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株式会社日立システムズ

専門家コラム:ビジネス健康放談 ~良食への道

【第4回】楽しく取り組める減塩生活

こんにちは。キャリアライズの西村です。
第四回目は、身近なテーマである「減塩」についてコラムを進めます。

減塩の光と影~味気ない人生なんて

最近よく言われている減塩生活、減塩の食事の勧めは、血管年齢を若く保ち高血圧による心筋梗塞・脳卒中など血管系の病気のリスクを減らす、ということが目的です。
これは、塩分の過剰摂取と血管系の病気のリスク発症に因果関係があるとされ、長野県が県を挙げていち早く減塩活動に取り組み、健康寿命NO.1(男女とも)を達成したなど、その効果も見え始めています。
過剰な塩分の摂取が、私たちの本来持っている「自己治癒力」(前号参照)を弱めてしまうということのようです。
ただ、「減塩=マズイ、味気ない」とのイメージがあり、減塩は私のように病気になった者がするもので、健康体の人間には必要がない、無用の長物のように感じられるのではないでしょうか?

減塩から適塩へ

減塩というと、どこか後ろ向きのイメージが拭えないのに対して、この4年間の食事制限で行った減塩生活の試行錯誤を通じ、私は以下のような疑問(仮説)を持ち始めました。

(1)塩分調整だけでは血圧は安定しない

  • 塩分と血圧の相関が高いと一般的には言われていますが、そう単純なものではないというのが実感です。
    食事制限に取り組み始めた当初の私は、降圧剤の分量を増やしたくない一心で厳格な減塩生活を送っていました。
    それは、摂取塩分量を厳格にチェックすることでもあるのですが、確かに塩分を減らすと血圧は下がるのですが、恒常的に安定するか?というと結果的には(私の場合は)、減塩だけでは血圧が安定することはありませんでした。そういう方も多いのではないでしょうか?

(2)調理法や食材など塩分以外の要因も大きい

  • 毎日、血圧を測って気づいたことは、全体的な傾向として塩分の摂取量と血圧とに正の相関がありますが(お陰さまで私の身体は、塩分にすぐ血圧が反応します)、必ずしもそれだけとは言い切れない部分が少なからずあります。
  • 一つの例として、外食と内食、お肉と魚、加工食品と手作り食品、では、前者の方が過剰に反応しました。また、チーズやみそなどの発酵食品は、適量の塩分であれば、かえって血圧の安定に寄与したように感じます。これは個人差もあると思いますが、塩そのものが貴重であった時代の日本人の食生活を考えると、ひょっとすると昔ながらの調理方法(発酵調理技術)に塩を大切に使う方法が隠されているのではないか?ということです。
  • また、玄米食を日常にされている方に聞くと、ほとんどの方が「血圧が下がった」と言います。私もそうでした。これは、食材の持つ栄養素(ミネラルなど)や腸内環境を改善する食物繊維の存在も、見逃せないということだと思います。

(3)そもそも味覚が麻痺していないか?

  • 本来、人間には、辛味苦味渋味などさまざまな味覚を感じる力があるが、現代の塩の大量消費の裏返しとして、味覚そのものもが「しょっぱさ」「しお味」に引っ張られ、味音痴になっているということはないだろうか?だから減塩=マズイとなっていないだろうか?
  • 事実、薄味に慣れてきた私は、野菜などが本来持つうま味(甘味、えぐみ、苦味など)や歯ごたえをより感じるようになり、同時に「しょっぱさ」に敏感になり、塩気がなくとも食材の多様な味を楽しむことができるようになってきました。

減塩とは、その言葉通り塩の量を減らすことですが、自身の体験を通じて分量そのものの増減という単純な試みというより、もっと奥深く複雑な世界だというのが実感なのです。よって、個人的には、減塩というより「もっと塩分をうまく効果的に使う」「量より質。味覚を含めたトータルな美味しい良食をめざす」という意味において、適塩(適度で適切な塩加減、調理における適切な使い方)とした方が、しっくりくるというのが体験をとおして分かってきたことです。

