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株式会社 日立システムズ

富士フイルム株式会社様

PLM導入ソリューション

富士フイルム株式会社様集合写真

PLM*パッケージを活用し、各国の法規制に対応した品質管理システムを構築
監査対応の迅速化、業務効率化を実現し、さらなる製品品質の向上をめざす

医療機器を開発・製造・販売する富士フイルム株式会社(以下、富士フイルム様)のメディカルシステム事業部は、医療機器に関する各国の法規制や規格に適合するための品質管理システ
ムをPLMパッケージ「Aras Innovator」で構築しました。設計履歴ファイル(DHF)や是正処置および予防処置(CAPA)などを電子化することで、監査対応の迅速化をはじめ、業務効率
化、製品品質の向上、年間1億円以上に及ぶコスト削減を実現しています。

(*PLM:Product Lifecycle Management)

導入前の
課題1
設計履歴などの製品情報を紙書類で管理しているため、業務非効率が発生している
導入後の
効果1
設計履歴をはじめとする製品情報の電子化およびシステム一元管理により、業務効率が向上
導入前の
課題2
業務プロセスの文書・記録管理が人に依存している
導入後の
効果2
システムに法遵守のためのロジックを組み込み、ワークフローの電子化を推進することで、属人性を排除した業務プロセスの構築を実現
導入前の
課題3
製品の修理状況などを効率的に情報収集できない
導入後の
効果3
外部システムとの連携により修理状況などの製品情報を確実かつ効率的に収集。
苦情対応の迅速化が図られ、顧客満足の向上が実現

導入の目的

世界各国の法規制・規格に適合するため医療機器向けの品質管理システムを構築したい

富士フイルム様のメディカルシステム事業部は、X線診断システムや内視鏡など医療機器の開発・製造事業をグローバルに展開しています。
製品の販売においては、医療機器に関する各国の法規制や規格に適合したQMS*を構築し、それが正しく運用されているか各国認証機関の監査を受ける必要があります。同事業部はこれに対応するための電子システムを構築し、長年運用してきましたが、全社情報インフラの刷新に伴い新たなシステムを構築する必要に迫られていました。そこで同事業部は、製品情報の一元管理を実現するPLMパッケージを活用し、新たな医療機器向けQMSに対応する新たな品質管理システムを構築することにしました。

(*QMS:Quality Management System(品質マネジメントシステム)の略で、「品質に関して組織を指揮し管理するため、方針及び目標を定め、その目標を達成するためのシステム」を意味する、ISO9001に順ずる概念)

選定のポイント

品質管理システム構築の豊富な経験を持つ日立グループのノウハウを高く評価

新システムが対応すべき法規制は販売先となる国の数だけ存在し、それらは一般的に数年ごとに改正されます。法規制への対応を最優先とするため、PLMパッケージはカスタマイズ性の高いものであることが求められました。「Aras Innovatorは拡張性や柔軟性が高いアーキテクチャーを採用しています。法規制対応だけでなく経営環境の変化にも対応できる点を評価しました」(富士フイルム・大塚様)。
加えて、導入を担当するベンダーには医療業界における品質管理システムの構築実績やノウハウが求められました。そこで日立システムズは、日立グループ内と連携のうえ、医療業界での豊富な経験とノウハウを結集して新システム構築の提案を行いました。業務に精通した品質管理システム専門家による提案内容は高い評価を受け、日立システムズがベンダーに選定されました。

導入の効果

新システムのコスト削減効果は1億円以上
業務効率化と監査対応の迅速化に大きく貢献

新システムの稼働により、製品の設計履歴ファイル(DHF)や、是正処置および予防処置(CAPA)などのQMS管理文書の電子化が実現しました。文書内の関連情報はシステム内でリンクしているため、必要な情報にすぐアクセスできます。電子化により情報の転記作業がなくなり、また、毎月5,000ページ近く発生していた紙書類のファイリング作業や資料保管場所の工面も不要となりました。
これらの導入効果は監査対応の迅速化に大きく貢献しています。「監査では要求された資料を速やかに提出する必要があります。新システムでは必要な資料をすぐに見つけだせるので、ストレスのない監査対応が実現しています」(富士フイルム・小柳様)。新システムには各国法規制に対応した統制やワークフローが組み込まれているため、QMS運用における属人性の排除も実現しています。
新システムは製品販売を行う各販社の情報システムとも連携し、苦情やメンテナンス情報の参照も行えます。月間1万件を超えるこれらの情報の早期収集の実現や検索性の向上は、苦情対応の迅速化および顧客満足の向上に貢献しています。
富士フイルム様のメディカルシステム事業部は、新システムのコスト削減効果は年間1億円以上に及ぶと見込んでおり、業務効率化や製品品質の向上だけでなく、事業のグローバル展開の加速を支援するものと評価しています。全面刷新されたシステムをフル活用することで、富士フイルム様は今後も、医療の進歩に貢献する高品質な製品をグローバルに提供していきます。

お客さまプロフィール

富士フイルム株式会社ロゴ

富士フイルム株式会社

創立
2006 年10 月2 日
※富士フイルム株式会社は、富士写真フイルム株式会社の事業を継承し新たに設立。
資本金
40,000 百万円(2018 年3 月31 日時点)
従業員数
4,988 名(2018 年3 月31 日時点)
代表者
代表取締役会長・CEO 古森 重隆
代表取締役社長・COO 助野 健児
事業内容
イメージングソリューション、ヘルスケア&マテリアルズソリューションの開発、製造、販売、サービス

豊富なノウハウと最後までやり切る姿勢がプロジェクトを成功に導いてくれました

導入ベンダーに日立グループを選定した理由の1つは、品質管理システムについての豊富な実績とノウハウです。
システム選定時のコンペでのプレゼンテーション内容は、プロジェクトメンバーだけでなく、上層部も高く評価しており、「あの専門家がいる日立チームなら問題ないだろう」という判断になりました。
今回、導入プロジェクトの当社側メンバーは3人と少なかったのですが、日立システムズのきめ細かな支援のおかげで安心してプロジェクトを進めることができました。リリース直前には性能問題などもありましたが、日立グループの社風とも言える「最後までやり切る」姿勢で、見事に困難を乗り越えてくれました。

担当より一言

PLMシステム構築の豊富な経験を生かし業界特有の品質管理ニーズにお応えします

日立システムズは、 PLMシステムの導入コンサルティングから、構築・運用・保守までトータルにサポートします。
日立グループ各社とも連携し、お客さまの業種・業界に特有の品質管理ニーズにお応えします。

今回の取材にご協力いただいたお客さま

ご協力ありがとうございました。
*本内容は2019年6月時点の情報です。

本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。

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