始めました。
手続きが終わり、貴重品が入ったバッグを足元のキャリーバッグの上に「ポン」と置いたまま、店員の型どおりの説明を聞いていました。

ほんの数分間の説明が終わって、彼は足元に目をやり異変に気が付いたのです。
「ない!バッグがない!盗まれた!」

彼は空港警備員に助けを求め、バッグの色・形状・中身の説明をしながら、徐々に事態の深刻さに気が付き始めたのです。
「パスポート!財布!航空券!何もかもバッグの中だ。身動きがとれない!」

次の瞬間、もっと大事なことに気が付きました。
「しまった!営業情報の入った記憶媒体もバッグの中だ!持ち歩いてはいけない規則だから、始末書で許してもらえそうにないな…なんてこった…」

この事例の主人公A氏は、当然の結果として商談に間に合わず、パスポート盗難の手続きで帰国予定を延期しただけでなく、会社に情報流出という計り知れないリスクを負わせてしまったのです。

ところで、この手際の良い犯人は、ほかにも大勢の人がいるのに、なぜA氏をターゲットに選んだのでしょうか?

プロのターゲット選定、キーワードは「相対評価」

プロの窃盗犯が、犯行現場で最初にすることはターゲットの選定です。
彼らの目的は「お金」ですから、「お金をより多く持っていそうな人」を探します。犯人の目には、高級腕時計を着けているA氏は間違いなく金持ちに映ったでしょう。

次に彼らは、「よりリスクの少ないターゲット」を探します。それを「ソフトターゲット」と言います。
彼らは、屈強な男性より小柄な男性、男性より女性、女性よりお年寄りという具合に「盗りやすく、逃げやすい」獲物を探しています。

意外なことですが、世界共通の「ソフトターゲット」が存在します。
それは、「油断している人」です。「油断している人」は年齢・性別・体格などに関係なく、「空港には置き引きがいる」ことを前提に警戒しているほかの多くの旅行者と比べて、相対的にはるかに狙いやすいのです。
海外出張に慣れて「油断」していたA氏は、典型的なソフトターゲットだったのです。

海外における防犯対策の2つのポイント

ポイントの1つは、海外出張・旅行での防犯対策の基本は、「目立たないこと(ロープロファイル)」です。高価な服装・持ち物・アクセサリーなどは、犯罪者にとっては「私はお金持ちです」という強いメッセージになります。
お金持ちに見えない持ち物や周囲に溶け込める服装を選んで、犯罪者の目に留まらないよう「木の葉隠れ」を心がけましょう。

ポイントの2つ目は、「ソフトターゲット」にならないことです。
プロの犯罪者は、常に「犯行に失敗し警察に逮捕される」ことを強く懸念しています。そのため、彼らは犯行にかかる時間を最小限にし、少しでも早く逃げたいのです。
窃盗犯についていえば、「荷物を体から離さない」・「バッグは襷(たすき)がけ」などの簡単な工夫で、防犯レベルをほかの人たちと比べて、より高く「見せる」ことが可能です。そのことが、犯罪者には「防犯意識が高く狙いにくい」と感じさせ、あなたを候補者から外してほかを探すことを期待できます。
しかし「油断している人」は防犯の知識はあっても、「防犯意識」が低いために無防備で隙だらけなのです。プロの犯罪者は「油断している人」を見つけだす天才ですから、油断しないことがソフトターゲットにならない基本なのです。

※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

【執筆者】

海外生活株式会社
山本 優

海外危機管理コンサルタント
関西の自動車部品メーカーで、メキシコおよびカナダ駐在を通じて、海外工場立上・運営と海外支店経営を経験。帰任後は海外人事で人事制度改善に従事した後、海外危機管理担当者として、海外危機管理の仕組み構築や特命事項に携わった。 現在は、海外危機管理コンサルタントとして活動すると同時に、中小企業の海外人事の相談に対応している。経理、生産計画、海外工場運営、海外営業、海外販売支店経営、人事・海外人事、海外危機管理という企業のさまざまな経営管理の経験に基づき、独自の視点でコンサルティングを行っている。

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