適塩の糸口は古に学ぶ多様な味を生かしたバランス食

塩の種類と分量に気をかける、ということは適塩の一つの要素でもありますが、それはあくまでも全体の一部であり、今までこのコラムで述べてきたことも含めて整理すると、

  • 生の食材(酵素を含む食品)や発酵食品を積極的に摂取する食生活
  • 食材のミネラルのバランス(ナトリウムに対してカリウム、カルシウムに対してマグネシウムなど)に配慮した食材選び
  • 食物繊維を多く含む食材を取る
  • 調理における発酵調味料を効果的に使うなど昔の技術に学ぶ
  • 多様な味を楽しみ五感でいただく

ことによる腸内環境の改善との相関により、自己治癒力が回復し威力を発揮するというのが実体験で分かってきたことです。

要は、「適塩」×「腸内環境改善」=「自己治癒力の改善」

但し、「ローマは一日にしてならず」のことわざ通り、自己治癒力の回復には、継続することと、ある程度の時間がかかることを念頭において欲しいと思います。実際に、私の各種の取り組みで効果が実感できたのは、最低でも2、3カ月はかかっていました。
また、本来の減塩生活とは、塩分を減らすだけでなく、食材、調味料、調理方法全てのバランスから生まれる適塩であるということです。逆に言えば、良食的な食材、調味料、調理方法(=適塩)を活用すれば、自然と減塩になる、ということでもあると思います。

適塩・減塩の視点は「三方バランス!」

目的別~適塩生活推進のコツ

食事制限をしている私ですが、ラーメンも焼肉もたまには食べます。おそらく、日頃付き合っている人からすると私が食事制限をしているとは思わないのではないでしょうか?
ここでは、私の実体験に基づく目的別の適塩生活推進のコツをご紹介したいと思います。

(1)ラーメンや焼肉など好きなものを美味しくいただくための適塩生活最低5カ条

一)外食より内食、加工食より手作り食の割合を高める
  • 手作りのお弁当や食事には家族や自分、食べる人を気遣った思いが込められています。それこそが「適塩」につながります。
二)生の野菜、果物の食べる量を増やし加工食品(干物、ハム、ソーセージなど)を減らす
  • 動物性タンパク質の加工食品は結構塩分が多く、要チェックです。
三)醗酵食品を積極的に食べる
  • 特に納豆(おすすめレシピ参照)は、季節を問わず毎朝食べることができるのでオススメです。
四)規則正しい食事時間で、間食を控える
  • 意外に多い、お菓子に含まれる油と塩分。控えましょう。
五)調味料やタレなど味付けの分量を気にする
  • 納豆に付いているタレやサラダについているドレッシングも1/2か1/3で十分です。
    かけ過ぎ、付け過ぎに気をつけましょう。

(2)血圧や生活習慣病が気になる方の適塩生活10カ条

一)塩分チェッカー、血圧計など測定機器を購入し毎日状態をチェック
  • 調理の塩分をチェックし、食べたものを記録し、毎日、血圧を測る。これが基本です。適塩生活は、個人個人千差万別と思います。自分に合った食材、調理法を見つけるためにも、まずはチェックすることをオススメします。


