特にお問い合わせの多い、国際通信に関するご質問にお答えします。
グローバル化が加速し、日系企業の中国・アジア地域への進出件数は急増、拠点の重要性も増しています。これに伴い、国際間で交わされるデータも爆発的に増加しており、慢性的な帯域不足が深刻化しています。
結果として、多くのデータは、ヨーロッパやアメリカなどを迂回することとなり、パケットロスによる再送を含め、大幅な遅延の原因となっています。数年前の構築当時は問題が無かったインターネットVPN環境なども、この影響を受けていると思われます。
■参考データ1 中国から日本への疎通実験データ
地域 | 平均 | パケットロス |
---|---|---|
深圳 | 715ms | 10-50% |
上海 | 489ms | 10-40% |
東莞 | 334ms | 40% |
香港 | 78ms | 0% |
※Pingによる測定。64バイト、各100回の平均値。
※本結果は一例であり、現地プロバイダ、アクセス回線品目により結果は異なります。
お客さまの環境(立地条件、導入回線の帯域、通信データの種別・容量など)によって変動するため、定量的に示すことはできませんが、ご参考まで、実際の測定データを一部ご紹介します。
■参考データ2 ネットワーク変更前後の日中間 疎通実験データ(64バイト)
平均応答時間 | パケットロス率 | |
---|---|---|
変更前(インターネットVPN) | 367ms | 27.67% |
変更後(IP-VPN) | 192ms | 0.17% |
※Pingによる測定。64バイト、各100回の平均値。
※アクセス回線は、変更前・変更後とも同じ帯域で計測
■参考データ3 ネットワーク変更前後の日中間 疎通実験データ(1,350バイト)
平均応答時間 | パケットロス率 | |
---|---|---|
変更前(インターネットVPN) | 423ms | 28.33% |
変更後(IP-VPN) | 239ms | 0.33% |
※Pingによる測定。1,350バイト、各100回の平均値。
※アクセス回線は、変更前・変更後とも同じ帯域で計測
はい、本当です。国際間のバックボーン回線は複数のキャリア回線による冗長構成となっており、一部の回線で障害が発生しても、自動的に最適な迂回ルートを設定するフェイルオーバー機能が作動します。
下のグラフは、地震発生前後の東京~シンガポール間のパケットロス率を示したものです。地震発生直後に18%を示していますが、翌日の業務時間帯には通常通りに戻ったことがわかります。
MPLS技術という転送技術により高速な通信を実現。さらに、網内の通信はお客さまごとにラベル分けされるので、高いセキュリティを実現しています。
また、バックボーンネットワークにおけるハブ拠点では、異なる3キャリアの回線を接続し、自動フェイルオーバー機能が常時稼動しています。
日本にあるクラウド基盤にアクセスする場合、海外から日本側拠点へのアクセスと同様に、インターネットのバックボーンの帯域不足や外国政府の設置したインターネット検閲用ファイアウォールの影響等で通信遅延やパケットロスが発生し、通信が遅くなる原因となります。
NETFORWARD 国際ネットワークサービスのAWS Direct Connectサービスなどで改善が可能です。
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