ケイ・アイ化成株式会社様

精密化学品、機能性薬品、バイオ製品の3事業を柱とする化成品メーカーのケイ・アイ化成株式会社様は、化学業界や食品業界などのプロセス製造業に特化した基幹業務システム「Ross ERP（ロス イーアールピー）」を導入しました。販売から購買、在庫、生産、原価計算に至るまで一気通貫の業務プロセスを構築することで、各業務の効率化・標準化を実現しました。また、システムの活用により厳格な品質管理やロットトレースを実現することで顧客満足を向上しています。

ケイ・アイ化成様は、精密化学品、機能性薬品、バイオ製品の3事業を柱とする化成品メーカーです。業務管理に他社ERPパッケージを利用していましたが、システムは組立製造業向けのもので、ケイ・アイ化成様の業態にフィットしていませんでした。そのため、購買管理・在庫管理・原価管理では別システムや表計算ソフトを併用する必要があり、業務処理に時間がかかる、転記ミスが発生する、などの問題が発生していました。中でも一番の問題は、複雑な業務プロセスのため一部の担当者しか業務処理が行えないなど、業務の属人化が発生していたことでした。

Ross ERP選定のポイントは、「化成品製造業に特有の業務管理に対応できたこと」と「日立システムズのサポート対応」にあったと選定担当者様は話します。

「当社では、生産プロセスの中で原材料や半製品の単位がキロ、リットル、本、個とさまざまに変化するため、在庫管理や原価計算の難易度が高いという特性があります。Ross ERPは化学業界に特化したシステムなので、複数単位の管理をはじめ、当社が抱えていたさまざまな業務課題にフィットしました。導入検討時、社内には“豊富な機能を使いこなせるのか”という不安の声もありましたが、日立システムズの手厚いサポート対応が導入を後押ししてくれました」。

Ross ERP導入により、販売から購買、在庫、生産、品質管理、原価計算に至るまで一気通貫の業務プロセスが完成しました。これまで別システムや表計算ソフトで行っていた処理はRoss ERPで完結するようになり、業務処理は以前と比べてシンプルになりました。これにより、最大の問題であった業務の属人化が解決しています。

各業務でもRoss ERPの導入効果が現れています。在庫管理では原材料の形態変化にあわせてふさわしい単位で管理が行えるようになり、在庫もリアルタイムに把握できるようになりました。在庫管理の改善により、原価計算も効率化しています。計算ミス、転記ミスがなくなったことで原価計算の精度が向上し、締め日の短縮も実現しました。ケイ・アイ化成様の要望によりカスタマイズ開発された営業進捗レポートは、経営層や営業担当者の日々の意思決定に生かされています。

顧客満足の向上に寄与しているのがRoss ERPの品質管理機能です。使用材料・粒度・成分などの規格値を製品や顧客ごとに定めることができ、システムに入力した試験成績が規格値を満たさない場合、出荷処理が行えない仕組みになっています。また、Ross ERPには製造工程を上流にも下流にも遡ることができるロットトレース機能があるため、品質問題が発生した際の原因究明や顧客への報告対応もスピーディーになっています。

ケイ・アイ化成様は今後、Ross ERP内に蓄積された膨大なデータの利活用を進めていく計画です。顧客視点に立った高品質な製品を提供するため、これからもRoss ERPを活用した業務改善を継続していきます。

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