左が汁物用。右が固形物用の塩分チェッカー


持ち運びできる携帯用血圧計

二)適塩生活の相乗効果には白米オンリーよりも、五穀米・十穀米・押し麦など雑穀米をブレンド
  • 減塩食との相性は白米より雑穀米がベター。理由はミネラル豊富であり、白米よりも噛みごたえがあり、食べた感が増すことに加え、なにより減塩目標である血圧のコントロールに影響を与えやすい=効果が見えやすいため。玄米は扱いが大変なので、雑穀米を混ぜたご飯がオススメ。最近では、押し麦と白米の相性がお気に入りです。
三)味付けは、ドレッシングやタレなどの外付け調味料を工夫し、さらに生食生活を楽しむ
  • 生食を食べるには、ドレッシングなどの調味料を外付けするため、結果的に塩分は控えめになります。また外側に味が付いている方が、染み込む場合より人は味覚に敏感になるそうです。
四)乾物活用その1~食材に用いる
  • 乾物とは、古来より高温多湿のわが国で食品の保存するために使われていた伝統的な調理保存法です。適塩生活に効果的なのは、乾物とは言え、水分が抜けた状態なだけに、酵素は残っているということ、食品を乾物化することで食品本来が持っている栄養素に高まりが生まれるという、不思議な効果があること(下図参照)。
  • 乾物を水に戻す際にでるだし汁などにより独特の風味が生まれ、少量の塩味で濃厚な味がでやすいです。また、小麦粉などの代わりに、つなぎとして高野豆腐を擦って使う方法もあります。
    (オススメレシピ参照)。


こうや豆腐


「干ししいたけ」と「あおさ」 


ピスタチオなどのナッツ類
(砕いてサラダのアクセントに)

<元の食品と乾物との栄養比較の一例>

(参考文献を元に筆者が編集)

五)乾物活用その2~アクセントにする(ナッツ類や干し果物)
  • ナッツ、果物の乾物をサラダのドレッシングのアクセントにしてみるとバリエーションが広がります。
六)乾物活用その3~だしを取る
  • 顆粒のだしより、かつ節や昆布でだしを取った方が、みそ汁や煮物を作る際にも、少ないみその量でおいしくなります(実感)。忙しいビジネスマンの場合、だしパックもありますのでそれが便利です。
  • また、ペットボトルに水を入れて昆布を入れた昆布水は、だしだけでなく朝の最初の飲料としても使えます。なお、だしを取った昆布は、細かく刻んで煮物に入れたり、野菜の炒めものなどに使います。


ペットボトルに入れた昆布水


使いやすいだしパック

七)発酵調味料をうまくつかう:こうじの活用と、TPOによる使い分け *詳細は第3回参照
  • 塩よりも塩こうじ、しょうゆよりもしょうゆこうじのうま味が出て結果的に減塩に。タンパク質などを分解して、消化を良くする働きもあります。

  • しょうゆが味気ない、という方も多いので、私は「濃い口」とあわせてブレンドで使用しています。また、お刺身をいただく場合は、うま味の濃厚な「たまりしょうゆ」。「たまりしょうゆ」は「濃い口しょうゆ」と同じくらいの塩分ですが、うま味が濃厚なので濃い口と比べて使用する量を少なくすることができ、塩分が気になる方には最適です。


私が活用している減塩八丁味噌

  • みそは、前回でご紹介した手作りみそを使っています。みそ汁で使う場合は、だしをとった後、手作りみそに「減塩八丁みそ」をブレンドしています。赤みそ、八丁みそは豆みそですので、コクがあり通常の米みそ麦みそに比べ塩分が控えめなのです。減塩の赤みそはこれだけでも美味しいですが、手作りみそと合わせるだけ、減塩でもコクのある美味しいみそ汁ができます。
八)酢の活用=酢漬けのススメ
  • お酢に、はちみつ(または、てんさい糖)を入れたもの(分量は好みで)。これに切った生野菜を漬けるだけ。一晩で、簡単なおかずに。辛味がお好きな方は、唐辛子を入れてもよし。


きゅうりとみょうがの酢漬け


たまねぎの酢漬け

九)スパイスなど香辛料を活用
  • 酸味、辛味、苦味など、香辛料を使うことで、味にバリエーションが出ます。まさに五感で感じる味付けです。バジル(または大葉)などのハーブを、お肉などのソースに使ってもいいと思います。また、酢の代わりに、レモン果汁を用いたドレッシングもアクセントになると思います。
十)調味料にこだわる~減塩調味料を活用する(成分表をチェック)
  • 最近では、「減塩○○」と表示されている調味料ものが多く出ています。調味料を買うときは、必ず成分表示を確かめましょう(以下の式を参照)。成分表を見ることを習慣づけると、ブランドやメーカーによって、減塩・適塩の調味料が分かってきます。
  • ちなみに、減塩しょうゆと通常の濃い口しょうゆの塩分比較すると(大手メーカー商品を参考)、15ml(大さじ1)当たり、前者が1.2g(460mg)で後者が2.5g(ナトリウム975mg)となります。
    * 食塩(g)または(mg)=ナトリウム(g)または(mg)×2.54

