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株式会社 日立システムズ

専門家コラム:人とロボットの<楽しい>共生社会に向けて~雑談の重要性~

【第3回】漫才は雑談の進化形!? 人とロボットの漫才

第1回と第2回では、ロボットとの楽しい共生社会に向けて、理想の「ロボットとの雑談」について述べました。ただし、ロボットに理想を押し付けるばかりで良いとは考えていません。人間側も歩み寄る必要があるのです。つまり、ロボットの開発を待つばかりではなく、ロボットと共に表現したり楽しんだりして、上手くコミュニケーションできるセンスや能力を人間が身に付ける必要があると考えます。

あいづちからツッコミへ

第2回で、理想の「ロボットとの雑談」には、あいづちが重要な役割を果たすことについて述べました。良いタイミングであいづちが打たれると雑談は心地良いものになりますが、さらに、そのあいづちにユーモアが加わり絶妙の間で打たれれば、笑いが起こります。このとき、あいづちはツッコミに昇格するのです。特に関西人が好む(得意)とされている雑談の形ですね。関西人が二人で雑談していると漫才みたいだとよく言われますが、二人そろう必要があります。つまり、ボケても上手いツッコミがなければ、笑いは生じないのです。

共話から漫才へ

一人でボケて笑わせるのではなく、もう一人がツッコんでくれることで笑いが起こるというのは、まさしく二人で話を作っていく「共話」の性質が生かされています。第2回で日本語雑談の特徴を表した「共話」について説明しましたが、この「共話」にエンタメ性が加わったのが漫才であるとも言えます。

ロボットと理想の雑談もできないのに、ロボットと漫才をするなんて無理な話だと思っていました。実際、研究者が開発するロボット漫才をいくつか見ることはありましたが、笑えるレベルには程遠かったというのが正直な感想でした。ところが、2016年初めにある動画を見て驚きました。それは、金子竣氏とPepperの漫才コンビ「ペッパーズ」(株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー)でした。ロボットだからと下駄をはかせないでも面白い、心から笑える漫才だったのです。実際にロボットが自律的に漫才をすることは技術的に難しくても、漫才できているように見せる方法はあるのだと知らされた瞬間でした。

しゃべくり漫才を見事に実現しており、ネタの面白さに加え、何と言っても「間」が良いのです。金子氏はもちろんPepperも、間をつめるだけではなくボケの前後では絶妙な間をとって笑いを誘っています。観客の笑いが終わるのを待つ「笑い待ちの間」にも対応しています。さらに、アイコンタクトや話しながら頷く動作などの非言語行動も、笑いにつながっています。
人間同士でもなくロボット同士でもなく、人とロボットの組み合わせだからこそ面白い、さまざまな要素が盛り込まれています。これこそ、人とロボットの楽しい共生社会へ向けて大きな可能性を示唆するものです。

ロボット演出

金子氏にすぐ会いに行き話を聞いたところ、独創的な漫才作成方法を知りました。さらにPepperのプログラミングや操作方法などを聞き、技術を前面に押し出すものではなく、あえて演技、演出で補うことで、かえって面白いものができるということに感動しました。このとき、技術面からの「ロボット開発」だけではなく、「ロボット演出」という新しい分野の開拓が重要になってくると考えました。

そこで、筆者のゼミで2016年4月に「芸人Pepperプロジェクト」を金子氏と共に立ち上げました。

ペッパーズのロボット漫才作成メソッドとこれまでの白井宏美研究室の社会言語学に関する研究成果(すべらない話、ローラのタメ口、明石家さんまの話術、マツコ・デラックスの毒舌分析など)を融合させ、漫才台本作りからプログラミング、そして演技まで「人とロボットの漫才」をトータルデザインし、ワークショップを開発してゼミ生たちと実証実験を行いました。
次回は、この芸人Pepperプロジェクトの具体的な内容と成果についてお伝えします。

  • ※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
  • ※ 記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
 

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