オススメ適塩食品レシピ

ねばねば梅キュウリ和え

材料

納豆、おくら、山芋(長いも)、きゅうり、梅干し(減塩梅干しを使用)、減塩しょうゆ(またはだしじょうゆ)、和がらし

作り方
  • よくかき混ぜ粘り気を出した納豆に、さっとゆでて輪切りにしたおくら(数本)と山芋をすりおろし、梅干しの梅肉みじん切りにきゅうり(小さいサイコロ状適量)を加えて混ぜ合わせる。

*ねばねば食材ときゅうりの食感、梅干しの酸味がグッド。夏バテ、胃腸回復に効果的です。


きゅうり(サイコロ状が歯ごたえあり)、納豆、おくら(下ゆで)  納豆おくらきゅうりに山芋と梅肉をブレンド

苦味を活かした、ゴーヤの佃煮

材料

ゴーヤ一本、しらす、桜えび各適量、みりん、減塩しょうゆ、お酒、はちみつ、輪切り唐辛子

作り方
  • ゴーヤはわたと種をとり、細く輪切りに
  • 大き目の鍋にお湯を沸騰させ、切ったゴーヤをさっと湯通し(ぐつぐつ煮ない)後、ざるにあげ、しっかり湯切りする
  • 水けをきったゴーヤ、しらす、桜えびをの順にフライパンに入れ、から煎りする
  • 材料に火が通りしんなりしてきたら、お酒大1、みりん大2、しょうゆ少々、輪切り唐辛子(好みの量で)を入れ、最後にはちみつを一かけして出来上がり

*ゴーヤの「苦味」がクセになり、ご飯が進む逸品です。

特製さつま揚げ

材料

真だら切り身2尾、エビのむき身適量、木綿豆腐1丁、ごぼう、人参、長ネギ、乾燥ひじき適量、こうや豆腐一切れ、しょうが一かけ、生卵一個
みそ大1、砂糖大2、しょうゆ、塩、酒少々、片栗粉

下準備

真だらは皮と骨をとり身だけにし、エビのむき身は殻をとっておく
木綿豆腐は、重しをして十分水抜きしておく
ごぼう、人参、長ネギはみじん切りにし、乾燥ひじきは水で戻した後、水を絞っておく


ごぼうはみじん切り


人参みじん切り


ネギのみじん切り


ひじきを入れ


卵を割り入れ


こうや豆腐を擦り入れ


タネの出来上がり


塩分割合は0.2~0.5%

作り方
  • 真だらとエビは包丁の裏で十分に叩いた後、すり鉢に移しすり身にする
  • 水けを切った木綿豆腐、生姜すりおろし、ごぼう、人参、長ネギのみじん切り、ひじきを入れる
  • つなぎに、こうや豆腐(1キレ)をすりいれ、片栗粉と生卵を入れる
  • おみそ大1、砂糖大2、お酒少々、しょうゆ・塩少々で味付けし全てをよく混ぜ合わせる
  • 材料を手のひらサイズにまとめ、低温で揚げる。またはフライパンで焼いても可

*根野菜、乾物、魚をうまく合わせた料理です。一度にたくさん作って冷凍しておくと、お弁当のおかずにいいかも?

今号の一句

適塩は 古きと食材の ご縁(塩)かな

【参考文献】
新・食物養生法/第三書館
食養生で病気を防ぐ/祥伝社
「酵素」の謎/祥伝社新書(以上 鶴見隆史 著)

※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

 

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